吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

プロポーザルの建築にかかわる提案

2006-08-11 18:29:07 | Weblog

設備が主張した建築に係る提案

 建物配置と向き
プロポーザルで最初の話題というか、難関は [ 建物を敷地にどう配置するか ] という問
題である。私の主張は 東西に長く 教室が南に面する、ということであった。
これはグランドの配置とか難問もあったのだが、これは結果的には実現できた。
これが実現出来れば あとは通風や庇を一生懸命主張することである。

高断熱や屋上緑化
等は設備が言わなくても建築のほうで当然のように折り込まれる。
オープンシャフト
もう一つのポイントはオープンシャフトの実現である。
これは簡単なようでそうはいかない。 つまりプロポーザルの提案では書いて頂いても、実は
実施設計では随分大変なのだ。何故たいへんなのかというと、実施設計に入ると、しばらく
は建築と主管課の平面図の打合せの時間が相当長い。その間に設備がどうのこうのは、
たぶんその時はあとでどうにでもなる事柄として処理されていく。メイ建築研究所の河野さん上瀧さんは
平面が変わって行く度にこちらに連絡を入れてそのつどシャフトも同時に動かしながら、
しかもオープンシャフトなので簡単では無い。私も妥協はしない。長期間に渡りある種の根
比べである。ほんとうにメイさんは大変なストレスであったろうと、感じている。この辺はプロポ
の当選者としての義務をほんとうに設備まで配慮して最初から最後までやって頂いた。
お陰様でオープンシャフトはプロポーザルの提案に違わず、実現できて良かったと思ってい
る。
メンテ可能なピット
設備のピットは人が歩けるようなレベルで1階はもちろん、2階3階も後でメンテ可能な配慮
を建築に申し入れた。
オープンシャフトとメンテ可能なピットの実現により本中学校は今後大幅な目的変更や設備
の充実を計るときは実に簡単になるであろうと考える。
エネルギー棟の提案
海浜地区ということもあり塩害を防ぐ為に、キュービクルや受水槽などはエネルギー棟を設け
そこに設置した。これによりメンテもし易くなり、錆びや紫外線から重要機器が守られ、寿命が
飛躍的に伸びるであろうことを期待する。
コメント
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