腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



今朝は相当寒い大阪です。

気が付くと今日で1月も終わり...
もう2011年の12分の1を消化してしまった。

何というスピード。
そんなに慌ててどこへ行く気でしょう?


先日“とふき”が古くなったので新しいのを買いました。


とふき?


漢字に直すと“塗布器”。

これ↓


何に使うものかというと...

これ↓


パッキンにグリースを塗る工具。
840円(税込み)

オレオのクッキーのように半分に分かれる構造になっていて、両面にグリースが塗られたスポンジが付いています。
(形状は似てますが、決してミルクやコーヒーには浸けないで)


上写真のようにパッキンを入れて蓋をし、グリグリと擦るように回転させればパッキンにベッチョリとグリースが着きます。


長期間使用していると↓


わお!

こんなにボロボロになります。
(お食事中の方、申し訳ない)

どのくらい使用し続けるとここまでになるのか?

約半年くらいですかね。

シリコングリースだけ別売してますので、スポンジがカスカスになってきたらグリースを足すこともできます。

買い替え時が非常に難しい。

電池要らずでエコ設計。
一家に一個、必需品です(笑)


何事も潤い(潤滑油)が大事。


綺麗にオチがついたところで、修理品のご紹介...




どこで落とした?

こちら↓
 ROLEX デイトジャスト Ref.16234G 自動巻き

兵庫県西宮市在住のH様所有。
分解掃除、ゼンマイ交換、干支足(えとあし)取り付け、パッキン交換、防水検査しました。

ご存知デイトジャスト。
SS(ステンレススチール)とWG(ホワイトゴールド)のコンビ。
ピンクダイアルにテンポイントのダイヤ入り。
S品番なので1993年製造モデルです。

干支足というのは文字盤(干支と言います)の裏側に2箇所(もしくは3箇所)ピン状の突起が出ていて、そのピンのことを“干支足”と言います。
干支足がムーブメントにカチッと納まって、文字盤が回転しないように固定する役目を果たしています。
文字盤があらぬ方向に回転している場合、干支足が折れてしまっていると考えられます。

H様大事にお使い下さいませ。


オレオを食べる時、必ずパカッと割って片方の面に綺麗にクリームが着いていたら、心の中で小さく「よしっ!」と思ってしまう腕時計修理専門店トゥールビヨン店主
決してオーバーなリアクションはしません。
ミルクやコーヒーに浸けたことない。
追伸 トゥールビヨン・クイズの応募は本日の消印有効です(詳しくは1月18日のブログを見てね)

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