焼くと、より美味しくなるものは？

つい最近、知り合いの和食店に行った時です。
カウンターに座り、「　じゃあ、何か刺身を貰おうか？　」　と。
すると、店主が、今は『炙り』が流行りだから、全部あぶって用意してあると胸を張る。
ヒゲ　「　ヒラメもネ？　」　「　ハイ　」　と。
念のため、そのヒラメを貰ってみました。
皮を引いたヒラメを、あぶってありました。
やはり、平目の持つしっとり感は、炙りのおかげで損なわれているのです。
流行だからと、何もかも炙れば人気商品になると思い込む（？）、恐ろしいことですネ。

最近のブログで、バリの刺身の話しをしました。
この魚も、身は炙ると美味しい魚です。
ヒゲも、バリの皮を引く時、皮と身の間にたっぷりの脂が在るのに気づきました。
だから、天草辺りでは、バリの焼き切りと云う言葉もあるぐらいです。
　　
皮目に付いている脂肪が勿体ないと云う発想で考えられた料理方法でしょう。
なんて巧みな！
つまり、皮をあぶる事で、食べやすくする。
或いは、香ばしくするという効果です。
鰹のたたきなんかも、皮目の脂肪と香ばしさを追求した炙りの料理方でしょう。
先人達が、せっかくの皮や皮目を何とか活かしたいとの工夫には頭が下がります。

一方で、感違い炙りがグラタンですネ。
白ソースを平にして、ハンディバーナーで炙れば、グラタンの出来上がり。
　　　　　　　　　
パン粉はバーナーのおかげで、黒く焼け焦げています。
しかし、食べると熱くないグラタン！？
何でも炙りと命名すればシャレた献立になると云う発想を、
そろそろ脱却する時期ではないでしょうか。

心配しているのが、焼き物ですネ。
以前のブログで、熊本の人気店で、味平式焼き魚が平然と供されている話しを。
蒸した切り身にバーナーすれば、焼き魚の出来上がり。

京都のヒゲは、息を止めて見つめています。
真魚鰹の西京焼きの仕上げだからです。
皮に程良い黄金色の焼き色が入るのを、待っているのです。
呼吸を止め、数秒、ほんの数秒！、　耐える時間。
　　　　　　　　　　　　　
しかし、バーナーなら、そんな息を殺す必要はありません。
笑い転げながら焦げ目が付けられるからです。
もうすぐ、グジの若狭焼きも、蒸し上げた後バーナー焼きされて、
ウロコが黒い斑点模様になって登場する日も近いのでしょうかネェー？？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　
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ひとりと三匹の攻防戦

我が家には、ひとりのがまだしモンと、三匹の厄介モンが居ます。
猫達から起こされ、アラームが鳴る前から動き始めるカァちゃん。
昼寝するのも好まず、ごろりと寝そべってTV鑑賞するでもないので、動きっぱなしです。
対して、一日中ゴロゴロしているヒゲ＆ネコ。
銀とマールの昼間は、ほとんど寝たきり。
だって、夜中から朝方にかけて、運動会してますモン。
ヒゲも、まあ似たように昼寝三昧です。
　　　　　　
そんなゴロゴロもん達も、夕方過ぎると、ちゃんと腹は減るのです。　（笑）
猫達が、よーくカァちゃんの動きを観察しているのがすごい。
三匹は、そーっと食卓の周りに集まり始めます。
そして、銀とマールはテーブルの上に伏せして、キッチンのカァちゃんを眺めています。
　　　　　　　　　
今日のヒゲの酒の肴の具合を、様子見してるのでしょう。
やれやれと、がまだしカァちゃんは、ヒゲ用の焼酎グラスと皿類をセット。
ヒゲが球磨焼酎のお湯割を飲み始める頃には、二匹のネコはテーブルの上でおチンポーズに。

