すずめ休憩室

日々のこと、好きなこと、飼っていたペットのことなどなど・・・。
気の向くままにつづってみました。

鳥の災難

2005年05月10日 | どうぶつ回想録
帰宅すると開口一番に父がこう言った。

「椿の鉢のトコの鳥死んでたか?」

なんの事かわからず、よくよく聞くと玄関フードに鳥が激突し、死んでいたのだという。
(玄関フードとは防寒の為、玄関をガラスで覆った風除室のこと、北国によくある二重構造玄関)
父が発見したときにはまだ温かく、万が一息を吹き返した時、猫やカラスに襲われては不憫なのでフード内においてある椿の鉢の根元を置いたのだというのだが・・・。

慌てて見に戻ると、その黄緑色の綺麗な小鳥は残念ながら、息を吹き返すことは無かったとみえ、冷たくなっていた。
メジロだろうか、花をつけ始めた赤い椿と黄緑色の鳥の骸がなおいっそう綺麗で、余計に哀れだった。

不思議なもので我が家は鳥と縁がある。
一風変わったところに巣を作られたり、たいして掃除もしていないうす汚れた窓ガラスなのに鳥が激突することもある。
そういえば、冬にもあったっけ・・・。

暖かい冬のある昼過ぎ、2階の部屋にいると「バン!!」っとガラスに何かをぶつけた様な音がした。慌てて窓を開けるとガラスに羽毛がついていたので、すぐさま、「あっ鳥がぶつかったな」と判った。
急いで雪が降り積もった庭に出てみると、真っ白い庭にポツンと穴があいている、茶色の鳥だ。
たぶんカラスか鳶にでも追われたのだろう・・・。
ピクリとも動かないが、手で握ってみると心臓の拍動が感じられる。幸い気を失っているだけのようだった。
だが、このまま雪の中に放っておけば体温が低下し命にかかわるだろう・・・。
とりあえず、家の中に持ち込み、空き箱に新聞を敷き、ストーブの近くで様子を見る事にした。
指に水をつけ、クチバシに当ててみる・・・・少し飲んだのか、目を覚ました。

が、ピクリとも動かない・・・・どうしたんだ??

ショックで記憶喪失にでもなったんだろうか?
それにしても見た事のない鳥だ。
雀より一回り大きく、クチバシも大きくがっちりしている。

なんて鳥だろう?
野鳥なら林檎食べるかな?

人間様(父)にもめったに剥いてやらないのに、鳥の為に林檎を剥き、口元に持っていく。
が、やっばり微動だにせず・・・・。

ちょっと心配なので友達に
 こんなの

写メールを送るが誰も知らないという。

動かないのをいい事に人間にいじくり回された鳥は堪らなかったのだろう・・・少しずつ抵抗し始めた。
リハビリ、リハビリ・・・なんて思っていたら

ぎゃ~痛てぇ!!

立派なクチバシで咬まれてしまった。
咬まれた指からは血が滲んでいた・・・

これだけ元気になったのなら大丈夫だろうと外に放すと「ひゃ~酷い目にあっちゃったわ!!プンプン」と言わんばかりに一目散に飛んでいった。

後に友達が調べてくれたところ「シメ」という鳥らしい・・・
主食は木の実、あの立派なクチバシで殻を割って食べるのだという。
木の実より確実に柔いもんな、私の指・・・そりゃ血もでるわ(苦笑)

なかなかのキカンボのこのシメくん、やっぱりその後の恩返しはありませんでした。
(一番上の写真、命の恩人に対して、いいガンつけているでしょ・笑)



いや、別に恩返しに虫とか持ってこられても困るんだけどさ(爆)