中日スポーツ:胸張り謝罪 ふてぶてしい朝青龍が戻ってきた:大相撲(CHUNICHI Web)
巡業を休みながら母国モンゴルでサッカーに興じたとして日本相撲協会から2場所の出場停止と謹慎を受けた横綱朝青龍(27)=本名ドルゴルスレ
ン・ダグワドルジ、高砂部屋=は30日、療養先のモンゴルから再来日、東京・両国国技館で師匠の高砂親方(元大関朝潮)と会見し、「皆さんに長い間大変な
ご迷惑をお掛けし、心からおわびします。これからも精いっぱい頑張ります」と謝罪した。会見後は臨時の横綱審議委員会でも謝罪した。
謝罪会見場となった両国国技館の記者クラブに姿を現した朝青龍。解離性障害という診断を受け治療のためモンゴルへ飛び立って93日。無表情だった当時とは違い、視線を前に向け、謝罪というわりには、胸を張り、形だけわずかに頭を下げただけだった。
第一声は「皆さまに長い間大変なご迷惑をおかけしました。心からおわび申し上げます。これからも精いっぱい頑張りますのでよろしくお願いします」。処分の発端となったのは名古屋場所後に夏巡業の休場届を出していながらモンゴルでサッカーに興じていたこと。
そのことを突っ込まれても、「どうしても出てくれというので出てしまった。自分が悪いことをしてしまった。それで処分を受けたという気持ちがあ
る」と反省を口にした。師匠の高砂親方への思いを聞かれると「出来の悪い息子ですけど、師匠に迷惑かけたことは深くおわび申し上げたい」と謝罪した。
ここまで殊勝に物を言う朝青龍は初めてなのだが、いいにしろ悪いにしろ、ふてぶてしいと映るほど強気だった以前の朝青龍に戻ったのは間違いない。
モンゴルのバーで暴れたのか? 仮病だったのではないか? タミル夫人との離婚問題は? 品格がないと言われているのを耳にしているか? 問題が多い原因
は? サッカー問題が起こってからなぜすぐに再来日しなかったのか? 次々と厳しい質問が飛んだ。
それらに対し謝罪を含めて冷静に答えてはいたが、鋭い眼光とともに質問をはねのける場面もあった。「仮病? 答える必要はありません。無理して出た」。「離婚問題? プライベートな話はお答えできない」。そう言って質問した記者をグッとにらみつけた。
ひとまず謝罪会見を終えたが、朝青龍にとってはこれからは薄氷を踏む日々が続く。「心を磨きたい。一から出直したいと思う」。そう誓った以上、過ちはもう許されない。
◆横審「見守るけど次は即引退」
会見に続いて朝青龍は横綱審議委員会にも謝罪に訪れた。「私の中では引退した力士」という厳しい発言も飛び出していた内館牧子委員らが待ち受ける中、「大変ご迷惑をおかけして、深くおわびします」と冒頭で謝罪の意を示した。
これに対して海老沢勝二委員長は「いろいろ問題はあったが、今日ここで一生懸命初心に帰って努力しますと謝罪したことで、今までのもやもやが吹き飛んだ」と、受け入れた。石橋義夫委員も「見守ることが大事」と今後に期待した。
その一方で内館委員は「見守るという総意で横審が動き、朝青龍が頑張ると言った以上、そこから始めないと」とあくまで消極的に受け入れた形を示
し、「相撲は強ければいいという問題じゃない。礼儀とか作法とか、いろいろ面倒くさいことが絡んでくる。それを乗り越えて破格のステータスがある。おいし
いとこ取りはできない」と直接厳しい注文もつけたという。
出処進退や今後についても厳しい意見が続出。海老沢委員長は「万が一続けば厳しい処置をとる」と断言。内館委員も「二度とこういうことがあっては
困る」と直接くぎを刺し、「あれだけのことをしでかしたのだから、大横綱としては散り際もきれいにしてほしかった。私としては潔く散る方が好み」と横綱と
しての資質や引き際にまで厳しく言及していた。
結局のところ「ゼロからやり直すという謝罪で(こちらが)言うことは限られている。やったことは十分悪い」と内館委員が話すように、横審としては
あくまで海老沢委員長の言う「寛容な精神」で取りあえず許したまでで、次に問題を起こせば引退勧告もあり得る状況だ。既に今後は総見以外の場で、委員が連
れ立ってけいこを監視に行く案も上がっており、朝青龍は今まで以上に品格や土俵の外も含めた態度が問われるという。朝青龍はまさに土俵際に追いつめられた
形となった。
ヘリコプター、クルマ、そしてオートバイ。報道各社は成田空港から両国の国技館まで朝青龍を乗せた自動車を追跡した。その車列のなかには、ひときわ異彩
を放つオートバイが1台。TBS系で日曜午前に放送されている情報バラエティ番組「サンデージャポン」のジャーナリストが乗るマシンだ。
成田空港の数少ないオートバイ駐車場(第1ゲート前の駐車場では8台程度しか入らない)では、いかにも追跡組と思われるオートバイしか駐まっていない。私
がオートバイを止めたその目前に駐まっているオートバイにはド派手な「サンデージャポン」という張り紙があった。その場にライダーはいなかったが、とても
