武田建築設計室の昨日今日明日

小規模設計事務所はメーカー・デベロッパー・大手設計事務所の協力事務所(下請け)でしか生き残れないのか?

地盤改良(基礎工事の前作業)の話

2006-12-05 09:48:42 | きょうの出来事
地盤改良には表層地盤改良と柱状地盤改良、細径鋼管杭が有ると前回書きましたがそのつづきです。表層と柱状の違いは地盤の表面(2mまで)が軟弱な場合は表層改良で、それより深い場合は柱状や鋼管杭を採用します。地盤改良は土とセメント(地盤改良用セメント)を攪拌し固めて地盤の沈下を防ぐものですが、この攪拌がくせ者です。以前住宅の工事で表層地盤改良を行い基礎工事を経て木造2階建住宅が完成、その後1階床にむくりが発生しました、はじめは原因が分からなかったのですが再度調査したところ基礎が一部盛り上がって床にむくりが発生していました。結局地盤改良工事の際土とセメントの攪拌が十分でなく改良層内部で化学反応が起こり膨張して基礎をもちあげたことが分かりました。現在の改良工事はその当時の反省に基づき立体攪拌等工事機械も進歩してきて安心できるレベルになっています、現在・将来新築工事を行う予定のある方はご安心下さい。
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大須のイルミネーション

2006-12-04 11:56:16 | きょうの出来事
土曜日の夜、大須にパソコンのパーツを買いに行きました。写真のイルミネーションがアーケードを彩りとてもきれいでした。個人消費の低迷を何とか吹き飛ばそうと言う商店街の意気込みを感じると共に、商店街を訪れる人も期待通り多かったです。
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基礎工事の前作業

2006-12-02 15:43:06 | きょうの出来事
土台や柱と金物について書いてきましたが、いったん戻って基礎及びその下の地盤について書いてみたいと思います。
建物の設計する場合間取りや外観の打ち合わせ作成と同時に地盤の調査が欠かせません。以前はこの位で大丈夫でしょう(木造2階建)と基礎形状を経験から決定していました。現在はほとんど地盤調査した上でその資料に基づいて決定しています。阪神大震災の経験を経て東南海地震が騒がれる地域故か特に地盤に対する関心は高くなっています。東海地区は濃尾平野に有りますが結構地盤が悪い為調査の結果何らかの補強が必要に成ることがほとんどです。地盤の補強方法は大きく2種類に分かれます、①杭に依る補強(支持杭・摩擦杭)②地盤改良等の地業工事です。①は文字の通り基礎の下に杭を打ち込んで直接固い地盤に支持させる支持杭と地盤の摩擦を利用して建物の荷重を支える摩擦杭が有ります。摩擦杭は支持層が深く支持杭では施工が困難な場合によく利用します。②の地業工事は建物の下の地盤そのものを堅くして建物を支えかつ不等沈下を防ごうという工法です。比較的軽い建物(木造やプレハブ建築)に多く利用されています。細径の鋼管杭や地盤改良杭・表層地盤改良等の工法が有ります。いろいろな施工方法が研究されていて地方の施工会社が特許を取った工法がたくさん有ります、一度研究してみるとおもしろいかも?地盤改良についてはハウスメーカーが大変多く利用していますので次回も引き続き続けます。
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通し柱と補強金物

2006-12-01 13:08:40 | 住まい
基礎と土台、基礎と柱の緊結についての金物は昨日ご紹介しました。今日は通し柱と金物補強について、日経アーキテクチャーに浮上に興味深い記事が載っていたのでご紹介します。筑波の土木研究所に有る実大振動実験装置に木造在来工法の2階建住宅を造り実験を行った結果、通し柱が有る建物は1階と2階の境部分の通し柱が破壊し2階の荷重がのしかかるように1階を壊し、通し柱が無く1階と2階を金物で補強し通し柱に準ずる強度を確保した建物は破壊しませんでした。1階と2階の境部分の通し柱には2方向あるいは3方向から梁が取り付きそれぞれほぞと金物で接合されていますが、その為通し柱自身の断面欠損が大きくこの部分に地震による応力が集中し破壊したと思われます。いままでは建築基準法の仕様規定に書かれている通り通し柱を設置し構造を組むのがごくごく一般的でしたのでちょっとショックでした。今後は通し柱の設置と金物の設置をいかにバランスよくしていくか設計力をより問われる問題だと思う。
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