高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

心の鏡

2014年11月25日 04時50分02秒 | 竹細工
本日から、名古屋松坂屋へ、1週間の出張です。
昨日は、出張前のバタバタしているときに、何故か、竹割包丁の汚れが気になって、気になって仕方がありません。

朝から、包丁を研ぎ出し、午前中研ぎ物ばかりしていました。


これ何だか判りますか?

刃物を研いでいると、砥石がすり減って行きます。すり減った砥石を、もう一つの荒い砥石で削り、砥石の面出しをするのです。
真っ直ぐな荒砥石をこすり合わせる事で、凹んだ部分まで、凸部分を削り取り、均一な面に仕上げるのです。

真っ直ぐに成ったか?時たま、曲尺を当てて確かめます、曲尺は基準となる真っ直ぐな物差しですが、これを砥石の表面に当て、隙間が出来れば、まだその部分が凹んで居ると云う事です。

無心に包丁を研いでいると、引き込まれて行きます。
まるで、包丁の表面が、現在の自分の心の鏡の様な気がしてくるのです。
納得のいくまで研ぎあげて行きます。


最近、迷い事が多いので、この研ぎの時間に自分の心も研ぎあげて居る様な気がします。
コメント
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