*ウサギのお部屋*

日記・レビューなどなど。
最新日記は数日後に非公開にします。

モンゴメリ「赤毛のアン」

2022年01月31日 | 
 
1908

原題はグリーンゲイブルズのアン。

松本侑子さんの新訳・全文訳。

 

新しいアンに出会える。

知ってた、でも知らなかったアンに。

これの存在を知って、これは読まなきゃいかんと思ったのであった。

まずは図書館で順番に読んでみます。

去年、緊急やら何やらで図書館もやってなくて、家にある村岡訳を全部読み返したところでした。まだ記憶に残ってるフレッシュな状態で新訳に当たれるのも嬉しい。

 

でもやっぱり、この第1作目は、孤児の少女が居場所を得る物語、というよりは、それも大いにあるんだけど、やっぱり、子供を産むことのなかった女が母親になるという物語なんだよなあ。自分が母になってからは、そっちの視点で読んでる。

マリラの、自分が悪かったときは率直に謝る、子供だからって子供扱いしないで一人前の人間同士として話す、ところはとても好き。

アンの生い立ちを聞いて、やっぱり引き取ろうとするあたりでは毎回泣ける。

「自分にも順番が回ってきた」っていう考え方はなかなかいいと思った。

神を愛さなきゃならないのに、人間の子供をこんなに愛するなんて罪深いって思っちゃうところも、まじめなキリスト教徒らしくて好き。

 

マリラのおひざにアンが頭をのせてリラックスしてるシーン、

村岡訳にあったかな?

すごくいいシーンだね。愛し合ってる2人が目に見えるようで。

 

いちご水が、ラズベリー水に変わってた。木苺水ですって。

時代と共に日本語も変化するものだから。

 

あとは、妖精も、フェアリーだけじゃなく、スピリットとかいろんな言葉が使われていたんだって。7種類だっけか。

あとは、「楽しい」「愉しい」、「嫌」「厭」の使い分けも、原文からなのかな?

いろいろ新しい発見がありました。

 

そして、巻末の注釈が細か過ぎて最高!

松本先生、めっちゃ調べてくださってありがとうございます!

何でも、翻訳をするに当たり初めて原文に当たってみて、難解な言い回しや古い英語が多用されていて、これは子供向けの本じゃない! と思ったそうです。

インターネットのなかった時代から今まで、すごく調べてくださった。

世界で一番詳しい注釈じゃないかっていうこと。

 

作中の人物の名前で、キリスト教的に見て、こういうことを暗示しているとか、私たちにはよく分からないからすごくありたがい。

例えば、アンは聖母マリアの母アンナ、マリラはマリアの変形、マシューはマタイの英語読みで、血はつながらなくても愛で結ばれている家族を示している。など。

ダイアナの名前が「異教徒みたい」ってマシューが言うところは、ダイアナは月の女神、ギリシャ神話の時代の多神教の名で、キリスト教の一神教とは違うという意味とかもね。

 

キリスト教のことがたくさん入ってるのも、いろんな詩人の詩の引用や、シェイクスピアからの引用なども多いのも知っていたけど、改めてすごく勉強になりました。

例えば、「薔薇は薔薇って名前じゃなくても香りは変わらないというけど、私はそうは思わない」ってアンが言うところ、これは「ロミジュリ」のジュリエットが「薔薇はどんな名前でも香りは変わらない」って言うところからの引用。

こんなのは私でも分かるくらい簡単(笑)

それどころじゃない引用が多くて、調べるのすごく大変だったんだろうなって思う。

だから、本当にありがとうございます。

 

私、全く頭になかったことがある。今回初めて知った。

当時、カナダは建国したばっかりだったってこと。モンゴメリの生年(1874年)のほんの数年前に(1867年)イギリスから独立したのだった。

2000年続く国にいるとなかなか気づかないものだ(笑)

 

だから、スコットランドだの、アイルランドだの出てきてたのですね。。

アンやカスバート家はスコットランド系、ダイアナのバリー家はアイルランド系など。


映画「はりぼて」

2022年01月27日 | 映画
 
2020
(これは原作の本かな)
地方の議員を追いかけた地方局のドキュメンタリー。
普段接してる世界なのでなかなか興味深い。
しかし、最初の給料上げるやつは、ひどい論理だなあ。年金だけじゃ生活できないから議員報酬を上げる。年金だけの人はどうしろっていうの。しかも、税金で給料もらってる立場でいて。

映画「約束 名張毒ぶどう酒事件死刑囚の生涯」

2022年01月27日 | 映画
http://www.yakusoku-nabari.jp/

2013
ドキュメンタリーと映画の融合みたいな?
仲代達矢の若い頃でれいわの太郎が出てたわ(笑)
50年以上も取材した結果をドラマ仕立てにして、取材映像も交えて展開していく。
未解決事件なんだね。。こわい。
小さな集落で、、こわい。。
司法腐ってるね。。
でも、支えてくれる方もいて。

百田尚樹・有本香「日本国紀」の副読本

2022年01月24日 | 
 2018
「日本国紀」の前に、予習のためにこっちを先に読んでみたのでした。
反日教育されて、日本が悪い悪い言われても、本当にそうなのか? という、正しい歴史を知りたいという機運が高まってきた。
「日本国紀」のベストセラーは、そんな私たち日本人の反乱であると。

なぜ、反日教育が始まったかは知っていたけど、GHQのあれこれですよね、それが浸透したのは、団塊の世代が社会に出たあたりから。
戦後生まれの団塊の世代が一番洗脳を受けた世代と言える。
そして、その世代に育てられた我々が、それを断ち切る。断ち切りたい。ね。

歴史には、歴史家それぞれ専門の時代があり、通史を書くなんて途方もないこと。
竹田さんの「天皇の国史」もかなりすごいものだったと、今になって思う(笑)
なぜ通史がないのか? 自分で書いたらええやん! →これもすごい気づきだなって。
「素敵な物が欲しいけどあんまり売ってないから好きな歌を歌う」みたいなあれだね。
三島由紀夫が通史を書いていたら、どんなんだっただろうか。とのこと。これから、いろいろな作家さんがそれぞれの視点で通史を書いてくれるとしたら、読者としては楽しみではあるね。

歴史は物語である。ヒストリーとストーリーは同じ語源なんだって。
だから、作家が通史を書くというのは理にかなってる。
私たちの歴史を物語として読めるなんて幸せだなあ。左翼は「我が国」「私たちの国」って言わないで「この国」って言うんだって。言われてみれば、そうだった。
この国じゃない、私たちの国で、私たちの歴史、私たちの物語なのだということ。

今だけじゃないと思ったこと2つ。
1、平和ボケするところ。平安時代にもあった。黒船が来たときもあった。そして今。日本人らしいっちゃらしい。
2、K国に構うとろくなことにならない。毎回そういう結果になってる。いい加減歴史に学べと(笑)

誇れるエピソード。
犬のお伊勢参りの話。
この話聞いたときは感動もあるし、日本素晴らしいもあるし、絶対にほかの国ではどの時代でも不可能と思う。
江戸時代には街道の整備もされていて、女性の一人旅も可能だった。
それどころか、犬の一人(?)旅すら可能だったというんだから。しかも、持たせたお金が増えて、犬もちょっと肥えて帰ってくるというのだから。

開国後に「江戸」を消し去ろうとしたのが今につながって、よくないとのこと。
そう思う。今も「東京」じゃなく、「江戸」のままだったらめちゃクールだったね。
江戸時代の資料館に行ったときに教えてもらった。江戸は完璧なリサイクル都市であって、人口が多いのにすごくきれいだったという話。
そういうところも誇れるね。

中高生の歴史教科書との比較するコーナーもあった。
これを知ってしまったら、学校行かない子勝ち組とまた思う。
そのくらいひどい。
一体どこの国の歴史なんですかと。
そして、教科書の歴史は物語ではなく年表であると。
いきなりその年にそれが起こったのではなく、そこに至る経緯が物語がある。それをこっちには書いた。
あとは、教科書に出てこない人物もふんだんに入れた。

そこまで踏まえて、本編に突入いたします。


岩田徹「一万円選書」

2022年01月24日 | 
 
(2021)
父がサイン本を買って送ってきてくれた。
実家の近隣である北海道砂川市の小さな町の本屋さん、いわた書店さん。
昔からお世話になっておりました。自宅まで届けてくれたり、月末にまとめて支払いだったり。
最近では、一万円選書が話題だなあ、すごいなあと思っていた。
その一万円選書が軌道に乗るまでの店長の半生の話から、実際の選書の様子、おすすめの本まで、が、書籍となりました。