カァちゃんが、割引きのマグロ・鰹の刺身パックを出すと、サァ～大変！！
食卓は、百鬼夜行の修羅場に変ぼうします。　「　キッ　キッ　キー　」
化け猫どもは、目をギラギラさせて、刺身パックにまとわりつきます。
「　早く　頂戴よー　」　
計八本の脚が、皿と皿の間の狭いスペースをウロウロ。
器用に、すり抜けます。
しかも、ながーい尻尾が、醤油を入れた猪口の側をプランプランと上下します。
その先端が、今にも習字の毛筆みたいに、しょう油にべったり着きはしないかと、ヒヤヒヤ。
うまーく、動くもんですね。
ヒゲは、猫に与える為、歯で小さく噛み切る作業が大変。
待ちきれない化け物どもは、刺身パックに頭を突っ込んできます。

そんな或る日、ヒゲの足の爪が延びてきました。
ヒゲは、自力で自分の指の爪はカット出来ますが、足の爪までは腰が曲がりません。
しょうがない、カァちゃんの出番です。
ヒゲが終わった後は、ギンの爪切りの番です。
専用の爪切り器を用意して、ギンを膝の上に抱っこします。
爪切りはあまり好きではないようですが、銀はなんとか無難に出来ます。
まるで注射が苦手な人間の大人が、他所を向いて早く終わるのを待つような感じで。
終わると、せいせいした顔で飛び降りて行きます。

次は、マールの番です。
これが厄介で、マールは抱っこが嫌いです。　大丈夫でしょうか？
カァちゃんが上手く騙して、膝の上に抱っこした時でした。
カァちゃんの悲鳴が上がりました。
マールが、オシッコを掛けたからです。
それも、スカンクも顔負け、イタチの最　後っ屁も、かくもあるまいと云う悪臭です。
あわてて、風呂場に駆け込むカァちゃんで御座いました。
毎日、おもろいドラマを見ますよ！
　　　　　　
　　　　　　　≪　カァちゃんが起こされて直ぐの朝食　≫
　　　　　　　　　　　
　　　≪　私らのモーニングコーヒー時には、満腹の猫達がまったりと　≫　　　　　　
　　　
　　　　　　　　　　　　　
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将棋人気～漫才解説

今の将棋人気の大きな要因は、ビジュアル化かもしれません。
テレビ将棋だけでなく、ネット上でも将棋動画を楽しめます。
いわゆる、観る将と云う、ヒゲ達には信じられない層も出来たとか。
さて、その観る将ファンに欠かせないのが、解説陣です。

ヒゲが観たNHKのテレビ対局で、一番記憶に残っているのがあります。
解説は、大山名人と近代将棋の元・社長の永井さん。
この対局だったと？
　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　
中盤戦を過ぎた辺り、大山名人はひとりカメラ目線で、ブツブツ言い始めます。
局面の決め手の手順を、盤面を見ること無く、述べているのですが。
相棒の永井さんは、ヒイヒイ言いながら、独りで（！）大盤を操作してるのです。
画面の名人は、まるで修行僧みたいに、こちらを見据えています。
ヒゲ達は、お寺でお坊さんから説教を受けているようでした。

そして現在、将棋のテレビ解説は、男性プロ棋士と女流棋士の組み合わせ。
　　　　　
女子プロがツッコミ（質問）、男性プロがボケながら、よろけるあんばいがオモロい。
まるで、即席の将棋コントです。
なるほど、コレなら観る将棋ファンも楽しめる。
ヒゲ達の頃には、考えもされないネタも、今や注目の的です。
　　　　　　　
昼食に何を食べたか？
３時のオヤツは何が出る？
そんな他人の喰ったモノなんかに興味を持つことは、はしたない事だと教えられたものだ。
まして将棋指しが、何ラーメンを好きか？
ケッ、いい加減にしろと一蹴される事でしょう。
　　　　　　　　　　
先ほどのお説教解説の寒々しいイメージとは、１８０度違う世界があります。
なにしろ、女流棋士の漫才・解説の軽さが良い。
男同士では、絶対にかもす事の出来ない軽妙さですネ。

