心にささる文章。
「戦略とは経営者の持つ事業観、またはそこから生まれる
大局的判断と見るパラダイムがここにある。
経営戦略とは何かと問うとき、本書の答えはこれに尽きる。
混沌とした日常の喧騒の中で無秩序にやってくる、1つ1つは小さな判断
の、長い期間にわたる積み重ねに一貫性が浮かぶとすれば、
それらは変わらぬ経営者の事業観が背後に控えるからなのである。」
(戦略不全の論理、p172)
「・・・実は本社と事業部の間にも存在する。どんな事業でも、
それを営むためには資金が必要で、そういう資金を企業の内外から
調達して事業間に配分することは、本社が存在する理由の1つと言ってよい。
ところが、ここでも利害の不一致と情報の非対称性が障害となり、
なんらかの対策を必要とするのである。これが、事業統治の問題に
ほかならない。」(戦略不全の論理、p250)
「人は経験を通して自らの辞書を形成し、その辞書で解釈可能なことしか
心の眼に見えない。表8-15は、改めて基本辞書の重要性を示すことになっている。
日本の事業経営者の基本辞書は、職能偏重が激しく、経営者の持つべき辞書にはなって
いない。適材適所という名の下に、モノ造りの弱さが目立つときには製造に強い人を充てる
という具合にして、偏りのある人材を使い回すことが現実には行われているが、それでは
分業経営を加速するだけである。基本動機の形成と並んで、経営者の基本辞書をどう作る
べきか、日本企業は改めて考える必要に迫られている。」。」(戦略不全の論理、p258)
「基本動機の形成と並んで、経営者の基本辞書をどう作る
べきか、日本企業は改めて考える必要に迫られている。」
上記の部分は、言葉にならないぐらいシビレルし、
感動した・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。