鍔の歴史 竹割虎図目貫 古金工
竹割虎図目貫 古金工
竹林に虎の図は、中国の古画などに影響されたものと考えて良いだろう。古く四神の一つとして白虎があるものの、虎が我が国に連れてこられたのは随分時代が下がって、江戸初期ではなかったか(この点は記憶が定かでない)。加藤清正による虎退治の伝説は朝鮮半島での出来事で、その頭骨が伝えられたとかの伝説もあるようだ。我が国の金工は、伝来した絵画と伝聞から虎の実像をイメージして彫り描いたのである。獅子がライオンをイメージしたものであろうことと同様。
赤銅地を打ち出し強く肉高く彫り出し、処々打ち込み強く抜き穴を設け、さらに際端を強く絞って虎の身体を立体的に浮かび上がらせている。古金工の手法である。縞模様と豹柄の斑点模様を施しているのも絵画からの影響であろう。足根は陰陽に仕立てられている。後藤乗真と極められた目貫にもこの手の作がある。赤銅地容彫金色絵。
竹割虎図目貫 古金工
竹林に虎の図は、中国の古画などに影響されたものと考えて良いだろう。古く四神の一つとして白虎があるものの、虎が我が国に連れてこられたのは随分時代が下がって、江戸初期ではなかったか(この点は記憶が定かでない)。加藤清正による虎退治の伝説は朝鮮半島での出来事で、その頭骨が伝えられたとかの伝説もあるようだ。我が国の金工は、伝来した絵画と伝聞から虎の実像をイメージして彫り描いたのである。獅子がライオンをイメージしたものであろうことと同様。
赤銅地を打ち出し強く肉高く彫り出し、処々打ち込み強く抜き穴を設け、さらに際端を強く絞って虎の身体を立体的に浮かび上がらせている。古金工の手法である。縞模様と豹柄の斑点模様を施しているのも絵画からの影響であろう。足根は陰陽に仕立てられている。後藤乗真と極められた目貫にもこの手の作がある。赤銅地容彫金色絵。