イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

ティンティリア デル モリーゼ “カタッボ”

2017-01-31 14:36:44 | イタリアワイン

今回、抜栓したイタリアワインはティンティリア デル モリーゼ “カタッボ”(Tintilia del molise “Catabbo”)2007です。

 

このワインは熟成を楽しむために置いたのではなく、四角四面な香りや味わいの変化を見るためです。印象は角が取れた、と思うくらいで。やはり大きく変化はしていませんでした。しかし、愚直なまでにストレートな香りと味わいは、ほのかな温かさを感じました。ほろ苦さを伴った滑らかなタンニンは、魚にも合わせられるような赤ワインです。昨夜は鯛そうめんや鯛めしに合わせられるような果実味とタンニンでは、と思いながら飲んでいました。それと、鼈の炊き込みご飯、丸鍋にスパイシーな香りと相性がいいかな、と思いながら酔いを楽しんでいました。

 


エルバルーチェ ディ カルーゾ

2017-01-21 12:01:56 | イタリアワイン

今回、抜栓したイタリアワインはエルバルーチェ ディ カルーゾ “ラ ルスティア” (Erbaluce di Caluso “la Rustia”)2011です。

 

かを、判断に迷うワインでした。呼称にあるエルバルーチェのエルバは草を意味します。香りの特徴はサイレージ、レモンバーム、レモングラスを感じさせ。干し草にサイレージと葉っぱ、柑橘系を組み合わせた香りが特徴的なワインです。香りの中にレモンバームやレモン最初にグラスを感じる、とほぼこのワインに行き当たります。それくらい特徴がはっきりしているワインです。

 

昨夜はエイジングをして楽しむべきか、フレッシュ感を楽しむべきかを、迷いながら味わっていました。しかし今、ボトルに残っているワインの香りを確かめる、と。サイレージの発酵臭とパルミジャーノの曖昧に組み合わせられた香りと味わい。シナモンの木質的な香り、ターメリックの粉のような香り、レモン、柚子のピール、アンズの複雑でもなく、重層的でもない言い表し難い香り。ここに、このワインの面白さがあるように思います。

甘美な酸と洗練されたほろ苦さは美味しく感じられました。思い浮かんだ料理はタチカマに山わさびを添えて、タチに紅葉おろしとスダチ、鱈のムニエルにパルミジャーノの煎餅を添えて。やはり鱈、春になればアイナメいいかも。寒い夜に春を誘われるようなワインでした。


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2017-01-10 21:06:03 | イタリアワイン

ブルネッロ ディ モンタルチーノ “ウゴライア”(Brunello di Montalcino “Ugolaia)2010をワインリストに追加しました。

 

リジーニ社は複数の畑を取り合わせたブルネッロと単一畑のウゴライアの2種類を造っています。2010年は天候に恵まれた年、そこで今回は奮発をして、リジーニの最も条件の良いウゴライア畑のブルネッロをリストに加えることにしました。

 


フラスカーティ “サンタ テレーザ”

2017-01-07 14:09:45 | イタリアワイン

今回、抜栓したイタリアワインはフラスカーティ スペリオーレ “サンタ テレーザ”(Frascati Superior Secco “Santa Teresa”)2012です。

 

サンタ テレーザは3年くらいのコンディショニングで香りや味わいの輪郭がくっきりと鮮やかになります。香りはセージ、グレープフルーツ、青りんご。ほろ苦さは心地よく落ち着き払っています。酸にも同じことを感じ、複雑では無いけれど、ほっとさせられる安心感があります。

 

定番の食材はチーズならば、ペコリーノやリコッタなのですが、フンティーナで作るフォンデュータとヴェネト州のアジアーゴです。ほろ苦さは綺麗にエッジが立ち、構えがしっかりしています。しかし、構成が大きくもなく、繊細でもないが、程よい造りが料理とのマッチングの良さを思い浮かべました。