鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3264回】 一次情報しかお客様に刺さらない

2019年12月07日 | 住宅コンサルタントとして

住宅営業がお客様の心を掴み、

信頼関係を構築していく上で、非常に重要なことは、

生活面に関していろんな体験をしておくことです。

 

そして自分自身の体験を通じて、

 

「こういう家に住むと、こういう暮らしが実現します」

 

ということを自分の言葉で言えるようになるための

トレーニングは絶対に欠かせないと思います。

 

単なる商品説明で売れるほど、住宅営業は甘くないのです。

 

昨日、お伺いしていたクライアント様の女性スタッフが、

こんなことをおっしゃっていました。

 

「今、住んでいる1Kのアパートだと、

(狭くて快適でないため)休日、お昼前には出かけたくなってしまいます。

でも当社のモデルハウスにいると、何時間でも快適に過ごせちゃうんです」

 

洗練されたデザインの空間で、

本を読んだり、コーヒーを煎れたり、料理をつくって食べたりすると、

時間の流れ方や時間の価値が変わる、ということを

営業マンが体感して理解できていないと、

コト売りではなく、モノ売りになってしまうのです。

 

私自身、この重要性を自分の経験をもとに、

昨日、クライアント様にお伝えしておりました。

 

私の父は長崎の農家の生まれで、母は大阪の庶民の家系。

 

今の自分から見れば、家に関しても服に関しても、

センスゼロの家に住み、センスゼロの暮らしをしていたと思います。

 

毎日、食事を食べ終わると、お茶やフルーツが出てくることもなく、

皆、茶の間にあるテレビを見て過ごすような、一般的な家庭でした。

 

そんな私が、大学生の時、家内の実家に行って、

衝撃を受けたことを今でも覚えています。

 

お庭や家の中の雑貨、出てくる器や照明など、

全てのものが洗練されていたのです。

 

そしてリビングにテレビが無い家で、食事が終わった後、

ダイニングテーブルに座って、やや暗めの照明の中、

いろんなお話をずっとしたり、花札をやったりと、

テレビが無くとも楽しく、そして何とも言えない良い時間が流れるというか・・・。

 

食事中も食後も、空間が変わることで、

これだけ時間の持つ価値が変わるのか、ということを

若かりし頃に強烈に感じました。

 

そして今の仕事に転職をして、

洗練された空間の和食屋さんやレストランで食べる食事も、

リゾートホテルでゆったりと流れる時間も、

洗練された空間が時間に対して与えてくれる価値というものを

自分なりに多々、経験してきました。

 

洗練した空間で飲むコーヒーは格別ですし、

こういう空間で本を読むと集中できますし、

リラックスする際もゆったりとした時間が流れていくのです。

 

良い家、素敵な空間で過ごす時間が、

お客様の暮らしをより豊かなものにしていく、

ということを伝えられるようになるためにも、

住宅営業マンはいろんな体験をしなければならないのです。


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