かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

曼陀羅寺の藤祭りに行ってきました。

2011-05-05 | 気ままなる日々の記録

 江南市前飛保町にある曼陀羅寺は、江戸期の「尾張名所絵図」にも描かれている古刹です。『ふるさと宮田の 神と仏とその祭り』によりますと、創立は1324年「正中の変」が起こった年で、完成までに5年の歳月を要したといいます。「正中の変」というのは、鎌倉末期、抗争の末に即位した後醍醐天皇が討幕を決意し、近臣日野資朝・日野俊基らによって幕府側の拠点の六波羅探題を襲おうとしましたが、計画が未然に洩れ、資朝が佐渡に流された事件です。開山は天身乗運上人で、この人は後醍醐天皇の御母堂の弟で、帝の隆盛と北条氏の没落を祈祷する寺院の建立という詔勅を賜り、各地を探訪の末、この地での建立を決意したと伝えられています。従って曼陀羅寺は「後醍醐天皇御勅願の寺」でもあります。

 私が子どもの頃(昭和20年代前・中期)には、通称「飛保の25日」という縁日があって、多くの露店を始め、小屋掛けの「サーカス」や「ろくろく首」・「蛇娘」などの見世物小屋も建ち、「親の因果が子に結び、哀れ娘の首が延び…」というような客寄せのスピーカーが響き渡っていました。

 かって見世物小屋が建っていたところに藤が植えられ市が管理する公園となり、現在は藤の名所となっています。藤のほかボタンも奇麗です。今年は藤の開花が遅れ「藤祭り」の閉会日を5月8日に延期、多分そのころが一番の見ごろだと思われます。

 曼陀羅寺には9院の塔頭があって、藤祭りの期間中は各院も庭園を開放しています。これもなかなか見事です。私などは我が家の狭い庭の草取りだけでもネをあげていますので、日ごろのお手入れが大変だろうなあ、と思い美しい庭での感激もひとしおです。

 上の写真は「寛立院」の見事な松です。

 藤祭りの期間中、本坊の大広間には紅絨毯が敷かれ、花見客のためのにわか「寺院食堂」が営まれています。定番は「たけのこご飯セット」、ただしお酒もビールをオーダーできますので、品のいい「花見酒会場」でもあります。本坊の庭もまた絶品。混んでいるときは要予約、私は友人が予約してくれた席に呼ばれてビールと熱燗を楽しみました。ありがたいことでした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