長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

♪リンリンリン・・・ハチが飛ぶ

2011-06-03 08:16:22 | Weblog
そんな季節がやってくる。

昨日は朝から雨だった。朝ごはんが終わって
長靴をはいて、キラキラ橘商店街を抜け、bunkanに
いってきた。最近、夏樹くんは、「水」にこだわっていて、
ときどき軽トラックにのって、静岡まで水汲みにいっている。
近くに「硯水泉」の工場があるらしい。その工場にいったら、
「天真庵の写真が張ってました」とのこと。
そう、うちの水出しコーヒーは、硯水泉を使っている。石臼で
ひいた「ほぼブラジル」には、いろいろ試してみて、この水
があうみたい。これから気温があがれば、そんな季節がやってくる。

煎茶にいく前に、「すみだ珈琲」によった。このお店は江戸きりこの
珈琲カップに自家焙煎の珈琲を入れて出す。いっぱいいっぱい丁寧に
いれてくれる珈琲は、店主のまじめな人柄が吐露されている。
最近、天真庵・bunkan、すみだ珈琲を梯子する人が多くなってきた。
「墨田ぶらり珈琲梯子?」

それから表参道の「Rin」にいく。今日まで(15時まで)「美濃焼窯元4社新作展」
をやっている。中国製におされて、国産の器が苦戦を強いられていることが、長い。
でも、「がんばろうニッポン」よろしく、値段ではなく、日本人の魂の籠ったものを身近におきたいと思う。4社の中の東峰窯の塚本社長は、美濃にいったら、いつもいろいろなところへつれていってくれる。美濃のコンシャルジュ。
「こんどきたら、けいちゃんにつれていったる」とのこと。ケイチャンとは、下呂
あたりの地元料理らしい。たしかに、あの辺りには、そんな看板がいっぱいある。

その後、炎色野にいき、大前悟くんの個展。うちにも彼の作品はいっぱいあるけど、
今回は淡路島での初窯だ。昨年信楽から、島へ移り住んだ。淡路島・・・
阿波の国(四国)へ、続く路みたいな島。

その後走って表参道ヒルズの裏のお茶のお稽古場へ・・
ま、ほんとうに、休みの日は忙しい。りんちゃんがバイオリンを
隣の部屋で教えている中で、茶櫃(ちゃびつ)手前のお稽古。
静謐な部屋でお茶を入れると、リンとする。
「近くに同じ名前の店があったよ」と教えてあげる。

それから、地下鉄にのって押上へ。途中に携帯がリンリンと鳴る。
見たら、「りんたろう」になっている。
押上について電話をした。来週の6日(月)から、赤松林太郎くんの
「クラシック寺子屋」が始まる。昨日は、リンリンリン・・・ハチが飛ぶ
ような忙しい1日だった。

今日は「お仕覆」の会。茶器とか花器とかを、昔から着物などの古布を
つかって縫って、それで「つつんで」きた。みのまわりにある大事なもの、
大切なものは、大事に「つつんで」おきたくなるよね。どうぜならそんな
気持ちにさせるものがいっぱいあったほうが、幸せだと思う。日本人は
簡素な生活、清貧な生活をしながらも、気持ちが豊かだったのは、この
あたりに「こつ」みたいなものがあると思う。
「日本人にもどる」という意味では、この「お仕覆」はいいわ。
好きな人をハグしたときの幸福な感じ、あれよ。

あ、かっぽれかっぽれ お酒でかっぽれ!

2011-06-02 08:44:42 | Weblog
昨日は「かっぽれ」だったので、朝早く起きて、車を走らせ
奥多摩の山の中で湧き水を汲んで、温泉につかり、山菜のてんぷらを
酒肴に地酒を飲み、ほとんど車中では寝ながらかえってきた。
(もちろん、ぼくは運転しない。素面の時も運転しない)

山の中の小さなお店の軒先に、「野ふきあります」と
手書きで書かれた紙があった。「野蕗」・・大好物だ。さっそく一束420円で買って
帰った。かっぽれの連中には悪いが、そのままだすわけにはいかず、
帰り際に水に浸しておいた。(ケバをとるのにそうする)
今朝お店にいって、それを佃煮にした。なーに、難しいことはない。
片目でけんけんしながらでもできる料理だ。
蕗を沸騰させた湯に投げ入れ、その後冷水にさらす。ほうれんそうとか、
蕗みたいに地面から直接でている植物は、水を流しながらさらす。
パリの「YEN」の料理長をやっている長屋くんにそう教わった。

さて、その蕗を適当な長さにきり、雪平鍋に投じて、そこにお酒を
少し入れて空たきにする。人間も温泉につかった後、金冷法よろしく
冷水につかり、その後に酒が飲めると幸せなように、蕗の表情が
「幸せ」と言っている。そこで醤油と砂糖を入れる。「さしすせそ」
とかいうけど、醤油、そばやには「かえし」という「万能の醤油」があるので
酒とかえしと砂糖で、味を調整する。
これを「まずい」とかいわれたら、蕎麦包丁で刺し殺したい。(蕎麦包丁では
刺せないけど・・・)

今日の我が家の朝ごはんは、白い炊き立てのごはんに「野蕗の佃煮」をのせて
、食べた。ごはんにのせてよし、酒のつまみにしても最高。春の野のごちそう
は、ほんとうに最高のごちそうだ。午後から煎茶のお稽古があるので、準備を
しなくてはいけないが、できれば、野蕗を酒肴にして、酒を飲みたい気分。
今日は愛媛の「山丹正宗」を燗にして、飲(や)ろう、っと。



ねっと31

2011-06-01 16:39:06 | Weblog
昨日は初めての企画「ねっと31」をやった。
次は8月31日。

ネット21という業界団体をささえてくれた旧友たちが
元気にやってきた。林さんが料理をつくり、国定雅子さんが
ジャズを弾き語り、最後に蕎麦を手繰っておひらきにした。
気のおけない友達と、共に楽しむくらい楽しいことはない。
「相語相笑」あい語り、あい笑う。これにつきる。

今日も5時におき、友達が書いてくれた地図を持って、
奥多摩の「湧き水」がでる場所にいってきた。
昔から寒村というか、小さな村があって、そこで暮らして
いた人たちが飲んでいた「湧き水」らしい。
山が浄水器になっていて、30年かけてでてくる水らしい。
ということは、単純にいって、「今」の原発の放射線がでてくる
のは、まだまだ先?
さっそく、これからお店にいって、焙煎をして、その水で
珈琲を入れてみようと思う。
企画も、こんなこころみも、想像というか、「思い」が
わくわくする感じが先行して、楽しい。
日本の復興も、同じように、ひとりひとりの「新しい1歩の思い」
みたいなことが肝心かもしれない。

がんばろう日本。ぼくもそのひとりとして、今の時代を生きて
生きて生き抜いていこうと思う。今日くんできた水をゴクン
と飲んでみた。水も生きている。ぼくらも元気に生きている。感謝。