気になった。
人気番組サンデージャポン!! さすがやることがちがう!!(撮影:北澤強機)
空港にはこんな大きなアンテナを積んだ中継車も成田の駐車場に数台あった(撮影:北澤強機)
やがて朝青龍が到着し、ひととおり撮影を終えて駐車場に戻ると、すでにサンデージャポンのオートバイはなかった。あわてて高速入り口に行くと、そこではなにやら異様なヘルメットをかぶったライダーが乗った、サンデージャポンのオートバイが……。
おそるおそる声をかけた。
「サンデージャポンさんですか? たまに見ています」
「おっ、カメラを持っているところをみると同業者ですかぁ?」
さすがは超一流情報番組「サンデージャポン」のジャーナリストである。高速道路のチェイスを目前に控えているにもかかわらず、まったく気合いが入っている様子はない。とてもリラックスしているのだ。ぶしつけな私は思い切ってたずねた。
「あの……、そのヘルメットに付いているのはカメラですか?」
太いコードが頭頂部へまわされ、タンクの上にはなにやらモニターのようなものがついている。さすが一流情報番組のオートバイにはスゴイ機能がついている。写真撮影をねだると快くOKをいただいた。
ヘルメットカメラは重いだろうなぁ……(撮影:北澤強機)
ハンドル右手上にも注目。ここにもカメラが!!(撮影:北澤強機)
「道の混雑はどうですかねぇ? 30日の金曜日ですよ」
そんな私の質問にも
「錦糸町までは少し混むけど、渋滞まではいかないんじゃないかな?」
と、親切に教えてくれた。
やがて黒いアメリカ製の大型SUV(スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル)がきた。朝青龍である。後続をすでに多くのオートバイや、報道関係のワンボックスがつづいていく。ちょっと小雨が降っているのが心配だ。
私も、サンデージャポンさんもオートバイをスタートさせた。両車ともに好位置をゲット。ただ、サンデージャポンさんのヘルメットカメラは左側を走る自動車にピントがあっているようで、ときおり右側に並んでいた。
冷たい小雨が降っていたが、高速道路は熱い取材がつづいた(撮影:北澤強機)
誰に対するアピールかはわからない? 否、サンデージャポンさんの宣伝意欲はすごい(撮影:北澤強機)
サンデージャポンさんの取材熱意はすごかった。つねに朝青龍車の左側をキープ(撮影:北澤強機)
やがて、抜いたり抜かれたり、朝青龍のクルマに近づいたり、遠ざかったりしながら錦糸町の出口を迎えた。サンジャポさんの予想どおり、渋滞することはなかった。やがてサンジャポさんのオートバイの行方はわからなくなり、私も成田以上に大騒ぎの国技館に着いた。
……いまはただ、あのヘルメットカメラで撮影された映像が見られる「サンデージャポン」が待ち遠しい。
朝青龍を乗せた大きなアメ車を取り囲むオートバイたち(撮影:北澤強機)
横審は強硬姿勢から一転、朝青龍謝罪に納得「一区切り」(サンケイスポーツ) - goo ニュース 朝青龍から謝罪された横綱審議委員会は11月30日、引退勧告を含むこれまでの強硬姿勢から一転、更生に期待を寄せた。海老沢勝二委員長(73)=前
NHK会長=は「一から出直し、再起を期したいという気持ちはみえた」と評価。「私の中では引退した横綱」と酷評していた内館牧子委員(59)=脚本家=
も今後を見守る姿勢を示した。
ご意見番が、朝青龍の謝罪を評価した。午後6時14分から20分間行われた横綱の謝罪儀式。出席した9人の委員からは満足そうな声が聞こえた。
「同じことが2度あれば厳しい態度を取るが、これでこの問題は一区切りついた」。日本相撲協会から提示された、初場所けいこ総見(来年1月8日)での謝罪案を拒否した海老沢委員長は、納得した表情を浮かべた。
朝青龍の真正面に座った内館委員は「反省の色はあったように思う。二度とあっては困ると言うと『はい』と姿勢を崩さずに答えた。伏し目がちだった。ふてぶ
てしい態度を取ることはなかった。今日の態度を忘れずにいてくれればいいなあ」。問題行動のたびに品格を糾弾し、今回の騒動についても「引退勧告に値す
る」と言ってきた。だが「出処進退は横綱が決めること。横審は見守ることにした」とし、師匠の高砂親方との意思疎通を深めるよう忠告するだけにとどめた。
現役横綱で横審に出席した例は、平成11年秋場所で7勝8敗と負け越した3代目若乃花に続き2人目。土俵外の問題で横綱が横審で頭を下げるのは前代未聞だが、朝青龍の謝罪パフォーマンスは横審委員の心を打った。
【過去記事】保守記事.220 まぁ、分からんでもないが。。。
保守記事.220-2 まだまだゴタゴタ
保守記事.220-3 そりゃあ、怒るだろう。。。。
保守記事.220-4 なにやってんだか、マスゴミ