　　　　　　　　　　
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同窓会～月光仮面は誰でしょう♫

例にもれず、間延びしましたが、中学校の同窓会の続き。
一次会は判でおした様に、「　時間ですヨー　」　が通知された。
飲み物込での予算を設定して申し込んでいるから、まあ、しょうがない。
そんなモンさ。
ヒゲ達は、飼い馴らされた羊みたいに店を出る。
二次会は、同じラインの銀杏中通り。
ひげも歩いて行ける距離にある　『　昭和　』
なんて、レトロな名前でしょう！？
見渡すと、O・ヘップバーンやソフィア ローレンのパネルが飾ってある。
なるほど、これらをめでながら酒を嗜み、昭和の歌を愉しむ訳だ。
　　　　　　　　
ここでも、アルコール飲料を飲む者は少ない。
ヒゲは、恐縮しながら、バーボン・ロック。
ノンアルの軟弱ドリンクなんか飲めるか！
おいら西部の男だぜ。　（笑）
乾杯のセレモニーでモタつきながら、カラオケのリクエストが早々に。
怪傑ハリマオと月光仮面が登場する。
　　　
おいおい、今時、こんな歌知っている世代ッて、オジサン達ぐらいだぜ。
普通なら、ちょっと恥ずかしいんだけど、ここなら許されそう。　(笑)
貸し切り会場みたいなもんで、みんな同世代のようだし。
恥ずかしさも、霧散しています。
　　　　　　　　　　≪　数年前のハリマオ　≫
しっかり、ターバン（？）も巻いています。
カァちゃんは外様のハズですが、K原さん（女性）と妙に盛り上がっている。
ちょっと不思議な光景。

直ぐにヒゲの所に、カラオケの御鉢が回ってくる。
しかしヒゲの場合、選択権はありません。
みんなの指定曲を消化（！）するだけです。
その曲とは　『　刃傷松の廊下　』　なんて古色蒼然とした歌でしょう。
　　　　　　
ずっと以前一度だけ歌ってみせたら、たちまち同級生達が盛り上がりました。
それ以来、“　景気づけ　”　（笑）に、必ず（！）先ず一曲で演らされることに。
これには訳が。
中学二年生の頃、ヒゲはベートーヴェンを任じておりました。
同じクラスのみんなも認めるぐらい。
そんな堅物のハズの楽聖が、最初の同窓会で、事もあろうに松の廊下（浪花節風）を披露したから、
面白くないハズが無い。
みんな、ベートーヴェン（！）が演じる忠臣蔵を、口をポカンと開けて見詰めたのでございます。
「　ウッ、ウッ、うそだろう？　」

こうして同窓会は、いつものハチャトリアン的狂喜乱舞の世界を創って終わったのです。
が、ここからドラマが　・・・
最後に店を出たヒゲ達が、通りに着いた時、雨が降り始めた。
これが、不運の始まり。
ちょうど他店からも、帰り客がビル入り口に殺到し、混乱状態。
みんな、タクシー待ちです。
やがて、五分経過、ヤバい。
ヒゲは、立ったままで、五分超えると血の気が引くのです。

むしろ、歩き続けている方が長くもてる。
タクシーをあきらめて、近くのなじみの店に行こうと決めた時、どしゃ降りになった。
もう、完全な弁慶の立ち往生。
しかも立ったまま居るのは、ヒゲには絶対の鬼門。
ウルトラマンで云う、黄な信号ピーポピーポが点滅するタイミング。
またまた、救急車の誤診の悪夢がよぎります。
しょうがない、先ほどの二次会の店に戻ろう。
カァちゃんも、ヒゲの重みをずっしりと感じながら、エレベーターに向かいます。
しかし、このエレベーターが遅い。
やっとこさ来たリフトの中、ヒゲの足は少し“くの字”に。
あと数メートル、間に合うか？
しかし、店のドアを引きながら、重たいヒゲを入れるのは困難を極めます。
そして、店の入り口に身を入れるや、ヒゲは玄関にバッタリ。
客席のソファまで、たどり着けなかったけど、何とか助かったのでした。
店のフロアに、そのまま仰向けになっていると、十分ほどで血の気が戻り始めたのでした。
さぁ、来年も楽しい同窓会を！！

　　　　　　　　　　
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