亀の手の塩茹でに、オニエビのゼリー寄せを作ります。



今回抜栓したイタリアワインは、ジャコモ コンテルノのバローロ カッシーナ フランチャ(Barolo Cascina Francia)1997です。
最初に飛び込んできた香りは赤いバラの香りです。それも、先日お花見に行った岩見沢のバラ園の赤いバラにそっくり、入り口の右側の中ほどだったと記憶をしています。このようなことがあると嬉しさが倍増します。それに、今までバローロと言えば、ドライフラワーのバラ、と表現していましたが。このバローロは違います、今綻び始めた赤いバラの花の香りです。さらに、バルサミコ、森の黒い果実の香りに、タバコかシナモンのような香りが隙間から覗き込んでいるようです。
外観からして、オレンジやエンジの反射は無く、到って透明感のあるルビーのような赤い色をしています。
酸は面で圧着してきますが、立体的でひたひたと柔らかさが押し広がります。タンニンは丁寧に鞣されたように滑らかになり、ほろ苦さが芳ばしく薫ってくる気配さえあります。
このワインは長いエイジングをしたことで、円熟感を楽しむことが出来ます。味わいや香りによれよれ感はありません、未だに若々しく深淵な趣があります。積み重ねがこれほど深い、とそれだけでも、何だか楽しくなっていきます。
グラナート(“Granato” Teroldego Vigneti Delle Dolomiti I.G.P.) 2010をワイン リストに追加しました。
この造り手はビオディナミに切り替えた時は、ほぼ変人扱いをされていたと記憶をしています。ドラスティクに畑のマネージメントから醸造方法まで一変させ周囲を驚かせ、ガイドブックの評価を一気に下げました。2010年頃だったと思いますが、再評価され始めた、と思います。今となっては、かなり昔に行われていた方法にシュタイナー博士の考えを取り入れ、信念に基づいた行動は批判されながら、ようやくワイン造りが認められたようです。
テロルデゴからグラナートは造られますが、もう一種類はアンフォラ(素焼の壷)で発酵と熟成させた単一畑のワインがあります。これらのワインは今まで飲んだことがありません。コメントは以前のヴィンテージのコメントを飛躍しています。インポーターさんが試飲会を開いてくれず、さりとて抜栓を出来る状態になっていない、と思われるので、なおさら一本空ける気にはなりません。多分に楽しめないのでは、と思っているので無駄なことはしないつもりです。
北海道のワインです。北海道ワインのツヴァイゲルト100%のワインを抜栓しました。
スパイシーとあります、私には灌木の木肌の香りに感じます。グスベリーの中に、ラズベリーの余韻を感じます。それなりの邪魔にならないタンニンと酸、マシュマローのような弾力のある果実味。ブラッククィーンも、このワインも独特な印象を記憶して置くしかないのかな、と思っています。
春以降、大手の造る日本ワインの試飲会に出かけましたが、日本で造る国際品種のワンは、この土地の個性を反映したワインなのかな、と考えています。しかし、これからの変化が楽しみなワインでもあります。
イタリア人エノロゴのリカルド コタレッラさんが、余市のキャメルのワイン造りに拘っています。今年の秋には以前からの畑のブドウでワインが供給できるそうです。これも楽しみな一つ、日本ワインどんどん良くなっていく、と思います。 がんばれ