ケンのブログ

日々の雑感や日記

ライプチヒゲバントハウス管弦楽団兵庫公演 アンドリスネルソンス指揮

2019年06月02日 | 音楽
もう六月かと思う。
今月末で一年半分終わりかと思うと
ほんとうに早いなと感じる。
昨日は兵庫県立芸術文化センターに
ライプチッヒゲバントハウス管弦楽団コンサートを聴きに行った。
指揮はアンドリス ネルソンスさん
バイオリンはバイバ スクリデさんで
最初に演奏されたのは
ショスタコーヴィチ バイオリン協奏曲第一番イ短調作品77
全体的にショスタコーヴィチの音楽にしては
穏やかな演奏だったと思う。
穏やかで迫力がなくて物足りないという意味ではなく
穏やかなら穏やかなりに奥行きのある演奏であったように思う。
第三楽章が始まったとき
重々しい情景を描くようなメロディを聴いて
もうこの作品は十九世紀までの
バイオリン協奏曲のイメージから
離れてしまっている音楽だなと思った。
バイオリンの独奏と一体化した
交響曲であるようにも思えた。
この楽章の後半のバイオリンのカデンツァを聴いて
ショスタコーヴィチのピアノ作品
24の前奏曲とフーガの透明感が
心をよぎった。
そしてバッハのことを思った。
やはりバッハなんだなとなんとなくそう思った。
味わい深い演奏だったと思う。

前回ネルソンスさんの指揮を聴いたときは
オーケストラはボストン交響楽団で
曲はショスタコーヴィチの交響曲第11番だった。
そのときは特に穏やかな演奏だと思わなかったけれど
今回はそう思った。
やはり同じ指揮者でもオーケストラが変わると
演奏のイメージも変わるのかも知れないと思った。
 
20分の休憩をはさんで次に演奏されたのは
ブラームス交響曲第1番ハ短調作品68
こちらもゆったりとした演奏だった。
オーケストラの配置が指揮者の左手に
第一バイオリン、チェロ、ビオラをはさんで
右手に第二バイオリンの対向配置。
あまり対向配置だからどういう音とか
意識しなかったけれど
第四楽章ではしばしば
やはり弦楽器の高いおとの分散のしかたが
ききなれた演奏とは違うなと感じ
対向配置の効果だと思った。
こちらの方はゆったりした演奏と思うと同時に
やや冗長でもあるなと感じたのもひとつの事実。
しかし、これだけゆったりと演奏しながら
それなりに充実して聴こえるのは
オーケストラがブラームスの音楽に精通しているということも
あるのかもしれないと思った。
本当にこの曲の慎重な盛り上げかたを聴いていると
苦節20年の音楽というような気がしてくる。
ブラームスってすごい人だなと改めて思った。

なんか兵庫芸術文化センターもいいコンサートホールだなと思う。
関西は大阪、京都、兵庫が中心だけれど
三府県それぞれに印象が違うなと思う。