基礎と土台、基礎と柱の緊結についての金物は昨日ご紹介しました。今日は通し柱と金物補強について、日経アーキテクチャーに浮上に興味深い記事が載っていたのでご紹介します。筑波の土木研究所に有る実大振動実験装置に木造在来工法の2階建住宅を造り実験を行った結果、通し柱が有る建物は1階と2階の境部分の通し柱が破壊し2階の荷重がのしかかるように1階を壊し、通し柱が無く1階と2階を金物で補強し通し柱に準ずる強度を確保した建物は破壊しませんでした。1階と2階の境部分の通し柱には2方向あるいは3方向から梁が取り付きそれぞれほぞと金物で接合されていますが、その為通し柱自身の断面欠損が大きくこの部分に地震による応力が集中し破壊したと思われます。いままでは建築基準法の仕様規定に書かれている通り通し柱を設置し構造を組むのがごくごく一般的でしたのでちょっとショックでした。今後は通し柱の設置と金物の設置をいかにバランスよくしていくか設計力をより問われる問題だと思う。
