瑠璃茉莉(ルリマツリ)
ルリは瑠璃色。
マツリは茉莉花の意。
中国ではジャスミンを茉莉花という。
モクセイ科で白花を咲かせ、香り高い。
本種はそれに花形が似て、色が青いので瑠璃茉莉。
ただし、他人の空似で、分類上は縁遠いイソマツ科。
スターチスと同じ科である。
南アフリカ原産の常緑低木。
ふつう香りはない。
花おりおりより
本州のほうは、しのぎやすくなったと聞きます。
こちらも、朝夕は随分涼しくなりました。
でも日中はまだまだ暑くて、暑くて・・・・。
日が暮れるのが、ずいぶんはやくなりました。
秋の夜長のはじまりですね。
さあ、秋になったらどんな本を読みましょう?
8月のはじめに提出していた文章講座の宿題が添削されてかえってきました。
夏休みの宿題の読書感想文みたいになっています。
もし良かったら、読んでいってくださね。
宿題のテーマは「この一言」です。
私が選んだこの一言は・・・・
「惚れたが悪いか」
「惚れたが悪いか」。
この一言を言わせることを最初に考えていたのでは、と思う。
太宰治のお伽草子「カチカチ山」の最後のセリフだ。
太宰のお伽草子はどれもとても面白い。
「浦島さん」「瘤取り」「舌切雀」。
そしてこの「カチカチ山」。
昔からあるお伽草子を彼流に料理している。
その料理の仕方がとても新鮮で皮肉もまじる。
大いに読み手の食欲をそそる。
どの物語にも、きわめつけの一言が添えられている。
その中の「カチカチ山」は誰もが知っている兎と狸の話。
太宰はこの兎をまだうら若き十代の乙女に設定した。
かたや狸は四十間近かのさえない独身男性。
その組み合わせが絶妙だ。
このさえない中年狸が恋をする。
その相手が、まだ汚れを知らない少女の兎。
勿論叶うはずはない。
読者は
「やめとけよ、狸」
と忠告したくなる。
惚れられた方の兎の心理も面白い。
女性が持つ本能は大人になってから現れるのではない。
少女でも、しっかり発揮する。
結構、残酷だ。
誰にでも優しい女性などいるものではない。
好みの男性には飛び切りの笑顔や優しさを見せつける反面、嫌いな男性には手厳しい。
狸は、この手厳しい仕打ちに何回もあう。
柴狩りに誘いだされ、背負った柴に火をつけられる。
しかし、彼はこれが彼女の仕業とは思いもしない。
大火傷をした体を兎に見せ、同情をかおうとする。
兎はそこに唐辛子を練ったものをこってりと塗りつける。
優しい声をかけながら・・・・だ。
が、この痛みも愛の証しと勘違いする狸。
兎のこれでもか、これでもかという仕打ちにも気付かずにクライマックスをむかえる。
甘い声で湖に誘われる狸。
嬉しくてたまらずにワクワクする。
かたや
「これであなたもおしまいよ」
とニンマリする兎。
狸の乗った泥舟は、兎の思惑通りに湖に沈みはじめる。
そこで狸は兎の悪計にはじめて気付く。
そして、最後にこの台詞を一言。
「惚れたが悪いか」。
兎にとっては悪かったのだ。
迷惑だったのだ。
それに最後まで気付かなかった狸。
それどころか、自分は兎に愛されていると勘違いしていた。
狸は本当はとても幸せな男だったのかも知れない。
人に嫌われているのではないかと心配して生きるより、好かれていると思い込んで生きるほうが、絶対幸せだ。
それが狸のような勘違いであったとしても。
終り
80歳先生のコメント
「題もいい」
って書いてくださっていました。
でも「も」の下には「が」の文字がかすかに・・・。
先生、バレバレです!!
ところで、五大お伽噺ってご存知ですか?
かちかち山・さるかに合戦・舌切雀・花咲爺・桃太郎
河合隼雄さんの「おはなしの知恵」にこんな事が・・・。
西洋の昔話と比較すると、一番異なるのは、西洋であれば若い男女が結婚して幸福に暮らしました。
となるところを、日本では桃太郎が宝物をもって帰り、
「おじいさんとおばあさん」
と幸せになるというところである。
西洋的な英雄像に比肩しつつ、最後は若者の自立を願うのではなく、若者の孝行の話になるのだから、日本の軍閥が喜んだのもむりからぬことである。
そう言われてみるとそうですね、白馬の王子様と幸せになるのが外国の物語。
日本の昔話の終わり方との違い、面白いですね。
さてさて、明日から、又一週間がはじまります。
夫は、山に柴刈りに、私は、川にお洗濯?
今日の私の小さな幸せ
今日も、前田選手、大活躍。
次への夢にむかっています。
女子マラソン、土佐選手の頑張りに感動。
彼女って、応援したくなりますね!!!