*ウサギのお部屋*

日記・レビューなどなど。
最新日記は数日後に非公開にします。

モンゴメリ短編集「続アンの村の日々」

2007年02月28日 | 
アンの村の日々 続 (2) (New Montgomery Books 2)
山田 芳子,Lucy Maud Montgomery
篠崎書林

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収録作品;

ジェンキンズさんと過ごした午後

空想ごっこ

夢が実現した話

仲直り

パトリックの後見人

弟にご用心

ありふれた女





「続・」しか売ってなかったから、先に読んだのさ。

あとから編集された短編だから、別にどこから読んでもいいっしょ。



これは、雑誌に載っていたものではなくて、没後見つかった未発表の原稿。

だから、たとえば、最初のお話は、完結してなくて、途中で終わってるっぽい、とかがあるのね。



結婚後の「アン」や、ブライス家の人々が、その主人公の友達、その村のお医者さん、ってくらいに間接的に書かれるお話を集めたもの。

こんなやつもあったんだねー。

やっぱり、読者に希望されて書いてたんだろうか。

書いてはみたものの、発表できる場所がなかったんだろうか。

アンの続編に入れようと思って書いて、入れる場所がなかったエピソードたちなんだろうか。



最後の話は、アンの孫の世代のことがちらっと書かれていて、興味深い。

でも、たとえそれがなくても、あのお話はよかったな。



どれも、ひとひねりあって、おもしろい。

モンゴメリ短編集「ひそやかに影はささやく」

2007年02月25日 | 
ひそやかに影はささやく (New Montgomery books (28))
L.M. モンゴメリ,Lucy Maud Montgomery,池松 直子
篠崎書林

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収録作品;

閉ざされた扉

ばらの少女

ダヴァンポートの話

汽車で会った男

カメラの証言

沈黙の彼方から

スモーキー島のハウス・パーティー

エステラの受難

月影の狂想曲



けっこう前に読んだ、暗い話を集めた短編集の対になるやつ。

スピリチュアルな視点から読むのに最適な短編を集めたものだね。奇妙な偶然とか、モロ幽霊の話とか。



モードには、仲良しの従妹がいて、「どっちかが先に死んだら、生きている者のところに出てこよう」って約束を交わしたんだって。で、その従妹が亡くなって…

ある日、なぜか従妹のことを思い出した夜、ピンときて、話しかけた。「もし、あなたがここにいるなら、そこにいる猫をこっちに寄越して、私にキスするようにして」って。

そしてその通りになった。

こんなことがある前から、ゆうれい話とか、死後の世界とかに興味があったようなのね。

それを踏まえて、今回の短編集。



そういえば、私の大好きな「エミリー」にも、夢で、死んだ人の本当の運命を知ったり、見つからない子供の行方を知ったり、恋人が乗る予定の船からおろしたら、その船が事故に遭った、とか、そういうエピソードがある。



もう驚かないぞっと思ってたけど、これは、本当にすごい!

ゾクゾクしたり、泣けたり。

書き方が、本当に、読む者の心理をとらえてるなーってうならされる。素晴らしい構成。

いやー、アンしか知らない人が読んだらビックリだわ。



解説に書いてあったの。それを自分の言葉に置き換えてみる。たとえば伊坂さんみたいに構成の素晴らしい作品はあるけど、それはミステリーであり、殺人とか、あんまり気持ちのいいものでないことが描かれる。でも、モードの作品は、誰も殺さないで、すぐれたミステリーと同じ構成力がある。しかも、100年も前にね!

韓国ドラマ「守護天使」

2007年02月22日 | ドラマ
守護天使 DVD-BOX

コリア・エンターテインメント

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2001年

ソン・ヘギョ

キム・ミンジョン



これも久々ヒットだね。



ソン・ヘギョが未婚の母を演じる、かつてない展開!

なんだけど、死んだ姉の子供を自分の子として育てるという設定。

うーん、清純派はそのままかぁ(笑)



子供が、3年前に生まれて4歳って、字幕の誤植?かと思ったけど、数え年かぁ!

韓国の数え年は、日本のとはちょっと違うらしいけど、まだ勉強していない。

ってことは、今まで見たドラマの役の年齢、いっこずつズレてたのか??(笑)



いろんなことがからみあって、リンクしあって、

これがこうなって、こうなって、こうなんだぁ!

