龍田川図鐔 青木将之
龍田川図鐔 青木将之作 埋忠鍛之
川の流れに散りかかる紅葉。装剣小道具だけでなく様々な器物や着物にみられるこの図は、「ちはやぶる神世も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは」の和歌が文様表現された心象風景。先の桜楓と同様に川の流れが重要なポイント。琳派の美観もそうだが、こんな景色は実際にはないだろうと思う一方で、鑑賞者は自然に空間を受け入れてしまう。それが心象風景だ。鉄地からなる背景にも抑揚をつけて素材そのものの景色を浮かび上がらせている。
楓図鐔 李春
鐔下方にある陰に表現されている二つの穴は何を意味しているのであろうか。水たまり、小さな池などを想わせる。ふっと見かけた景色だが、散りかかる楓が写実的表現である。この二つの小透の存在が、見る側に色々想像させる。不思議さが加えられた風景である。
龍田川図鐔 青木将之作 埋忠鍛之
川の流れに散りかかる紅葉。装剣小道具だけでなく様々な器物や着物にみられるこの図は、「ちはやぶる神世も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは」の和歌が文様表現された心象風景。先の桜楓と同様に川の流れが重要なポイント。琳派の美観もそうだが、こんな景色は実際にはないだろうと思う一方で、鑑賞者は自然に空間を受け入れてしまう。それが心象風景だ。鉄地からなる背景にも抑揚をつけて素材そのものの景色を浮かび上がらせている。
楓図鐔 李春
鐔下方にある陰に表現されている二つの穴は何を意味しているのであろうか。水たまり、小さな池などを想わせる。ふっと見かけた景色だが、散りかかる楓が写実的表現である。この二つの小透の存在が、見る側に色々想像させる。不思議さが加えられた風景である。