今回抜栓したイタリアワインは、ネッビオーロ ダルバ “マルネ ブルーネ”(Nebbiolo d’Alba Marne Brune)2001年です。先日、2011年をワインリストに追加をしました。セラーには2001年が若干残っていたので試飲をすることにしました。/br>
私の資料に間違いがなければ、このワインはバローロの産地からタナーロ川を挟んで向かい側のロエーロの産地に畑があります。ロエーロは砂質でバローロの産地のように赤茶けた粘土や青い粘土が見られない土質です。本来であれば、ミネラリーな香りを感じられるはずなのですが。今回はどうしても見つけることが出来ませんでした。しかし、フルーティーな香りは軽妙洒脱、酸は軽やか、タンニンもホンワカした感じがあります。はっきりとした記憶が無いのですが。若い内は2001年より明確なタンニンの存在感を感じなかったような気がします。端正で何か、かっこよさを感じました。
熟成感を楽しめるワインにはならないと思いますが。売れ残りは、それはそれで、楽しみを先延ばしにしてくれていると思っています。
コメントは一新しました。「カナーレ地区のネッビオーロ100%をフレンチバリック(新樽30%)で12ヶ月間の熟成をされます。オレンジピール、マラスキーノ チェリー、バルサミコ、ラズベリー、スミレの柔らかく穏やかな香り。澄みきりのよいまろやかな酸と端正で滑らかなタンニン、ほのぼのとした果実味はバランスの良く弾力があり。チャーミングなアフターテイストと程よい長さの余韻が続きます。」
F.C.O. メルロー “ヴィーニェ チンクアンターニ”
(Friuli Colli Orientali Merlot Vigne Cinqu’Antani)
アリアニコ デル ヴルトゥレ “レ マンフレディ”
(Aglianico del Vulture Re Manfredi)
ネッビオーロ ダルバ “マルネ ブルーネ”(Nebbiolo d’Alba Marne Brune)
ヴィンテージ違いの3種類のイタリアワインをリストに追加しました。メルローは先日2007年の試飲レポートを書いた時に購入を決めていたワインです。フリウリのワインは秋の天候に左右されることが多く、苦しいワイン造りを強要される地域でもあります。この地域のメルローは18世紀の終わりにナポレオンにより陥落後、オーストリアの配下にあった時期に導入されたそうです。イタリアにとって北の地域でも、オーストリアにしてみれば南部、赤ワインを造りたくなるのは解るような気がします。2007年を試飲をして感じたことは、今抜栓してもいいし、コンディショニングをするならば、3~5年で全体が整うのではないかと考えています。
レ マンフレディは劇的に変化をするという訳ではありませんが。何かモヤットした感じが2年すれば取れます。マルネ ブルーネも同じで切れが良くなり、先行きが楽しみなワインです。
定価2000円のワインが某ワインショップより特価の案内、この納価ならハウスワインとして使えるので買いました。このピニョレットはウンブリア州からラツィオ州近辺で栽培されているグレケットのクローン違いの品種です。存在感はそれなりにあり、気難しさのないワインです。<・br>
ついでに買ったのがロマーニャ アルバーナ セッコ “コンドロンキオ”(Romagna Albana Secco “Condronchio”)です。アルバーナはあまり評価されないワインですが。このワインはブドウを2週間くらい遅摘みにします。その間に、わずかな貴腐菌が付いた状態のブドウから造られます。色から察するに凝縮感がありそうなので、コンディショニングを整え、試飲をしてから継続してリストに載せるか判断をするつもりです。
今回抜栓したイタリアワインは、ボーカ(Boca)1999です。産地はバローロの北部にあり、ゲンメやガッティナーラに隣接しています。若い時は酸が強すぎるこのワインは9年間のエイジングで、ようやく私好みになりました。味わいは好みの問題といわれますが。私は調和のよい味わいであると感じることが大事であると考えています。
ワインのコメントには、イチゴの香りをシトロン、スグリ、甘草の香りを一刷したような香りとありますが。シトロンの香りをイチゴの香りのオブラートで包み込んだような香りと書き換えたい思いにさせられます。そのように思わせるほどに柑橘系の飲み物に感じられました。それに、酸も柑橘系を彷彿とさせます。こうなると穏やかなタンニンの存在感を、ぼんやりしていると感じるか、ほのぼのと感じるか意見が分かれるような気がします。このワインのコメントを書くために、試飲していた時、目立つ酸の強さをタンニンが悠然と抱き抱えているような印象がありました。しかし、ここまで酸に円みが出るとタンニンは支える必要がなくなり、春の柔らかい日差しを浴びるようにノホホンとした感じになるのかなと思いました。それに、ワンポイントに来る苦みの美味しさは格別です。
外観はまだ若く、くすんでいません。味わいも張りがあります。9年間のエイジングが報われた思いでいっぱいです。