*ウサギのお部屋*

日記・レビューなどなど。
最新日記は数日後に非公開にします。

伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」

2008年05月31日 | 
フィッシュストーリー
伊坂 幸太郎
新潮社

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2007年



収録作品;

動物園のエンジン

サクリファイス

フィッシュストーリー

ポテチ



繋がってるような、繋がってないような?

連作ではなくて、作品集と言ったほうがいいかな?

「サクリファイス」と「ポテチ」に黒澤さんが出てくるから、繋がってる気もしないでもないけど、別の作品といっていいと思う。



「動物園のエンジン」

不思議な話。プププって笑える。おもしろい。

伊藤が話のついでに出てきていて「お?」と思った。

その動物園に、今度初めて行ってみようかと思ってるよ。



「サクリファイス」

生贄という意味の英語だって。

これ、「オーデュボンの祈り」ちっくでなかなかおもしろかった。

黒澤さんの話し方、好きだな。



「フィッシュストーリー」

表題作のわりに、私はあんまり…。「で?」っていう。

瀬川さんのエピソードはよかった。



「ポテチ」

これだけ書き下ろしの作品。

なんか、っぽい。書き下ろしっぽい。



女の人が、苗字で表記されていると、なんか違和感なんだなってことに気づいた。

あえてやってみたのかな?

読み進むまで、男?女?ってのがわかんなかった。



地元球団の球場の場所は同じなのに、シンボルカラーが違ったり(青)とか、セ・リーグだったりとか(笑)なんちゃって仙台も楽しめるね。


明橋大二「パパのための子育てハッピーアドバイス」

2008年05月28日 | 
忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス
明橋 大二
1万年堂出版

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2007年



自分でも、再確認できたのはいいことだと思うし、これ、夫が読んでくれないかなぁ。借りてきたとして、読んでくれるかなぁ。



父親が育児をすると、母親からの評価が上がるとか、そうそう!って思うし(笑)

心無い一言で傷ついて、根に持ってしまうとかもあるし(笑)

話をしたときに、ただ共感して欲しいだけなのに、「だから?」とか「こうすればいいよ」とか言われてムカーっとするから今はもう話はしなくなったし(笑)

たまーーーーに1人にさせて欲しいって言ってもなかなか許可が下りないのに、あんたは毎週毎週好き勝手に飲み歩いてパチンコして。

だんだんグチになってきた…ww



昔は、良き妻が、我慢して夫を立てていた感じがするけど、今はモラハラって言葉もあるし、女性の声が強くなってきたから、男性はこういうの読んで女心を勉強してほしいねw

作者自身の子育て失敗体験も元になっているから、入りやすいんじゃないかな。



今はまだこんなんでいいけど、思春期以降に大活躍できるかな?息子の父として。ぜひとも頑張ってもらいたいな。



最後の、「生きていてください」ってのは泣けた。

働き盛りの男性が自殺するのが増えてきている。それで夫を亡くした人、父を亡くした子(毎年何万人って数字が出ている)の気持ちを考えると…。

ポーター「少女ポリアンナ」

2008年05月28日 | 
少女ポリアンナ (世界の名作文庫)
エレナ・ホグマン ポーター,岡 信子
ポプラ社

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1913年

岡信子・文



図書館で奥の書庫に入っていて、職員さんに取ってきてもらったら、この編集版だった。

これじゃない!完訳版を持ってこい!って言えないヘタレだったのと、まぁ、どんなお話だったかなぞれればいいやって思ったのとで、そのまま借りた。



アニメを思い出しながら読んだ。

ポリー叔母さんはちっとも覚えてなかったけど、ペンデルトン氏、チルトン医師、聞いたことあるなぁって思いながら(笑)



幼くして母を、そして11歳で父を失ったポリアンナは、母の妹である叔母のポリーの屋敷に引き取られる。

過去の出来事のせいで、心を閉ざしている、叔母をはじめ、周りの大人たちを、「幸せゲーム」によって幸せにしていく、お話。

小さな少女が、逆境にあっても健気に頑張る姿は涙を誘うね。



ポリアンナが父に教えてもらったように、「幸せゲーム」を、息子と一緒にやればいいんだね。

やってみよう。



私の「よかった探し」も似たようなものだけど、やっぱり私はまだまだだなぁーと読んで思ったさ。

例;

1

叔母さん、迎えに来てくれてありがとう

  いいえ、私は召使です

では、叔母さんに会える楽しみがまだあるから嬉しい、あなたに会えたことも嬉しい!



