『楽天・安楽投手を自由契約に 暴言、罰金など10人がパワハラ被害』
こんにちは
小野派一刀流免許皆伝小平次です
忙しいのと、体調が今一つすぐれず、妻が帯状疱疹、小平次はヘルペス?、微熱が続き更新が滞り気味になってます
さて、上記記事、東北楽天イーグルスの中堅選手、安楽投手がチーム内でパワハラを行った、という記事です
パワハラの内容、というのが、ロッカールームで後輩選手を逆立ちさせてズボンとパンツを脱がせ、陰部に靴下を被せた、とか、飲みの誘いを断った後輩に深夜執拗に電話をしたとか、罰金と称し金銭を払わせていたとか、その他暴言、暴力も結構あったようです
『被害』を受けた複数の選手が、契約更改の場で球団幹部に訴え、調査が行われ、概ね訴えが事実と判明、安楽投手は契約更新が行われず、事実上の解雇になりました
よく、『体育会系』の人は明るく爽やかなイメージで語られることが多いと思いますが、小平次は昔から、『体育会系』と言えば割と陰湿ないじめとかやる人が多いと感じていました
特に野球部なんかはそういうところが多いかなと
むしろ音楽やってるヤツの方が、少なくとも自分にウソはつかず、筋を通すヤツが多いとも思っていました
安楽投手と言えば、イーグルスの中継ぎで今期50試合以上も登板、主力の投手です
小平次は野球が好きですので、この件は関心をもって報道を見ておりました
ヤフーのネットニュースなどではコメント欄も結構な数があがっておりました
『永久追放だ!』とか、いつも通り、『私刑』じみた発言も多々見られましたが、まあ、今回の件は、あまりにも行為が幼稚で、いくら『体育会系』のノリ、と言っても27歳になる大人がするようなことではありませんので、『永久追放だ!』はともかく、不快な印象しかありません
さて、今回の記事は、安楽投手のこの事件そのものが本題ではありません
先のヤフーのネットニュースで気になるコメント
『こういうパワハラを無くすために法規制を強化すべきだ』
という意見も多数みられました
パワハラについてはすでに法制化されています
俗にいうパワハラ法、正式名称は以下
『労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律』
『第30条の2 事業主は、職場において行われる
優越的な関係を背景とした言動であって、
業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する
労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。』
藍字部分がパワハラの成立要件ですが、読んでわかる通り非常に曖昧です
『優越的な』というのは、上司とか部下、得意先と仕入れ先の関係など明確なところもありますが、部下がパワハラをしないとも限らないんです
『業務上必要かつ相当な範囲』は、線引きが非常に難しいと思います
『労働者の就業環境が害され』も、人によって判断が変わります
こうして曖昧ながらに法で定められることで、パワハラを認定する人、裁判官とか労働委員だとかの判断一つで、だれもが違法行為を働いたと認定される可能性が出てくるわけです
ピンとこない人が多いと思いますが、実はこのようなパワハラ認定一つとっても、それにより人生が大きく変わってしまった人はごまんといるのです
小平次は、ここ数年、労働問題などの当事者のために文書作成をしていると、以前申し上げましたが、本当にパワハラをでっち上げられた、というような案件は、一般の人が思っているよりも多いのです
逆に酷いパワハラが隠蔽されている、こともまた多いのです
そして、その多くは労使ともに、でっち上げられた側、隠蔽された側が護られないケースの方が多いのです
今はもう退職した小平次の事務所にいた一人の男性職員(Aさんとします)、何度も何度も同じようなミスをして、契約を解除されたり、小平次が頭を下げに行ったりしたことも一度や二度ではありませんでした
金銭的な損失はおそらく1000万円以上になると思います
小平次はAさんに対し、自分としてはかなり根気強く指導をしたと思っています
そして、彼が犯したミスそのものを咎めたことはまずありません
その過程、どうしてこのようなことになったのかをよく話し合い、結果、報告や相談が足りないと諭します
それでも、改善されず、小平次のところへ相談に来たときは時すでに遅し、顧客にどれだけ頭を下げてもダメ
もっと早くに報告、相談をしてくれていれば未然に防げた事案も多数、根気強く何度も何度も報告、相談をするように言いますが怠ってしまう
もはや物理的にそういう報告、相談をするクセをつけさせるために、朝出勤したら今日一日何をするか、終われば翌日、昨日は何をしたか、電話をかけ終わったらいちいち誰とどんな話をしたか、そういうことを日報ではなく、顔を見て報告するように指導します
小平次だって本来イヤですよ、いちいち大したことのない報告まで聞かなければならないんですから
それでも仕方ありません、報告、相談をするクセをつけさせようと必死でした
しかし、一週間もするとそれすらしなくなります、やがてまた大事になってからやっと報告、相談をしてくる
つい、『バカヤロー!』くらい言いたくなります、実際言っちゃう人も多いでしょう
小平次は言いました
『Aさんは報告すべきこととその必要のないことと、その区別がつかないようだから、全てを報告してください、とお願いしたけど、それもできない、もうね、Aさん、トイレに行くときも私に報告してから行って下さい、それぐらいの意識を持っていないとダメかもしれない』
まあ、半分は冗談のつもりですが、それぐらいしないと本当にダメかもしれないというところまで小平次も追い詰められていました
小平次は決してAさんが憎い、とかそんなことはありません、縁あって自分の部下となったのだから、何とか一緒に成長して欲しい、これは本気でそう思っていましたよ
『トイレに行くことまで報告』
Aさんから見れば『パワハラ』言動、『いじめ』と受け取ったかもしれません
でも、間違いなく言えるのは、上に立つものとして、逆に小平次も相当にストレスを感じていたということ
残念ながら、Aさんは退職してしまいましたが。。。。
このように立場が違えば見える景色も感じる思いも真逆になるような事案、本来は人の良心や、道徳観、倫理観で自ずと抑制されるものであって、法律で規制するには馴染まないと思うのですが、先に述べた通り、でっち上げや隠蔽、バカなことをする人が多すぎるので法で規制せざるを得なくなってしまっているのです
煽り運転もしかり、ごく少数のバカのために規制が増える
LGBT法、以前記事にした障害者差別解消法などもそうです
ごく当たり前の思いやりが持てない一部のバカのために次々と規制が増える
法で規制されるということは、それだけ自由が無くなることにつながります
権力者、支配者は国民に自由が無い方が都合が良い、だからバカが増えてどんどん法律で規制し縛り付けて管理する、それに気づかない多数が、法に無ければ『私刑』で自由を奪い抹殺する、支配する側の思うつぼです
決して大げさな話ではありません
認定する人、判断する人の感情一つで違法行為、もしくは犯罪者にされる要素が増えるばかりなのです
煽り運転やパワハラはまだしも、現にコロナの時は規制する法すらないのに憲法違反とも言える行動規制、営業停止などが行われたのです
特に日本人、多くが自ら『規制』されること、『不自由』であることを望み、監視され管理され、飼いならされていく
『法の規制を強化すべき』
確かにそうすべき事柄はあるとは思います
しかし、パワハラやLGBT、障害者差別、など、本人にしかわからない内心の部分を法で規制、強制すること、それを増やしていくことは、曖昧であるがゆえにいずれあらゆることが強制になって行く社会に向けたきっかけを増やしていくことだと思います
誰かに何かをしてもらうのを待つのではなく、戦前の日本人のように、法に頼らなくとも、個人、地域で自分たちを護る、そういう意識を持たなければ、と思います
御免!