長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

アマゾンから琵琶法師がやったきた。

2013-03-15 08:35:58 | Weblog
AB型のぼくは、ときどき日常会話でもこんな話をする、らしい。

正確には、アマゾンに頼んでいた本が昨日届き、CD付きで、そのCD
を聴きながら焙煎の会をやっていたら、手回し焙煎機も法事に使う楽器
のような調べになり、芳香なる珈琲の焙煎香が、あたかもお香のように高貴
な逍遥を感じさせた。天真庵は寺子屋なんだと痛感。
本のタイトルは「最後の琵琶法師・永田法順(その祈りの世界と生涯)」(みやざき文庫・川野楠己著)

琵琶と釈文(宇宙の根源の言霊)つきのCDがついて2100円。占いとか関連する開運グッズみたいなものが流行っている
みたいだけど、このCDを聞いたら、部屋にいる魑魅魍魎や悪霊などが瞬間にいなくなるような、不思議
な魔力みたいな「祈り」がこめられた声。

宮崎の延岡で生まれつき光を失っていた法順さんは、得度して琵琶法師として、1000件の檀家さんを
家内安全、無病息災などを祈りながら、歩いた「祈りの人」だ。その豊かで敬虔な生涯がつづられている。

ぼくの両親も延岡で生まれ育った。若山牧水も延岡で生まれ、仰げば見える城山をうたった。
町の中心には五ヶ瀬川が流れ、川端をさかのぼれば、天孫降臨の高千穂に続く。高天原
は、どこなのか知るよしもないが、降臨した一族が向かった「神の道」であることは確かだ。
両親がだいぶ高齢になり、福岡から延岡の墓をお参りするのがつらくなってきた様子なので、
昨年あたりから、大阪からフェリーにのって鹿児島の志布志にいき、延岡で墓参りをして、神の道を
通ってふるさとに帰るようにしている。自分のルーツを、波立たない呼吸をしながら、静かに歩いて
いると、不思議な宇宙を探索しているような気持ちになる。山はあおきふるさと、水は清きふるさと、
があってのことだ。

庭の鉢に咲く大好きな「花菖蒲」の新葉が伸びてきた。春近し。


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