三連休の一日娘夫婦が家で獲れた柿を持って訪ねてくれた。
私は実際に実った所を見ていないので、どれくらい収穫できるのか想像しがたくあまりあてにしていなかった。それでも、11月初旬に入ると今頃完熟の柿は美味しいのになあと思ったりした。今年は高い所に実ったのか婿さんまで一緒だった。背が高くロッククライミングや登山が趣味であるスポーツマンの婿は平地の木になる柿を摂る位お手の物であるだろう。
我が家では柿が有り余るほどなっていた頃主人が一人で収穫していた。遠くの親戚や友達には10月下旬ごろ送り、近くの知人や友達には11月初旬まで待っていた。そうすると、1回か2回霜に当たって柿がとても甘くなるから。
私は40代までは柿があまり好きではなかった。どういう訳か50歳代ぐらいから好きになり60歳ぐらいには柿なしでは年が越せないくらいになった。とくにサラダ風さっぱり味の次郎柿より濃厚な富有が好きだった。少し肌寒い晩秋、柿の木の下に行き鳥が突いた少し傷のある柿を探す。其れをとり傷のある半分を捨て残りの半分を食べるという贅沢な食べ方をしていた。何故なら、鳥がツツイタ柿は絶対に美味しいし、追熟が程よく進み柔らかさも私好みになっているからである。
今ではコンビニやスーパーに行けば手に入るが次郎柿の可能性が高い。まして、少し傷ついた柿や木で完熟した柿は手に入らず、家からの貴重な数少ない柿を大切に少しずつ味わっているのである。(E)
落穂を探す鳥たち