今回の試飲レポートも醸し発酵されたワインです。前回のノジオラは以前から気になっていたブドウ品種でしたが。今回のヴィトヴスカもフリウリの土着品種で、機会があれば味わいたいと思っていたワインです。5月29日のブログで紹介したプリミティーヴォ ディ マンドゥーリア “ES”と一緒に買いました。
今回、何気に抜栓しましたが。よく考えると、このワインもエイジングが必要なワインでした。香りが尻切れトンボのようにプッツと切れ、味わいもミッドレンジがスポット抜けているので、非常に不安定な状態でした。抜栓してから30分後くらいに、少しずつではありますが。うっすらと、全容がボンヤリと浮かび上がってきます。しかし、最後まで、薄い苦みとフニャフニャの酸が暗闇のベールで隠しているようでした。
もしも導入するとしたならば。以下のようなコメントと書くつもりです。
ヴィトヴスカ100%をバリック(新樽0%)で12カ月の熟成をされます。パイナップルのキャンディー、白桃のシロップ漬け、白いバラ、アイリス、オリエンタルなスパイスの香りは、艶やかで鮮烈。はにかんだような繊細な酸と柔らかく滑らかさを添えられたマシュマローのようなタンニン、メリハリのある優雅な果実味。力強さと優雅さを巧みに構成された味わいには、スパイシーなアフターテイストに心地よく切れの良い余韻があります。
ノジオラをアンフォラ(素焼きの壺)で醸し発酵したワインが飲みたくて、グラナートと一緒に買ってしまいました数本ですが。ノジオラにはプラスチック素材のキャップが被せられていたので、インポーターの担当に、何か意味があるのか聞いてみたところ、特別のことはないとの返事でした。しかし、還元臭がまだかなりあるので、留意をしてくださいと言われました。ということは、3-4年はエイジングをしてから抜栓すべきと勝手に解釈して、試飲は待つことにしました。グラナートも7年間ぐらいはエイジングが必要、お楽しみは後から。
フォラドリは10年ほどかけてビオディナミに変更したそうです。新しく購入した畑ではアンフォラ(素焼きの壺)で発酵させたテロルデゴが発売になっていますが。ただ今情報を収集中です。
カスッテッロ ディ フォンテルトーリ2007は購入リストに入っていたワインです。1997から間隔が空いてしまいましたが。在庫が減らないので、セラーに納めるスペースがないためでした。

このイタリアワインは現在輸入をされていません。前回紹介したパルディ社に変更されたワインです。当初はクオリティーが高く、低価格のイタリアワインを知ってほしくてリストに入れていたワインです。<br・> ヴェネト州のレチョートとアマローネの関係に似ています。このくらいの歳を重ねると、酸とタンニン、果実味のバランスが絶妙な状態になっていて楽しませてくれます。ちょっと残念なのは、わずかに果実味の甘さが強く感じられた事です。完熟した積み立てのプルン、桑の実、マラスキーノチェリーの上品な香りがあり、味わい香りには若々しさが健在で、まだまだエイジングに耐えられると思いました。当初に感じられたスパイシーな香りは、アフターテイストに果実味に隠れるように感じられ、心地よく長い余韻が有ります。<br・> 先日、再登場のコッレピアーノといい、サグランティーノのおワインは目が離せないワインです。