正月2日の午前、里帰りしていた娘夫婦に手伝ってもらって生垣にかけられたスズメバチの巣を確保、ていねいに外郭を壊して中を観察することにしました。こんなことをやろうと言いだしたのは家内で、中の様子を写真にとって東京の孫(小2男子と年少さん女子)に見せてやろうという魂胆です。なお、このハチの巣については12月6日のブログでも紹介しています。
見れば見るほど見事な出来栄えで、みな感嘆。成虫4匹ほどが仮死状態で巣を護っていましたが、アースを使って天国へ旅立ってもらいました。(二段目と三段目の間に茶色い頭が見えているのもその一匹)
話題は最下段の小さな階層に集中。これは住宅難を解消するための増築中E棟(上からA棟、B棟としました)で、栄養豊富な食糧がどんどん運ばれていたころ、女王蜂さんがどんどん産卵するので、急ピッチで工事が進められていたものと思われます。そこで生まれる疑問は、横に広がるE棟が、すぐにぶつかる外壁をどうするかという問題です。婿がいうには「間違いなく“スクラップ&ビルド”でしょう」とのこと。建物が近くに迫った外壁部分はドンドン壊し、薄くなった外壁は外へ向かって補強する。そのうえ廃材は再利用。噛み砕いた木部を唾液で練り、それを薄く伸ばして板状にするのです。
働きバチの集団で、指揮・監督を担当していると思われるハチは見つかっていません。つまり“指示待ちバチ”はいないということで、これは驚くべき能力です。現場に来て、作業状況を見ると、自分はそこで今何をすべきかがパット分かる働きバチ君に脱帽です。
上の写真は、E棟が隠れるほど倒して、いわば巣の下から見上げるような視線で写したものです。整然と並んだ六角形。この六角形の蓋がなくなっているのは、これが「巣だった跡」だということのようです。外壁の貝殻状のモザイク模様も見事です。
写真を貼り付け、孫用の便箋をつくるのは私で、家内がいそいそと文章を書きます。