住宅業界において、現場監督や納材店の営業マンは、
1日の大半を車で移動しています。
直接、職人さんや現場監督と打合せをしなければ、
仕事にならないという前例にとらわれ過ぎていて、
根本的な働き方の改革に頭が働いていないのです。
私、建材メーカーの営業を9年半、やっていましたので、
業界のことはよくわかっているつもりですが、
まあ、段取りが悪い現場監督は、
職人さんからしょっちゅう連絡が来ますし、
段取りが悪い現場監督は、
納材業者さんやメーカーの営業マンをすぐに呼び出します。
段取りのよくない現場監督の
総労働時間に対する移動時間は、
40%~60%くらいで、
まあ大半の時間を車の移動に使っているのです。
そしてそういう監督は、
納材業者さんやメーカー営業マンの時間も奪っている。
労働時間を大きく分類すると、
・本業従事時間(自分の本業に費やす時間)
・業務時間(会議や研修など)
・移動時間(車で移動する時間)
に分かれますが、この移動時間を最小化することが、
全てのビジネスパーソンにとって効率化につながるのです。
では現場監督の移動時間をどう減少していくか・・・?
究極の理想は、監督の能力が高くなり、
段取りが完璧となり、現場開始前に全ての打合せが完了し、
更に図面等も完璧に揃っている、ということでしょうが、
個人の能力を劇的に高めることは、難しいのです。
で、私が思うに、現実的なのは、
移動しなくても職人さんや納材業者さんと
打ち合わせができるようにすること。
これはしくみを変えるだけなので、比較的容易です。
(職人さんを変えていくのは大変ですが、
それでも監督の能力を高めるよりは現実的かと・・・)
そう、オンラインで打合せができる、
ZOOM等を積極的に使っていくということがポイントだと思います。
監督や納材業者さん、メーカーさんの移動時間が減るだけで、
生産性は高まり、無駄なガソリン消費も減って、
地球環境にもつながり、かつ働き方改革につながる。
コロナのおかげで、これまでの業界の当たり前の中に
かなりの無駄があることに気づくことができました。
積極的にITを活用し、移動時間を減らしていきたいですね。