ケンのブログ

日々の雑感や日記

効率という災厄の犬

2019年06月07日 | 日記
雨模様の一日。
傘をさして歩くと視界がせまくなるし
傘を持つ手がふさがる。
やはり歩行するときは晴れの日とは
違った緊張感があるなと思う。
自動車を運転しているとなかなか
雨天のなかで歩く歩行者の気持ちまで
考えることは難しいのかもしれない。
しかし、そんななかで
道を譲ってくれるドライバーの方がいると
さすがだな思ったりする。
ラジオを聴いていたら
加山雄三さんがバーベルで筋トレをしていたとき
バーベルが落ちそうになって
それを落とすまいとしてささえようとしたときに
ギクッときて、それが腰の骨折だったと言っていた。
いかに若大将といえども80才をこえています
とラジオのパーソナリティは言っていた。
その通りだなと思った。
芸能人はしごとがないのは怖いんです。
そして仕事を休むのも怖いんです。
やはり多くのファンが待っているかと思うと仕事は
休めないんです。
とパーソナリティは言った。
そして加山雄三さんはたしか茅ヶ崎でのコンサートで
痛み止を飲んで歌を歌ったとのこと。
すごいことだなあと思う。
たしか加山雄三さんは自分のお父さん
つまり上原謙さんの最晩年に
一緒に暮らすという経験をされたと思う。
そのときたしか
こうして父と一緒にすごすことが意味のあること
と雄三さんは言っておられたように記憶している。
そして、こんどは自分がぎっくり腰で骨折。
大スターの方でもいろいろと
親や自分の老いを経験してくところは
一般人と一緒だなと思う。
昨日ユーチューブで1980年代後半に
桑田佳祐さんがタモリの番組に出演したときの映像を見た。
最初は桑田佳祐さんサングラスをかけていた。
それを途中ではずしておもむろに
まばたきをする。
その感じにちょっと想像を絶する色気が漂っているなと思う。
なんか危ない男を見ているような感じ。
スタジオの女の子達も桑田さんがサングラスをはずして
おもむろにまばたきをしたとき
なんとも言えない歓声をあげているけれど
やはりあれにはちょっと息を飲むと思う。
ちょっと他に類をみないタイプの色気だと思う。
ああいうのを見ているとほんとうに桑田さんって
別世界の人のように思えてくるけど
それでもやっぱり桑田さんの歌はいいなと思う。
いろいろ物思いにふけっていて
村上春樹さんが海外で賞をとったときのスピーチの言葉が
思い浮かんだ。
こんな言葉だ。

我々は夢を見ることを恐れてはなりません。
そして我々の足取りを、「効率」や「便宜」という名前を持つ災厄の犬たちに追いつかせてはなりません。
我々は力強い足取りで前に進んでいく「非現実的な夢想家」でなくてはならないのです。

人はいつか死んで、消えていきます。

しかしhumanityは残ります。それはいつまでも受け継がれていくものです。
我々はまず、その力を信じるものでなくてはなりません。

humanityって簡単に訳せば人間性ということになるとおもう。
ほんとうに残るのは人間性なのだろうなと思う。
パウロは最後まで残るのは愛と希望と信仰と言ったけれど
まあ春樹さんの言葉とパウロの言葉がそんなに
変わらないようにも思える。
いまは効率を追い求めすぎて
逆に非効率になっている例も枚挙にいとまがないように思う。