お江戸は桜が満開。「花冷え」で、しばらく凍ったように咲いているし、今日明日が
花見のピークだろうけど、雨が降っている。でも、それもまたおつである。
豚もおだてりゃ木にのぼる、ように、人の暮らしも木の高さや、それ以上のところに住むようになり、
桜や、花火まで目線より下で愛でることがあたりまえになった。でも昔から、桜を一番楽しむコツは
「美人の膝枕」で見る、といわれている。今日は雨。雨の日は、外出せず、家で雨音ききながら、
美人の膝枕で、酒でも飲む、というのは如何。
今朝の蕎麦打ち時は、けっこう降っていた。お店にいくのに♪だけども問題は 今日の雨 かさがない
状態だった。しばらく庭をながめていた。著莪(しゃが)が、姫のような可憐な花を咲かせ、白雪芥子も白い花いっぱい
に雨露をたたへ踊っているようだ。草木というのは、雨の日にこそ、天からの恵みに感謝しながら光輝いている。
あかちゃんの顔と同じように、「たくらみ」や「計算」がないものの輝きは花や草木といっしょで、美しい。
昨日は「ダメから始める中国語」だった。先生も生徒も女子ばかりで、いつも蕎麦会の時は「ハーレム」状態だ。
昨日は天真庵10周年の祝いと共に、8年続く不思議な家族のような宴でもあった。この会では、よく漢詩の朗読を
する。「楓風夜泊」や「江南春」などは、みな中国語でシャーシャー、シェーシェーと自然体で詠む。
論語の会では、それらを日本語で詠み、ダメ中では中国語で詠む。
5月9日(火)から、新しい寺子屋が始まる。「漢詩を詠む会」。先生はお茶仲間の南甫先生。
織田流煎茶道は、先生になる資格がとれた時に茶名をいただく。「南」に好きな漢字をひとつ加える。
ちなみにわたくしの名前は「南九」。すわりはわるいけど、奇僧が好みそうな名前で気にいっている。
南甫の甫は、彼が敬愛する中国の詩人「杜甫」に由来するものだ。
5月9日は杜甫の代表作「春望」をやることになった。国破山河在 国破れて山河在り・・・
の「春望」。
なかなかこの星の上では争いごとが絶えず、ほんとうの平和みたいな春の訪れはこないけど・・
「せくなあせるな世間のことは しばし美人の膝枕」
そんな心境でしばしの春を楽しんでみたいなんて思う雨の朝。天恩感謝。
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