イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

ソアーヴェ クラッシコ “レ ビーネ”2007

2011-12-31 21:24:19 | ブログ
Photo Photo_2 ソアーヴェ クラッシコ“レ ビーネ”(Soave Classico “Le Bine De Costiola”) はようやく本来の味わいを、現してくれたような気がします。
白桃、洋ナシやパイナップルの香りにふくよかなアーモンドの香はバランスがとてもよく、何よりブドウから造られた飲み物であるという意識を感じさせながら飲ませてくれます。完熟したブドウを摘まんだ時の甘さと酸っぱさをそのままに、ワインへと変化していく過程で新たな要因を付加してたような造りになっています。ミネラル感をどうしても感じることが出来ませんでしたが。ふっくりしたナッツの香りを伴った味わい、何より、ほっくりした苦みは心地よく、ソアーヴェの特徴をよく表現していると思いました。立体的な味わい、余韻の心地よさは格別でした。
ついでに前日飲み残したワインが、その余韻を買ってうまさが倍増、何か徳をしたような気になりました。

ロッカ アルビーノ社、バルバレスコ ブリキ ロンキ 1997

2011-12-30 18:30:42 | ブログ

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特別な日に開けたはブリキ ロンキ 1997(Barbaresco Vigneto Brich Ronchi 1997)。このクラスのワインはいつも思うのだがコメントがいらないのではないかと考えています。しかし、仕事柄一言、複雑でお行儀のよい香り、構成に隙のない可愛らしい果実味、厚みのある柔らかなタンニン、爽やかな温州ミカンのような酸。好きか嫌いかは横に置いて、ここは完成された個性の最良の結論を愉快に楽しく一時を過ごさせて頂きました。

パルディ社のモンテファルコ サグランティーノ 2007

2011-12-28 21:45:42 | ブログ
Photo モンテファルコ サグランティーノ(Montefalco Sgurantino)2007はインポーターに無理を言い5000円以下で売れる条件を出して頂いたワインです。
サグランティーノ自体あまり売れるワインでないのは解っていますが。イタリアの偉大なワインであることには変わりがありません。飲み時が来るまでに長い時間を要するワインなので、一般的に浸透はしていませんが。ここ数年10年以上エイジングをしなければ飲めないワインから、リリースされてからすぐに飲んでも、固さはあるものの、それを覚悟で飲むに耐えられるワインに変化していると思っています。しかし、エイジングは欠かせませんが。このワインの特徴である酸の展開の奥深さと、見込みの何ともいえない広さを楽しんでくれると嬉しく思います。

、酒石酸たっぷりのフランチャコルタ

2011-12-25 19:20:58 | ブログ
Photo イブの夜はカデルボスコのフランチャコルタ“プレステージ”を飲みました。この3年前に買い置きしたワインは当初より酒石が多く、ある程度、覚悟はしていたのですが。酒石で瓶の口を細く塞いでいました。この夜は、たまたま同じワインを抜栓することになったのですが。お客さんのフランチャコルタは旨く酒石を取り除くことが出来たのですが。我が家のフランチャコルタの澱は泡を立てながら瓶の底へ、仕方なく妻とメリークリスマス。香りはマルメロ、洋梨に温州ミカンのような甘さを共なった綺麗な酸は当初感じていたい直線的な香りや味わいはすっかり柔らかく変化していました。

待ちに待ったヴァッレ ダオスタ ”ナポレオーネ”

2011-12-23 11:20:44 | ブログ

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イタリアワインに、はまり始めの頃はワインの種類も少なく、片やフランスワインと言えば、山のように積み上がり羨ましい限りでした。ただ不幸にもフランスワインはブショネだったり、保存の状態が悪く聞かされていた内容と違っていたり、あまりいい印象がなく。なかでも呆れたのがボジョレーヌーボが空便で到着し、多分通関が切れていないにも拘らず、箱から取り出している様をニュース番組で取り上げられている映像を見たときには、こうゆう人達とは一緒にワインは飲めないと思いました。
その頃と言えば、塩田正志著「イタリアワインのすべて」が私にとってバイブルのような本でした。とは言っても、入手できるワインはごくわずか、今に至っても知名度がありながら未輸入のワインが結構あり、残念です。需要が無ければ仕方がありませんね。写真のラベルは40年前のエチケットです。
今回のドンナスは初輸入だと思います。ヴァッレ ダオスタ州はフランス語も公用語なので、ほとんどのワインのエチケットはフランス語で書かれています。しかし、ここではイタリア表記を優先します。Valle d’Aosta “Napoleone”(フランス語表記はVallée d’Aoste “Napoleon”)となります。
まだまだ酸が固く、ねじの緩んだカタカタするようなタンニンはいつごろ飲み頃が来るのか解りませんが。5~10年先を楽しみにしたいと考えています。
もうひとつ、そうであるように願っていることはネッビオーロのクローンである昔ながらのピクトネルであってほしいと思っていることです。