今回、抜栓したイタリアワインはモンテクッコ サンジョヴェーゼ リゼルヴァ “ポッジョ レオーネ” (Montecucco Sangiovese Riserva)2006です。この産地は、モンタルチーノの川を挟んで西側に位置しています。よく言われている、味わいを単純に言い表すとすれば、ブルネッロとモッレリーノの中間です。しかし、私はこのワインをリストアップする決め手は、モンタルチーノに感じている、壁のように立ちはだかる威厳を取り払うような柔らかさを感じたからです。
この1ヶ月間の試飲会では、バジーレ社のモンテクッコがありました。ポッジョ レオーネから目移りするような、要素は感じられませんでした。よって次点にして置いてあります。見方を変えなければいけないと思ったのが、ブルネッロです。先日に合同の試飲会があり、帰り間際にAVICOの阿掛さんから「僕が最初に手掛けたコンティ コスタンティ社のブルネッロを飲んでいってください。」のお声掛けがあり、飲んでみると。既に、酸は角が取れ鞣されたようなタンニン、エーテル香も心地よくなっていました。さらにファンティ社のブルネッロも傾向が似ていると感じました。
先週の火曜日は師匠のところにお泊り、アマローネとブルネッロ “ポッジョ アル ヴェント” 1997を持参しました。この日のことはアップしませんでしたが。独り大盛り上がりで、最後は自沈。次の日は二日酔いで、ぐずぐずでした。この状況の中で記憶にあるは、10年間エイジングをして、ようやく抜栓出来る状態になっているのに、前での2本は早く飲めるように造りを変えて来ているのかな、と感じたことです。 このモンテクッコをブルネッロのお手軽版にするのではなく、セールスポイントを何とか見つけ出したいと思っています。しかし、もどかしくも戦うための武器を見つけられません。
感想です。アイリス、バルサミコ、桑の実、サクランボ、クローブの豊かで輪郭のくっきりした香りを一刷毛するように煙草の香り。ほっこりした柔らかな酸とタンニン、弾力のある豊潤な果実味は四隅のくっきりした豊かなグラデーションのある味わいがあり。心地よいフルーティーなアフターテイストに長い余韻があります。