瀬尾まいこ著
「夜明けのすべて」
仕事も恋も順調だった山添君は突然パニック障害に襲われる
美沙は月に一度くるPMS(月経前症候群)に苦しむ
そんなふたりは職場を変える
中途採用された会社でふたりは出会う
病気はなった人しか本当の辛さはわからない
夢も生きがいもすべて失っていた山添君は
日頃は仕事もできて相手のことを思いやれる美沙が
月に一度感情に振り回される美沙を気遣うようになる
美沙も、心を閉ざしていた山添君の中にどんどん入り込んでいき
心を開かせていく
そんなふたりをこの会社の社長も同僚も温かく見守る
そんなお話
まさに瀬尾ワールドです
ふたりの苦しさも大変さも伝わってくるのだけど
どこか可笑しい美沙の行動にほっとする
一気読みしました
いい本です
確かに、病気でも何でも経験しないと本質はわからないものですね
朝日新聞の土曜日
月夜の森の梟というエッセイを小池真理子さんが書かれています
ご主人を亡くされた喪失感を毎週書いています
昨年ご主人を亡くした方が
本当によくわかると言われていました
卓球仲間の男性が
突然心臓皮膜の炎症でしばらく卓球できないと連絡がありました
お見舞いがてらお顔を見に行き
何か本でも持ってこようか?
と尋ねると
今は何も読む気がしないと言われ
そうよね~
私は何もわかってないわ~
と反省
認知が入った義母が我が家に来てはや10年
私の介護歴は二けたに突入です
介護もやってみてその大変さもわかる
夫婦だと親は4人いるわけだが、
一人として介護に携わらなくてすむ人もいる
しなくてすむ苦労はしないにこしたことがない
とは思うけれど
人には少し優しくなれるかなと思う
夜明けのすべてでも読んでいてそう思う
ふたりの会社の社長さんも弟さんを過労死させたのではと
そのことをずっと引きずっています
だから、二人に優しい
私も義母を見送れた時には
自分を自分で誉めてやろうと思いますが
まだまだその日は遠いようです(いいことなのですが・・・)
もう少し頑張ろうかな
何て思う雨の日曜日です