ってゆうのがあって(笑)見てない人はわかんねー(笑)

いろんな人間関係とか、もちろん理不尽ないじめとか、バカっぽいけどちゃんと空気読めるサブキャラとか、いい要素がいっぱい♪

ヒロインと一緒に涙したわよ。



もちろん、主演の2人の恋がメインね。



すべてが明るみになったときの展開が楽しみだった♪

最後、性悪女が、なんか素直になっちゃっておもしろくなかったわ(笑)



今回は、飲料会社のお話。

毎回、職場体験をできるのも楽しいなぁ。

こんな極端ではないと思うけどね。

江國香織短編集「号泣する準備はできていた」

2007年02月20日 | 
号泣する準備はできていた (新潮文庫)
江國 香織
新潮社

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2003年

直木賞を受賞した短編集。

友達が持っていたので借りてみた。彼女の作品、嫌いじゃないから。受賞したとき、読んでみたいなって思ってたしね。



収録作品;

前進、もしくは前進のように思われるもの

じゃこじゃこのビスケット

熱帯夜

煙草配りガール



こまつま

洋一も来られればよかったのにね

住宅地

どこでもない場所



号泣する準備はできていた

そこなう



切り取られた人生の1ページ。

だいたいが、私より一回り上の、すなわち40歳くらいの女の人が主人公で、結婚してないか、結婚していても子供はいない。みたいな人たち。

つまりは、作者自身の投影なのかな、とも思う。

子供がいる、という設定の人も、なんだか本当に産んだのか、育てたのか、実感のない書き方。

主人公の中で、なんとなく、何かが(主に人間関係)壊れていくような気がする。

で、ストーリーらしいストーリーもなく、目の前にある現実をぼんやりとして眺め、過去(おもに過去の恋愛)に思いをはせている主人公たち。

彼女の書き方もあるし、この作品集の書き方に共通しているのは、目の前の出来事と過去が、同列に語られること。それが主人公たちには違和感がないらしい。



こういうことってあるよねー

うんうん、わかるかも。

私だって、いっちゃんがそこにいるのに、恋愛妄想を思い浮かべたりするしね(笑)

とは少しは思うけど、だから何?もないし、構成が素晴らしい!とか、も別になく、非難を恐れず言ってしまえば、このくらいのものは私にでも書けるよ。

「じゃあ書きなよ」って言われるかなー。たぶん私の短編の方が読後感はいいと思う(笑)



自分には絶対に書けない!って思う作家(作品)に出会えると、とても書く気にはならないけれど、読者としては幸せ。

こういう、中途半端なのを読むと、俄然やる気が出てくるね。読者としては不幸だけど(笑)



こうゆう作品を集めた、コンセプトのある短編集なんだから、それはそれでまとまっているんだろうと思う。

伊坂幸太郎「ラッシュライフ」

2007年02月16日 | 
ラッシュライフ (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
新潮社

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2002年



夜更かしして一気読みしちゃった!

たぶんね、カラクリがわかってから、思い返せば、大した話ではないんだろう。でも、そんなこと言ったら怒られるな(笑)



5つの物語が同時進行していく。

それが、だんだん絡み合って、ラストに向かってスッキリ片付く、という感じ。



同時進行していて、それでもごっちゃにならないのは、

それぞれの人物がきちんと描かれているからだ。

他のレビューに、嫌なやつ、犯罪者など、を本当にいやらしく書いていて、直視できない、みたいな意見もある。でも、そのくらい徹底的に描いているからこそ引き立つんだろう。

最後にはちゃんと、すべて落とし前をつけてくれるんだ、ってゆう安心感もある。だから安心して、身をゆだねられる。



読後感もいい。

すべてが関係しあって、ちゃんと、ラストはあんな風になって嬉しいし。

偶然なんかないって本当に思えるし、完成度もかなり高い。



他の作品に出てきた人が出てきたりするのは、余興みたいなもんだよね?

