イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

始めて焙煎するアフリカのコーヒー豆。

2015-01-31 09:52:36 | イタリアワイン

今回、購入したコーヒー豆もアフリカの豆です。モカ好きの私は、南米や中南米のコーヒー豆には辛い点数が付きますが。以前はコーヒー豆を納入してくれていた業者が在庫をした豆は、すべてサンプル出荷をしてくれました。その業者が撤退してからは、サンプルが手に入りません。今までにテストした南米や中南米の豆でやや気に入ったのはパウリスタとドミニカです。もしアメリカ大陸の豆をラインに揃えるとすればキューバを焙煎します。忘れてはいけないのがアジアの豆です。何といってもトラジャーだと思っています。

以下は納入業者のテクニカルシートです。

モカ イルガチャフェ G-1(ナチュラル)

生産国

エチオピア連邦民主共和国

生産地区

イルガチャフェ地方 コチャレ地区

品質等級

グレード1

精選方法

サンドライ ナチュラル製法

栽培品種

エチオピア原種(エアルーム)

標高

1,800~2,000m

◆イルガチャフェのサンドライ ナチュラルは、エチオピアの南西部イルガチャフェ地域コチャレ地区で栽培されており、680農家からチェリーを集荷、サンドライで乾燥後、最高等級であるグレード1まで選別した特別なモカ コーヒーとなっております。ウオッシュドコーヒーでは味わえない、ベルガモットのような高貴なアロマと芳醇なコクを持つスペシャルティー コーヒーに仕上がっています。

◆一般的なモカ・ナチュラル(ジマ、シダモ、レケンプティ、ハラー)とは一味違う、モカ・ナチュラル コーヒーとなっており、日本人が好む、モカコーヒーの風味が際立つ逸品です。

 

ケニア カラティナ AB

 

 

 

生産国

ケニア共和国 ニエリ地区カラティナ

 

等級

AB(スクリーンサイズS18・・6%、S17・・57%、S16・・37%)

 

標高

1,700~1,800m

 

収穫時期

10~1月

 

精選方法

Fully Washed

 

乾燥方法

天日乾燥

 

       

 

◆生産地域:ケニア共和国 ニエリ地区カラティナケニアコーヒーの中でも優良な産地として名高い中央部ニエリ地区。その中でも、古くからコーヒー栽培が行われた地域です。

◆品種:SL28、SL34、Ruiru11(いずれもブルボン系)

※SL:スコット・ラボラトリー。ブルボン系の中から栽培に適した遺伝子を持つコーヒーとして、研究開発ケニアコーヒー独自の品種。

※Ruiru11:ケニアの町「ルイル」で1950年以降に開発研究に取り組み、約30年後に商品化された。現在では全体の2~3%しか生産されていないが、味わいは非常に芳醇で高品質。

◆風味:爽やかできめ細かい舌触りとチェリーやラズベリーを思わせるようなジューシーな風味。非常に綺麗で明るい酸味とワイナリーな味わいが特徴。

◆ケニアコーヒー協会認定者によるカッピングテストにて、SCAA基準で95点相当にあたる“TOP Grade”を獲得。


シャトー 酒折 甲州バレル2012

2015-01-29 08:58:32 | イタリアワイン

今回抜栓したのは日本のワイン、シャトー酒折で造られた甲州バレル2012です。

文旦、メロー ゴールドのような柑橘系の香りにアプリコット、白い花、苺(一瞬だけ頭を過る)の香り。苺の「とちおとめ」のような甘さを伴った酸とふっくらした果実味は、当初感じていた危うさが消えていました。柔らかくパステル調なのに、物言わぬしっかりした骨格のある味わいは、充分なスケール感を感じます。ここまで変化して来るとは、正直予想はしていませんでした。これは嬉しい誤算です。

本のタイトルは忘れましたが。中央葡萄酒には甲州で造った1965年産(違うかもしれない)のワインがストックしてありました。状態まで説明はなかったような気がしますが。酸がしっかりしていれば、それなりに期待が出来るのではないかと思います。

どうしてもイタリアワインと比較をしてしまいますが。もう少し凝縮感が欲しいと思います。濃ければ良いとは言いませんが。もう少し主張があっても良いのではないか、と思います。


