高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

報告4 デザイナー、リッチ氏

2006年11月17日 03時06分00秒 | 海外事業展開グループ

11月16日、現地での三日目である、まだ時差ぼけなのだろう、夜の3時に目が覚めてから眠れない。今日最初に挨拶に回ったのは、2月にもお会いしたプロダクトデザイナーのリッチ氏である。ひょうきんな顔が印象的である。_049 私たちは彼が「ドモス」というイタリアの雑誌にコネがあるので、来年の展示会をするのあたり、小さな記事でも載せてもらえれば?とそんな気持ちで訪問したのだが。始めのうちは「私に作品を見せられても‥‥?」と迷惑そうな感じが伝わってきた。当たり障りのない一般的な批評をしてくれたが、途中の「ビジネスとして」と言うあたりから彼の話に力が入ってきた。「せっかくやるのであれば、もっとしっかり準備をして、彼が日本に来て、竹の持つ背景なり皆さんの所を訪問して全体のプロジュースをしなければだめだ}と言い出してきた。

一応、「もし、あなたにプロジュースしてもらったたらどのくらい掛かるか見積もって欲しい」と聞いてみた。その言葉を聞いたとたんに彼の瞳の奥に小さな火がつくのが見えた。後日、見積もりを連絡してもらうと言うことで事務所を出たのだが、早速その日の夕方お土産があるので取りに着て欲しいと電話があった。もう一度彼の事務所に訪問すると、明らかに朝の顔とは違う、満面の笑みを浮かべて「ビールでも飲みますか?」と。先ほどの見積もりの件で彼は瞳の奥に灯った火がどんどん大きくなっていったのだろう。

_045 まず、テーマは「みなさんを儲けさせる計画だ」と切り出してきた。次から次へと話は出てくるが、結局彼がプロジューサーとしてのコンサルタント料は「2万ユーロ、その他に日本に行くときの実費は別に」という話であった。私も以前、他のコーディネーター事業に関わった事があるが、法外なお金を取る割には成功した例をあまり聞いたことがない。彼が熱く熱く語るほどこちらの冷めて行くのが判る。「一応、日本に持ち帰りお返事をいたします。」ということで別れた。

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