2

叔母さんの家はお金持ちだからアイスクリームを作る?

いいえ、お嫌いなんです

残念…!

→いやいや、アイスクリームを食べなければおなかを壊さないから嬉しい!



頭が下がるなぁ。

これを、本気で言えるようになるまで、がんばろう。


モンゴメリ「エミリー」

2008年05月28日 | 
エミリー〈上〉 (偕成社文庫)
モンゴメリ,Lucy Maud Montgomery,神鳥 統夫
偕成社

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1923年

モンゴメリ

神鳥統夫・訳



初めて、村岡花子さんじゃない訳で読んでみた。

ちょっと新鮮。



まだ、2.3作目の完訳版は出ていない。

せっかくだから、3部作の最初、というのでなく、独立した作品として読んでみた。



訳は違っても、その世界は壊れていないから、思う存分堪能できたね。

原文が読めないから、どっちが正しいのか?とかはわかんないんだけどね(笑)



崖から落ちそうになったところを助けられた場面を読んで、こないだ息子が言いたかったことはこれかなぁ、と思ったりして。

助かった今となっては、スリルがあるのはおもしろい、と思う、って言ったやつ。

息子がいなくなったときに、「いなくなるのが好きなんだよ」って言ったのは、きっとこういうことが言いたかったのではないかと…思ったり。



子供の気持ちについて、勉強になるなぁ。

もちろん、大人についても。

エミリーとのあれこれで、妹にしたり言ったりしないことは、姪にもしたり言ったりしないことを学んだエリザベス伯母のあたりは、真似しないといけないよね。大人に対して、失礼だからしないようなことは、子供にもしない。



毎年読んで、毎年レビューを書いてるから、新鮮味がないけどww

やっぱり、書いて吐き出してスッキリするところとか、すごく共感できるし。

木に名前をつけたり、家のものひとつひとつを愛するところなんかは、見習わないとなぁって思う。

韓国ドラマ「ストック~君に贈る花言葉」

2008年05月25日 | ドラマ
ストック -君に贈る花言葉-DVD-BOX

ジェネオン エンタテインメント

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2001年

全20話



http://www.bs4.jp/stock/index.html



パク・ジニ

リュ・ジン

チェ・ミニョン

チェ・ジョンユン



演出:パク・チャノン×脚本:キム・ジウ。



「復活」「魔王」のコンビが手がけた名作!

って言うから、どれどれ、と見てみたよ。

この脚本の人は、女の人なんだけど、すごいなーと思って。けっこう好きなんだー。

って、脚本まで語るようになってきたぞ(笑)



ヒロインのヨンジュ役のジニさんは、朝鮮美人!って感じの人。

いやー、美しいなーと思って見た(笑)



お話。

両親を次々に亡くし、高校卒業後すぐに、愛を誓った人にも先立たれ、おなかには彼の子供が…

まだ結婚していなかったので「未婚の母」となる。

差別にも負けずに明るく生きるヒロインに、思いを寄せる男が2人。

1人は同級生でもある夫の弟、1人は夫の友達。

どっちを好きなの?どっちも好きじゃないの?って思って最後までハラハラだった(笑)



ふとしたところで知り合ったおばあさんと、家族のように暮らす、とか、あったかい要素もあって。

業界モノでもあって、これは文房具の会社。

卑劣な陰謀や、格差恋愛とか、なんだかんだも、王道で、いいよねw



ちょっと余談だけど。

私は未婚の母ではないけど。若くして母になったわけでもないけど(笑)

まだ若いんだから、子供のせいで働きたいところで働けないとか、遊べないとか、言われても、子供がいるからこそ頑張れる、助けられてる、生きていけるんだってのはあるよなーと、なんか見てて思った。

堕ろせ、とか、心無いことを言う人もいるけど、結局、その、いらないはずだった子供によって絆が繋がれるとか、あるよなぁーと。



もういっこ余談としてはw

妊娠初期から、子供が6歳(満5歳)まですっ飛ばしたのがなぁ(笑)

子育ていちばん大変な時期はどうしてたの?っていうww

劇団ひとり「陰日向に咲く」

2008年05月24日 | 
陰日向に咲く (幻冬舎文庫 け 3-1)
劇団ひとり
幻冬舎

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2006年



収録作品;

道草


拝啓、僕のアイドル様

ピンボケな私

Over run

鳴き砂を歩く犬






すっごい人気で、なかなか借りれない。

やっと順番がまわってきたよ。私のあと予約待ちが230件!



