高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

竹炭の里

2006年11月10日 06時57分01秒 | 職人仲間

_014_3 宮崎県で竹炭を作っている飯田さんの所へやって来た。私の工房から車で5時間くらい。隣の県であるが一番遠いような気がする。大分県は真竹の育成地として有名であるが、宮崎や鹿児島は孟宗竹の産地である。

10年前に農業組合を立ち上げ、あっと言う間に全国のデパートに竹炭のナンバーワン企業として認知されるような企業に育てたやり手経営者である。工場の周りは見渡す限り竹藪だ。立地条件的には私の所とほとんど変わらな_018_3 い。そんな、辺鄙なところに若い人達が働いている企業にしたのだからすごい。

イたる所で竹炭は作られているが、どこもが行き詰っている中、なぜこの「竹炭の里」が残っているのか?やはり、本格的な土窯で焼き上げた本物の炭の力と、炭を使った新しい商品開発の賜物であろう。4トンの土窯で時間をかけてじっくりと焼かれる竹炭と、簡易窯で短時間で作られる竹炭とではおのずと違いが出てくる。 _034

ここの社長は誰が来ても取材に応じて竹炭の作り方をオープンにしている。今では全国から多くの竹炭に行き詰まった同業者も沢山見に来るらしい。私の工房と同じですべてオープンで何でも答えてあげる。それは本物を作っている自信の表れであろう。昨今は中国製品を自社品として、平気で売っている業者が本当に多い、そんな所はほとんど工房の中は見せてくれない。工場をくまなく案内していただいた後、隣町の綾町にある「酒仙の杜」という観光スポットに連れて行っていただき宮崎を後にした。ありがとうございました。

竹工房オンセ

コメント (1)
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