「1建築計画-2室内気候」 ○か×か答えて下さい。
1、二酸化炭素は無色無臭で空気より重い。
2、熱放射のエネルギー量は、物質の温度に関係する。
3、一般に、蛍光ランプなどの照明器具から発生する熱は、潜熱である。
4、比熱の大きい物質は冷めにくい。
5、建築物の「LCCO2」は、ライフサイクルを通しての二酸化炭素の発生量のこと。
*************(解説)****************
自分が分からないときは、廻りの人たちもみんな分からないでいると思います。(笑)
これは、平成15年度の問題ですが「温暖化対策」で、教科書に載っていないワードやコンテンツが出ています。
2番熱放射、3番潜熱、5番ライフサイクルCO2 は教科書にありません。ひっかけを見抜かないといけないのですね。
まず、すぐ分かる事柄を外して消去法でいきます。1番と4番は、中学理科の問題です。
5番はLCをライフサイクルと読んでしまえば、社会問題にもなっていますし、何となく正解だと分かります。
2番の熱放射か3番の潜熱のどちらかが間違いですが、3番の潜熱が蛍光灯とは全く関係ないようです。
解答がないので3番だと思いますが、実際の試験もこんな感じですので、勘を養うことも必要だという例かもしれません。
**************(語句検索) *************
2番、熱放射 ねつほうしゃthermal radiation熱輻射ともいう。コトバンクからの引用
熱せられた物体から内部エネルギーが電磁波の形で周囲に放出される現象。
熱放射線は、周囲の物体に吸収されると内部エネルギーに変り熱が伝わったことになる。
熱放射線の中に含まれている種々の波長の電磁波の割合、
すなわち熱放射のスペクトル分布は物体やまわりの状態にも関係するが、
主として温度によって決定される。
3番、潜熱(せんねつ、英語: latent heat)とは、物質の相が変化するときに必要とされる熱エネルギーの総量である。
通常は融解に伴う
融解熱と、蒸発に伴う
蒸発熱(気化熱)の2つをいう。
潜熱の概念は1750年にジョゼフ・ブラックが導入した。
物質が固体から液体、もしくは液体から気体に相転移するときには吸熱が起こり、逆の相転移のときには発熱が起こる。
水分子が水面から大気中へと蒸発する場合(十分な量の液体の水があると考える)、水分子は相転移して気体となるが、
この際吸熱が起こる。その結果水面に接する大気は周囲の大気よりも低温となって多くの水蒸気を含む。
水を水蒸気に変化させるためにはエネルギーが必要であるため、液体の水はそこから蒸発する水蒸気によって
熱エネルギーを奪われている、つまり熱を吸収しているのである。
逆に水蒸気が水や氷に変化するときには、水蒸気が持っているエネルギーが顕熱として凝縮や凝固が起きる表面で放出される。
ジュール熱も調べましたが、潜熱との関連性はないような気がします。
5番 LCCO2 ライフサイクルCO2 大成建設のHPから引用
建物の建設から運用、解体までのライフサイクルを通して排出する炭素量を合計した数値をライフサイクルCO2(LCCO2)と呼び、建物の地 球温暖化への影響(環境負荷)を評価することができます。さらに環境負荷低減技術の効果を試算することもできます。
http://www.taisei.co.jp/kankyou/env_fair/sekkei/03.html
念のため
1、二酸化炭素 無色無臭の気体。空気よりも重い。燃えない。水に少し溶ける。→二酸化炭素が水に溶けたものを炭酸水という。
弱い酸性→青色リトマス紙を赤色に変える・BTB液の緑色を黄色に変える。石灰水に通すと、白くにごる。
4、比熱の大きい物質は「熱しにくく、冷めにくい」性質があり、比熱の小さい物質は「熱しやすく、冷めやすい」性質を持っています。