輪違い透図鐔 尾張
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/fc/8d29cff613ad102ece3503646121d7b8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/53/abf673de39b80220dd75bb607d69b667.jpg)
輪違い透図鐔 尾張
円を十字に繋いでいるだけの簡潔な図柄だが、要所に切り込みを入れており、造形の奥深さを感じさせる。刀は剣の外装を装飾するという意識は太古の時代からあった。植物図のように装飾に上下があれば、太刀から打刀に変化すると逆転するわけだから、装飾としては不完全なものとなる。だから上下無関係のものが図に採られるようになる。図柄は別として、鉄が備えている質感がいい。鎚で鍛えた痕跡が全面に残されており、自然な鉄骨が耳から地面へといたるところに突出している。このような作を手にしたら、質感の魅力に手放せなくなるだろう。単なる鉄の板や塊ではないか、という意見もあろうが、鉄が持つ景色を鑑賞するという意味では存在感が頗る大きい。
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輪違い透図鐔 尾張
円を十字に繋いでいるだけの簡潔な図柄だが、要所に切り込みを入れており、造形の奥深さを感じさせる。刀は剣の外装を装飾するという意識は太古の時代からあった。植物図のように装飾に上下があれば、太刀から打刀に変化すると逆転するわけだから、装飾としては不完全なものとなる。だから上下無関係のものが図に採られるようになる。図柄は別として、鉄が備えている質感がいい。鎚で鍛えた痕跡が全面に残されており、自然な鉄骨が耳から地面へといたるところに突出している。このような作を手にしたら、質感の魅力に手放せなくなるだろう。単なる鉄の板や塊ではないか、という意見もあろうが、鉄が持つ景色を鑑賞するという意味では存在感が頗る大きい。