映画にもなったなぁ、と思って、どうやって映画にしたんだろ?と思いながら読んでみた。

だって、独立した短いお話ばっかりで…

と、思ったら、それぞれのお話の人物たちが、微妙にすれ違ったりしてて、なるほどなるほど。



内容も、なかなかおもしろい。

笑えるし。

うん、いいと思うよー。

伊坂幸太郎「魔王」

2008年05月20日 | 
魔王 (講談社文庫 い 111-2)
伊坂 幸太郎
講談社

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2005年

収録作品;

魔王

呼吸



伊坂さんは、文庫化するときに加筆修正するそうなので、今までは文庫を買って読んでた。

でも、文庫化する前に借りて読んでもいいんじゃないかなー?と思って、全部借りて読むことにしたさ。



子が寝ている間に一気読み。

外は雨。



なんだか、本の内容に入り込みすぎてしまった感じ。

自分の現実の思いではないのに、重い気持ち。



収録2作品は連作である。

ちょっと重たいお話だった。救いがありそうで、なさそうな。

今まで読んだのみたいに、最後にすべてがぱーっとハッキリスッキリして、読後感サイコー!みたいにはなれなかった。

そりゃぁ、なれないだろうなってことも理解できる。本の中でだけスッキリしたところで、救いはないものね。



自分の、現実に常日頃思ってることも考えさせられるお話だったので、これからどうなっていくんだろう?あれがいけないのはわかってるけど、これもダメなのかな?じゃあどうすればいいんだろう?私みたいな一途な考え方も良くないのかな?とか、思ってるうちに、どんどん話に引き込まれていった。



やっぱりこの人はすごいなーと思う。

ちなみに「魔王」にもいろいろあるけど、これは、シューベルトの「魔王」だった

山崎ナオコーラ「人のセックスを笑うな」

2008年05月16日 | 
人のセックスを笑うな (河出文庫)
山崎 ナオコーラ
河出書房新社

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2004年

文藝賞受賞



映画になってたからちょっと気になって借りてみた。

ペンネームとタイトルが印象深いよね。弟と同い年の人だった。から、同年代と言えなくもない。



専門学校生の「オレ」19歳と、そこの講師である「ユリ」39歳の恋愛。

「オレ」の目線から、淡々と語られる。

短いので、すぐに読み終わったよ。

サクサクと語られる中にも「あるかも」「わかるかも」って思ったりもした。



全体的に、嫌いじゃない。

でも、ちょっと「だから何?」ってのはあったかな。

これがデビュー作なのかな?だったら、次が楽しみな作家であると思う。

リリー・フランキー「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」

2008年05月14日 | 
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~
リリー・フランキー
扶桑社

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2005年

(2006年本屋大賞作品)



今更、ふと思い出して、なんだ、図書館で借りればいいんじゃん!と思って読んでみたシリーズ。

映像化は大泉さんのドラマだけ見たよ。なまりが痛々しかったよねw



専業の作家さんではないから、正直、文章は稚拙だったりする。

「涙なしで読めない」らしいけど、普通に読めたりした。



まぁ、息子を持った母として読むにはいいかなー。

小川洋子「ミーナの行進」

2008年05月11日 | 
ミーナの行進
小川 洋子
中央公論新社

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2006年

(2007年本屋大賞第7位作品)



これも、大切な作品になりそう。

なんだか、どこを取っても魅力的なお話だったよー。



家の事情で親戚の家に預けられた1年間の物語。

っていったらそれまでなんだけどね。

ひとつ年下の従妹の「ミーナ」との姉妹のような友情、淡い初恋、などなど。

ドイツ人のおばあちゃんがかわいらしかったな。



現在の語り手が過去に遡って語るので、始まる前から終わりが見えるような感じだった。同時に、どんな素敵なお話が始まるんだろう?って期待も膨らんだ。

期待通りというか、いい意味で裏切られたというか、そのエピソードのひとつひとつが全部大事で、必要で。



1972年、という時代に中学生だったこととか。

それは、作者自身がその世代だったってだけじゃなくて、意味深い気がした。



思い返してみても、ほのぼのと幸せになれるお話。

小川洋子さんの、最近の作品は、とてもいいね。