宇ち中
宇ち多゛中毒のページ




2006/12/22
(続き)
21時ちょっと過ぎに高橋を出て、おっとこまえHさんと一緒に目指したのは、ごじたか常連Nさんと初めてお会いしていろいろ酒場談義をしている時に、このすぐ近くにとってもいいお店があるとお聞きしていたお店を目指すことにしました。そのときはすっかりお聞きした店名を忘れてしまい、その後先日、久しぶりの高橋で偶然Nさんからそのお店の話題に。お店の名前は「松本」とのこと。家に帰ってネットで調べても出てきません。そして迎えたこの日、だいたいあの辺という情報を元に世田谷通りを三茶方面へ歩きはじめます。

すぐにある交番に「この辺に松本という居酒屋はあると聞いたのですが?」とお聞きするとお巡りさん「知らないなあ」とのこと。不安ながら世田谷通りをさらに歩き、お好み焼き屋さんの「ぼちぼち」がある交差点をさらに直進した頃、そろそろ諦めましょうかと言った途端にHさんが「あった!」と。突如「まつもと」と書かれた看板が目に飛び込んできたのでした。店名はひらがなだったのですね。



ここですここです!と暖簾をくぐり引き戸を開けてお店の中へ。左側に6席ほどのカウンター、右手には小上がりの座敷がテーブル二つというこぢんまりした店内です。カウンターの左端には50代ほどのご夫婦、右端に一人客の方がいらっしゃって、その間に座らせていただくことにします。カウンターの中には愛想の良さそうな料理人風の店主がにこやかに「いらっしゃい」と迎えてくれました。Nさんにお聞きして来ましたとお伝えすると、嬉しそうに「そうですか、楽しんでいってください」と静かに返してくれます。いやあこちらまで嬉しくなってきちゃいますね。そしてカウンターの上には大皿の美しい料理がずらりと並んでます。



大きな毛蟹をはじめ、ぶり大根やひじきの煮付け、切り干し大根、ほかにもたくさんの美しい大皿料理を見ながら、飲み物は緑茶割りをお願いします。Hさんと、どれもおいしそうですねえとおかずを悩みますが、さすがに先程高橋で〆のうどんまでたらふく食べてきた後。まずは切り干し大根をいただくことにしました。



店主がお皿に取り分けてくれた切り干し大根は凄いボリューム。そして一口いただくとこれがまたいい味です。しばらくHさんと、美味しいですねえと感心しきり。そしていいちこで作った緑茶割りはこれまた焼酎濃い味でなかなかボク好みです。そしてお店の雰囲気もまた何とも言えない渋さというか、とっても落ち着きます。そうこうしていると、右隣のお一人さんが頼まれた梅干しがこれまた立派で美味しそう。こっちにも一つ下さい、とお願いしちゃいます。



この梅も、ビッグサイズで肉厚。酸っぱすぎずいい味です。これも良いつまみになりますねえ。Hさんと二人、いいお店に出会えましたねとガッツポーズしてしばらくにこにこ顔です。それにしてもカウンターにあるブロッコリ、とっても大きくてバランスのとれたいい形。立派なブロッコリですねえ、まるで日立の「この木何の木の木」みたいですねなんて店主と盛り上がります。既にご夫婦のお客さんは帰り、もう一人お客さんがいらっしゃったあと、居酒屋の料理人のような装いの方が途中いらっしゃって「いつもの塩辛おねがいします」と。お店のひとが買いに来るほどの塩辛、Hさんが「美味しいですか?」と料理人さんに尋ねると、「ここのは絶品ですよ、どこにもない味で最高です」と大絶賛。こりゃいただかない訳にはいきません。早速一つお願いします。



新鮮なイカでまろやかな味。なによりゆずの香りがとってもよく効いていて、さわやかな塩辛です。ここで仕入れてお客さんに出すという居酒屋さんも、どことは聞きませんでしたがいいお店に違いありません。切り干し、梅干し、塩辛で十分なおかずの量。22時も過ぎたころ、偶然Nさんもいらっしゃいました。照れながら「いやいや、来ちゃいました。いいお店ですねえ。」とご挨拶。そして一緒にカウンターでいろいろお話をします。あまりにも居心地がよすぎて、2時間半もお邪魔しちゃいました。緑茶割りは結局三杯いただいてしまって、大満足のひととき。凄いです。Nさんにお先に失礼します、そして店主にごちそうさまでしたをしてお店を出ます。



23:30の世田谷通りの歩道でHさんと二人、いいお店でしたねえと感激を共感しつつ世田谷駅へ戻ります。既に灯りの落ちた酒の高橋の前を通り世田谷駅。三茶まで一緒に戻って、北千住まで帰られるHさんをお見送りして大満足で家路についたのでした。
(おわり)

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