2007年の春に天真庵が押上に生まれた。
改装中に、近所の人に声をかけられ、「てふうきん?」とかいう
喫茶店の跡地がしばらく空いているので、よかったら使いませんか?と
いうことで、改装隊長の中西くんが、天真庵改装であまった材料などを使い、
その建物が生き帰った。一階が「bunknan」というカフェで、なつきくんが店長、
夜が「ゆーほーくん」が店長で始まった。生まれては消え、また生まれ・・みたいに
輪廻転生の激しい業界にあって生き残るには、最低自家焙煎は必要だと思い、
使わなくなった焙煎の道具をあげて、焙煎のコツを指南した。器用な子でそれから
上手に焙煎をし、珈琲のお弟子様もたくさんできて、カフェを始めた人もいる。
また蕎麦のお弟子様のひとりでもあり、旧暦の大みそかには、こそっと年越し蕎麦
を打ちにくる。今年も2月に、年越しそばを打ちにきて、その後引っ越しそばを打ち、
3月あたりにどこかの町か村に移住する計画だ。
夜の店長の「ゆーほーくん」も震災を機に、熊本に移住して、自給自足の生活に入った。
昨日は「カレーの日」(日替わり店長制)で、カレーを食べにいった。店長の中根さんは
お花やさんでもあり、ぼくの煎茶のお弟子様でもある。彼女も2月でカレー店長の
役割を終えるので、そして今日から2月まで毎日のように「味噌作り」があるので、
「食べ納め」になった。
最近話題になったSMAPでさへ、独立しようとすると、いろんな圧力がかかる。
一億総活躍とは名ばかりで、雇用関係という奴隷制度みたいな中で一億の人
が窮屈に暮らしているのがあぶりだされた。
「人間として自由に生きる」という基本的人権のひとかけらもない世の中で、小さな一歩
を踏み出そうという若者が、身近にでてきたことがうれしい。よくいわれた「大輪の花を咲かせる」
ようなことは考えず、「世界にひとつだけの花」をどこか縁のある土地で咲かせてほしいと思う。
筆始め、姫始め、味噌始め・・・いろんな始めがあるけど、それぞれが持つ天命を信じて、
何かを始める、そんな年になるかもなんばん。感謝。
今日はぼくの蕎麦のお弟子様が友達といっしょに味噌を作りにこられる。
夜は「福の会」。昨日も書いたけど「福」という文字には、「人間のゆたかさ」の
根源的なものが入っている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます