*ウサギのお部屋*

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読書感想文「雨鱒の川」

2005年12月04日 | 
雨鱒の川 (集英社文庫)
川上 健一
集英社

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「雨鱒の川」(1990)川上健一・著



やっと読んだよ。

去年、映画になってて、それの原作だっつーことで、気になってたんだ。

玉木宏&綾瀬はるか 主演。北海道でロケしたって話題だった。

脚本のノベライズは薄っぺらくてあんまり好きじゃないけど、原作となると話は別。

あたしの「蒼い夜」もいつか映画にしたい…とゆうひそかな夢がある。ひそかなのに、ここで言ってるよ(笑)

でも、去年の今頃なんて、睡眠時間も少ないし、まんがすら読めなかったし、「おは赤」だけが唯一のご本だったんだ(笑)

で、やっと買って読んでみた。



この作家の作品を読むのは初めて。

他のも読んでみたいって思った。

人物が、みな生き生きと描かれていて、自分には書けない…ってへこんだことは、まあ、そんなん当たり前なんだから、置いといて。

全編、セリフは方言で書かれてるのも、すごい、はまった。東北らしいけど、どこだっけ?書いてあったっけ?(笑)



初恋小説ですって。

そんなジャンルがあるのかわかんないけど、幼なじみの純粋な恋を描いたお話。

前半は8歳、後半は10年後、18歳になったふたり、という2部構成。

心平は絵を描く以外には釣りにしか興味がない、何もできない、勉強もできない男の子。小百合は村の名家のお嬢さんだけど、耳が聞こえない女の子。

小百合は心平にはカタコトしか言わなくても話が通じるの。で、耳が聞こえなくても心平の言うことはわかるの。

子供のころに、「心平のお嫁さんになる」って約束を交わすの。



もう1人、小百合を好きな、英蔵という男の子が。こっちは心平と違って大学も出てるエリートで仕事もできる、というコントラスト。

ま、ラストはわかりきってたんだけど、なかなか感動したのだ。



人の中には川が流れてる。その流れにさからうことはできない。

みたいなことを、小さい頃から見守ってくれてる爺っちゃが言ってくれて、それで駆け落ちすることを決意するんだ。



でも、ラストのあのあとふたりはどこへ行ったんだろうなー?



この小百合ちゃんがめんこいの。

カタコトしか喋らないんだけど、そのセリフとかがめんこくて。

綾瀬はるかちゃんを思い浮かべたから、よけいめんこいんだべかー(笑)



絵を描くのが好きな身寄りのない少年、村の名家の娘、って、ネロとアロアを思い出したよ(笑)

でも、中身は全然違ったけどねー。



映画もぜひ観たい!観た人いる?