
このワインを試飲したのが28日、29日はモンテ物産の小さな試飲会があり、その中にモリーゼ州のメルローがありました。担当者からちょっと変わったワインですと説明があり、外観はシラーのような紫色の反射したでした。まずは香りを嗅ぎ、口にすると前日の記憶が揺れ幅の中に甦ってきました。ディテールが似ているなと感心していると、思い浮かんだワインがラクリマ。この感じはラクリマの領域ではないかと思いました。前日、味わいながらオンリストにためらいがあったのは、これが理由ではないかと思いました。

さて、このヴァイオ アルマロンは何が気に入っているかといえば、漢方薬の薬箱のような匂いです。数年前、試飲していた時に、ふと浮かんできたのが、樺細工で出来た、バカ塗の箱に入った漢方薬です。私は津軽の生まれなので、こんな事が思い浮かんだのだと思います。何か噛みしめるほどに嬉しくなりました。このような気持ちにさせられるワインなので。ひょっとしたら、樽熟が短くなると、ここの印象が変わるかもしれない。そう思うと複雑な気持ちになります。多くの人に評価されるのか、個人的なノスタルジーを満足させてくれるのか。悩ましい問題でありますが。しかし、答えは5 6年後、ひょっとしたら10年後かもしれませんが。喜びを供して欲しいものです。
昨日は、日欧商事主催のイタリアワイン・ソムリエ・セミナーに行ってきました。イタリアワインの現状、および総論は2時間では短すぎ、駆け足で抜けたような感じで、本当の総論になってしまいました。JETカップに向けてのセミナーの意味合いがあるのは解るが、身近にイタリアの現状を話聞かせてくれる人がいないので、もう少し突っ込んだ話を聞きたかった。宮島 勲氏と飲み友達になりたい。でもなれないな。
次の2時間はワインのテイスティグ。ここでは内藤 和夫氏のコメントの多さに圧倒され、その1割も理解する事が出来ない自身に自己嫌悪。しかし、良かったのは、モンテプルチアーノ ダブルッツォ “イ・ヴァサリ”のところでタンニンがほとんど感じられない赤ワインは魚介料理にも合わせられる。それに鉄のニュアンスが感じられなければ魚介料理と相性は大丈夫と言っていました。その時に、思い出したのが。去年、10年ぶりに来て頂いたお客様にお出ししたベルターニのアマローネ1997の事です。私の事は充分に理解して頂いていると、思い込みが先行し、魚料理をメインにしました。最初に好みを聞かなかった、私が悪かったと思います。定説の赤ワインに魚は生臭くなる、この壁にぶち当たり、せっかくのディナーを台無しにしてしまいました。もしも、あの時、タンニン、鉄と魚の関係を理解し、説明が出来ていれば、あのような居心地の悪い場を作らずに済んだのかもしれません。申し訳なかった思いと、次からは説得する材料を手に入れた思いと、複雑な心境になっています。
ワインサービスの基本をレクチャーして頂いた佐藤氏も物腰の柔らかさと、一流のホテルも私一人で営業しているレストランも基本は同じであると思いました。ただし、ここでは、サービスらしい事は何も出来ていないのが現状ではあります。お客様の要望を聞き、抜栓し、一杯目を注ぐ、これくらいしか出来ませんが。一言では言えませんが、言葉や動作の一つ一つに深い意味を見いださなければいけないと思いました。
次の2時間はワインのテイスティグ。ここでは内藤 和夫氏のコメントの多さに圧倒され、その1割も理解する事が出来ない自身に自己嫌悪。しかし、良かったのは、モンテプルチアーノ ダブルッツォ “イ・ヴァサリ”のところでタンニンがほとんど感じられない赤ワインは魚介料理にも合わせられる。それに鉄のニュアンスが感じられなければ魚介料理と相性は大丈夫と言っていました。その時に、思い出したのが。去年、10年ぶりに来て頂いたお客様にお出ししたベルターニのアマローネ1997の事です。私の事は充分に理解して頂いていると、思い込みが先行し、魚料理をメインにしました。最初に好みを聞かなかった、私が悪かったと思います。定説の赤ワインに魚は生臭くなる、この壁にぶち当たり、せっかくのディナーを台無しにしてしまいました。もしも、あの時、タンニン、鉄と魚の関係を理解し、説明が出来ていれば、あのような居心地の悪い場を作らずに済んだのかもしれません。申し訳なかった思いと、次からは説得する材料を手に入れた思いと、複雑な心境になっています。
ワインサービスの基本をレクチャーして頂いた佐藤氏も物腰の柔らかさと、一流のホテルも私一人で営業しているレストランも基本は同じであると思いました。ただし、ここでは、サービスらしい事は何も出来ていないのが現状ではあります。お客様の要望を聞き、抜栓し、一杯目を注ぐ、これくらいしか出来ませんが。一言では言えませんが、言葉や動作の一つ一つに深い意味を見いださなければいけないと思いました。
今回のイタリアワインはレ ピアーネのボーカ(Boca)1999です。ピエモンテ州でネッビオーロから造られるワインで、北部ピエモンテの8つの集産地の一つで最も北に位置しています。何といっても、ランゲ地方の3つの集産地とは生産量が大きく桁の小さな呼称地です。
カレーマとボーカは同じような時期にリストに加えたワインです。どちらも、コメントを書くにあたり酸が特に目立つワインであったような記憶をしています。ですから、苦し紛れに捻り出すようにコメントを書きました。検めてリストのコメントを見ても多少表現がオーバーかなと思えるくらいで、書き換える事まではしなくてもよさそうな気がします。
味わっている最中に気になったのが、柑橘系のニュアンスを感じた事です。今までネッビオーロから造られるワインに柑橘系のニュアンスを感じた記憶がなかったので、勘違いを起こしているのか心配でしたが。しかし、翌日に自身の書いたボーカのコメントを見るとシトロンの香りと書いてありました。他のネッビオーロから造られるワインのコメントを見ても柑橘系のニュアンスを書いてある箇所はありませんでした。唯一考えられるのは、ヴェスポリーナが混醸されているために感じる香りなのかもしれません。