イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

オルヴィエート カンポ デル グアルディアーノ

2017-02-20 14:01:44 | イタリアワイン

今回、抜栓したイタリアワインはオルヴィエート クラッシコ スペリオーレ “カンポ デル グアルディアーノ”(Orvieto Classico Superiore “Campo del Guardiano”)2006です。

 

このオルヴィエートは24ヶ月間の瓶熟の後に出荷をされます。セラーには2010年に納めたワインです。途中経過のチェックを一度もせずに初の抜栓になります。味わっている最中は途中経過を見て措けばよかった、と思いました。それは、当初のコメントに書いた香りのニュアンスをどこにも見つけられず、期待していたミネラル感がどこにもなかったからです。しかし、香りと味わいはとても洗練されていました。

 

グラデーションのくっきりした包み込まれるような、マルメロとアプリコットの表裏一体となったフルーティーな香りに、キャラメルの香り。上手さを感じる滑らかなほろ苦さ、角のない滑らかな酸、輪郭の鮮やかな引きつけられるような果実味はバランスの良さを感じました。

 


グレーコ ディ トゥーフォ “クティッツィ”

2017-02-10 11:30:43 | イタリアワイン
今回、抜栓したイタリアワインはグレーコ ディ ディ トゥーフォ “クティッツィ”2010です。
香りは高級果実満載、金星、マンゴ、パイナップル、洋梨。それに、わずかにセージ、サワークリームともサイレージとも就かない香り。構成は手の入れようのない、完璧さがあります。しかし、お高くすましているのではなく、寄り添うように静かで温かい、静穏なテクスチャーがあります。味わいも同じようにゆったりとしています。シャープな苦さに輪郭のくっきりした酸は後味にまで躍動的で端正、余韻が実に心地よく感じられました。
リリースされた当時とは、香りや味わいに脹らみと充実感を感じられました。ピークを迎えているのか、これからどのように変化していくのか、見当がつきません。しかし、見守っていたくなるワインでした。