そこにも深い意味があるんだったら、私はまだ理解していない。



タイトルの「ラッシュ」には4つの言葉・意味があって

lash

lush

rash

rush

タイトルについても、まだ、そこまで深くは理解していない。

いっかいさーっと読んだだけなんだもの。



読み手として、彼の作品に出会えたこと、読めることは至福のひととき。



しかし、書き手としては。

バカだなぁ、自分なんかと比べてへこむなんて(笑)誰も同列に扱ってくれるわけないのに(笑)自分でさえも。



解説・作者のインタビューをちょこっと読んで思ったこと。

小説には小説にしかできない表現というものがあってね

(絵には絵、音楽には音楽、のようにね)

彼の作品は、それを最大限に引き出している。

確かに、それはすごく感じる。読んだ人はわかってくれるかな。



簡単に映像化を思い浮かべる私たちへの警告みたいにも感じる。

確かに、映画化された作品をこないだ読んだけど、映画にしたら、絶対に、文字で読む味わいが壊されてしまう気がした。



ちょっと前、「セカチュー」原作のレビューに「よくも悪くも、映画になるためのお話だ」みたいなことを書いたんだけど、たぶん、ここでの意味では「悪く」の方だろな。



仙台市民としてこの作品を読むこと♪

駅前にできたタワーって、アエルのことかな?タワーじゃなくてビルだけど…?

ってゆう、雑念が入るね(笑)

アーケード街で伊坂さんに会えないかなぁ?(笑)

映画「私の頭の中の消しゴム」

2007年02月14日 | 映画
私の頭の中の消しゴム

ジェネオン エンタテインメント

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2004年韓国映画

イ・ジェハン監督

チョン・ウソン

ソン・イェジン



Gyaoでやってたの、やっと観たんだ♪



うーん…

別に…

もっと感動するかなーと思ってたけど…



主演の2人の演技はとてもいいと思う。

男が妻の病気に直面して、成長していく物語、としてなら、なかなかいいと思う。



でも、ちょっと、ラストはなんなんだろうなー

きれいにまとめすぎた感があるよ。

だって、記憶が戻って大団円で終わるわけないんだしさー

そこがちょっとね。

映画「私の頭の中の消しゴム」

2007年02月14日 | 映画
私の頭の中の消しゴム

ジェネオン エンタテインメント

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2004年韓国映画

イ・ジェハン監督

チョン・ウソン

ソン・イェジン



Gyaoでやってたの、やっと観たんだ♪



うーん…

別に…

もっと感動するかなーと思ってたけど…



主演の2人の演技はとてもいいと思う。

男が妻の病気に直面して、成長していく物語、としてなら、なかなかいいと思う。



でも、ちょっと、ラストはなんなんだろうなー

きれいにまとめすぎた感があるよ。

だって、記憶が戻って大団円で終わるわけないんだしさー

そこがちょっとね。

モンゴメリ短編集「時の果実」

2007年02月11日 | 
時の果実―時の流れの物語〈2〉 (New Montgomery Books)
L.M. モンゴメリ
篠崎書林

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収録作品;

花嫁の薔薇

ベアトリス叔母さんのロマンス

マーチ夫人の復讐

あのひとの夢のために

ジュデディアのロマンス

ロバート・ターナーの復讐

テオドシアの意地

帰郷

忘れてしまった男



前回と同じテーマの短編。後半。

繰り返しになるけど、ものごとが成就するには時間がかかる場合もある。何年経っていても、遅すぎるということはない。

みたいな。



短いお話なのに、泣けるって、いいよね。



あんまり読む時間がなくて、一気に、とはいかなかったけど、他の人の作品をいったんはさんで読んだのもよかったかな。

やっぱり、すごくいい。

酒井順子「負け犬の遠吠え」

2007年02月03日 | 
負け犬の遠吠え (講談社文庫)
酒井 順子
講談社

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なんか、文庫になってたから、とりあえず読んでみた。

とりあえず、売れた本ってチェックしとくタイプ(笑)



いっぱい反論したいけど

してもムダというか

なんだかんだ言ったけど、所詮犬の遠吠えなんだから、そんなに噛み付かないでよー

って、逃げ道を作ってるところが気に食わない(笑)



それは裏で書くわ。



これだけ書いとこう。

誤植を見つけた。

これを見逃した編集も痛いぞ(笑)

「世の東西を」

「洋」でしょ、「洋の東西」ってのは、東洋、西洋って意味でしょ。意味がわかってればこんな間違いしないのに…

頭悪すぎる!