何か、全編泣きながら読んでたわ。きっと、私に響いたのでしょうね。一般的に言って別に泣ける本ではない。
函館ラサール時代に、佐藤泰志氏と友達だった話とかはすごいなあ。
そして、自分が売りたい本を売る、読んでほしい本を売って読んでもらう、これこそ本屋さんの喜びですよね。
どこにも、本屋さんにさえも、ピラミッドの構造があるものだけど、そうではない世界を見つけるって大事。

最初は、先輩に1万円を渡されて、「これで俺におすすめの本を選んでくれ」って言われたのがきっかけだった。
そこにヒントを得て、始まった。
今では毎月100人の方に本を選んでいる日々。

選書カルテは、読者が自分と向き合うための大事な作業。何が正解とかじゃない、答えは自分の中に、あなたの中にしかない。この辺もぐっとくるね。
私は個人的には、読みたい本がたくさんあって渋滞してるので、必要としていないとは思ってるが、それでも、自分では選ばないようなものが入ってたら気づきにつながって、いいなと思ったりする。
何を読んでいいか分からない人には、本当にいいサービスと思う。
それはネットの本屋さんでは探せないもの、AIでは分からないもの、人にしかできないこと。

これは別に岩田さんの専売特許ではないので、いろんな本屋さんが真似してやってほしいとのこと。
実際にやっている本屋さんもあるとのこと。
小さな町の本屋さんがみんなでこういう取組をしたら、業界全体が盛り上がって、いいなあと思う。

ここで紹介されてる本も読んでみたいと思って、ますます読みたい本が増える(笑)

映画「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」

2022年01月23日 | 映画
 
2018
内容はまあ、ふーんって感じだったし、2人の女王役の方がよかったなーと思ったけど、
1500年代に、女王の家臣に、黒人とかアジア系とかいたの?
これが、あの、気持ち悪いあれなのか?
白人だけじゃ駄目的な、あの気持ち悪いやつ。
歴史をねじまげるほうが駄目と思うんだけど。。


映画「理由なき反抗」

2022年01月16日 | 映画
 1955

原題;Rebel Without a Cause
ちょうど見つけて、観たことないから観てみたの巻。
言わずと知れたジェームズ・ディーンの代表作と言われている作品ですね。

タイトルは原題を訳した感じらしいね。
タイトルからの印象は反抗期の10代の話。暴力的なやつ。
まあ大体合ってたけど、別にその子(主人公)が勝手に反抗してるというんじゃなく、親のことは信じたい気持ちがあるし、周りが勝手に絡んでくるって感じだったね。

引っ越してきたばかりの主人公の、転校したその初日の24時間を描くみたいな感じ?
初日に校外学習があるとか詰め込んできたねって感じ。

「チキン」を「ひよっこ」と訳しているのは時代を感じる(笑)

あとは、自分の彼氏が死んだその日に、主人公に「好きだ」って言う女子高生の気が知れない。
軽過ぎるなあー。
こんな感じでした。

しかし、やっぱり、最初に興味を持ったのが、彼が夭折したから。
なんだよなあ。
春馬さんも将来、そんなふうに思われるのかなって思うと悔しい。
バイアスがかかってるってことだもんね。

チキン・レースで死ななかったほうを演じた人が、
その作品の公開直前に交通事故で亡くなるって。なんか、あれだね・・。本当に事故だったの? っていう思いは抱くね。普通に。


映画「コンフィデンスマンJPプリンセス編」

2022年01月12日 | 映画
 2020
これで、ジェシー(春馬さん)見たさに何度も映画館へ。ってのはちょっと違うのかなって思った。
あまりにも出番が少ない。
それでも、やっぱり魅力的ではある。
出番がたくさんを見たいなら、ロマンス編かなあー。

映画自体は、分かりやすい話でプリンセスがまっすぐな感じでよかったね。
最初は、このシリーズの最初ね、ドラマの頃ね、はらはらしながら見てたけど、
今では全部仕込みで茶番なんだろう、だから全部大丈夫で終わるんだべどうせと思って見てるから、ワンパターンで、つまんないっちゃつまんないね。
最後のゴムマスク脱ぐところなんかは、そこはよかったよね。
普通にそのくらいの技術はあるって、羊民も分かってくれー。