とかち野酵母へ

2015-01-23 10:26:14 | イタリアワイン

いつもの食材屋さんへ小物を買いに行き、ついでにめぼしい物を探しに棚を眺めていると、とかち野酵母なるものが並んでいました。説明書きには、「十勝平野に咲くエゾヤマザクラのサクランボから分離された酵母です。帯広畜産大学と北海道農業研究センターの研究成果が実を結びました。」と書いてありました。以前使用していた、白神こだま酵母を使いきったので、今回が初の利用になります。

白神こだま酵母の以前に使用していた酵母は、発酵すると汗のような臭いを気にしながら使っていました。ビール酵母や星野天然酵母を使えばいいのですが。作業に入るまでに時間がかかり、管理が面倒なので使うことにためらいがありました。こだま酵母も良かったのですが。とかち野酵母は発酵の際の酸っぱい香りが、サクランボの酸の香りを連想させてくれます。潅木や甘いハーブの香りもあります。初回から大いに気に入りました。

因みに、ある種の酵母で発酵されたパンは、どうしても私は食べ飽きを起こします。特に酵母の香りに汗臭さを感じる、と段々食べるのが嫌になります。しかし、残しませ。出された食べ物は全部頂きますが。満足感はありません。と言った具合です。


ポルヴェリエーラ 2012

2015-01-21 09:14:19 | イタリアワイン

今回抜栓したイタリアワインは、ポルヴェリエーラ バルベーラ エミリア I.G.T.です。このワインは特売をしていたので、ハウスワイン用に仕入れることが出来ました。当初は果実味だけが目立つワインでしたが。さすがに1ヶ月も経つと浮ついた果実味は落ち着き、酸とタンニンもそれなりに存在感を示し始めたな、と言った感じです。香りはプラム、桑の実、カラメル。この価格なので、それなりの造りになっています。どうしてもピエモンテのバルベーラと比較をしてしまいますが。良く言えば、柔らかく果実味が豊か、と言いたいところではありますが。私としては、酸がだらしないと感じています。ピエモンテのバルベーラも最近は随分と酸がエレガントになったな、と思いますが。ポルヴェリエーラは牙を抜かれた状態で、闘争心がない。私はバローロのようなワインを期待はしていません。むしろ、たたき上げの野武士のように胸の中に熱いものを抱いたワインであって欲しいと思っています。しかし、がっつりしたワインではありません。ネッビオーロのブドウから造られるワインには出来ない。利発で突き通すような意志の強さを感じさせてくれるバルベーラが好きなのですが。乳母日傘で育ったお譲ちゃん、といった風情で面白くない。そのためか、アルコール度数が15度もあるのに、ドライブ感が感じられない。とは言っても、テロワールの表現と片付けられる程度のことだと思います。決して不味い訳でもないし、喉を通って行かない訳でもありませんが。心の中にちょっとだけ不満を感じています。


三島由紀夫の小説

2015-01-20 10:18:34 | イタリアワイン

塩野七海さんのローマ人物語はお客様から進められて読み始めました。これが私の趣向にベストマッチ、楽しく読むことが出来ました。塩野さんの本を読んでいる最中に、三島由紀夫の小説「豊饒の海」が映画化されると、何かで見ました。以前から興味があったので、これを機会に豊饒の海第一巻「春の雪」を読んでから映画を見ようと思いました。これも、ド壺に嵌まり「仮面の告白」から順に読み始め、最後の書簡を収めた2冊を残し、新潮文庫から発行されている本は読み終えました。

三島由紀夫が記憶に残っているのは、11月25日、私が15の時に足をねん挫して接骨院のベットの上で治療を受けながら、ラジオをから流れてくる「自決」の一言。その時は、日本人の中にも、切腹を覚悟して、ことに当たる覚悟が出来る人物がいることに驚きを隠せませんでした。ひょとすると、ここから日本人とは、と考えるようになったのかもしれません。それに、三島由紀をの小説は読んでいると情景が目に浮かんでくるので、そのことも飽きずに読めた要因だと思います。小説の中で考えさせられたのは、少数派への理解や家族のあり方についてです。社会悪に対する取り組みも見逃せませんが。日本人としての有り様を、心構えを書いていたのかなと思っています。それから、文中の一節をかなりリスペクトさせて頂きました。あしからず。