宮部みゆき著
「青瓜不動」
三島屋変調百物語九之続
行く当てのない女達のために土から生まれた不動明王。
悲劇に見舞われた少女の執念が生んだ家族を守る人形。
描きたいものを自在に描ける不思議な筆。
そして、人ならざる者たちの里で育った者が語る物語。
恐ろしくも暖かい百物語に心を動かされ、
富次郎は決意を固める。
図書館に予約して半年余り
やっと順番が回ってきました
待ったかいがありました
やはり宮部さんの小説は面白いです
私の中で面白いか面白くないかは
一気読みするか、そうではないか
です
まあ、みんなそうですよね
摩訶不思議なできごとを
神田三島町にある袋物屋の「黒白の間」で一人語りしてもらいます
聞き手は、富次郎
三島屋の次男坊
「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」
語り手は語って、思い出の荷を下ろし、
聞き手は、受け取った荷を黒白の間の限りに収めて二度と口にしない
ここで語られる話は、そんなに気持ちのいいお気楽な話はない
聴く方にも胆力がいります
話すより聞く方が絶対難しいと常々思います
私の周りにとても聞き上手な人がお二人います
共通点は、聞いてもそのことについて自分の意見を言いません
相槌は打ってくれるのですが
どう思う?
と聞けばそれなりに話してはくれるのですが
その話を私の耳はスルーすることが多い
聞いてもらったことで気持ちが落ち着いてしまうんですね
これが自分が聞き役に回った時が難しい
どうしても途中で遮って自分の考えを言ったり
自分の経験を話し始めてしまう
この本を読んだ時点で
今年の新年の覚悟は決まりました
人の話しは、最後までしっかり聞く
聞かれるまで自分の意見は差し控える
ああ、果たして12月31日の夜
除夜の鐘を聞きながら
あ~成長したな~って思えるかどうか
そもそも、その頃には新年の覚悟がなんだったかも覚えてないかも
まあ、6月位までは
いやいや年度末位までは覚えておこう