一般的に写真誕生の年とされるのは1839年。
“写真”は比較的新しいメディアに属します。
しかし
写真誕生以前の歴史も重要です。
この日は
紀元前からの史実も含めて
写真史レクチャーをおこないました。
レクチャー用の道具類です。
3種類のカメラオブスクラ
と
19世紀後半から20世紀初頭に撮影されたポートレイト
と
その他もろもろ。
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ポートレイトからは様々な事柄が読み取れます。
例えば
・
・
・
人物の顔をよく見ると、目が写っていません。
男性の顔には目の位置に2つの点が描かれています。
目のないポートレイトとなった理由は
撮影時間が長いため。
撮影中に何度もまばたきをした結果
目を描写できなかったのです。
*
ニセフォール・ニエプスによって
初めて画像を定着させる事に成功した画像の
撮影時間は8時間程であったとの事。
写真史上、とても重要な画像ですが
長時間撮影のため
前述の目が写らないレベルではなく
全体がぼんやりとしています。
写真の歴史は
感材研究の歴史と深く関っています。
20世紀に入ってからは
感光性を高めて撮影時間を短縮し
瞬間を捉える事も可能となりました。
現在も引き続き
高感度・高画質の研究が続けられ
いまや
皮膚の肌理までも描写できる時代です。
高度な技術を利用できる環境で
私たちは
何をどのように表現すればよいのでしょうか。
この写真講座では
技術を習得するだけでなく
様々な事を考える場としたいと思います。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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