原題;AS NATURE MADE HIM
偶然だけど、前に読んだマーガレット・アトウッドもそうだし、これもカナダだった。一緒に借りたのよ。すごい、つながっているー。
とのんきに読み始めたけど、これは、なまらやべー話だった。うまく伝えられるだろうか。
実話です。
しかし、本当にひどい話。そして、今のフェミやLGBTにつながってる根拠が、この失敗例がまだ成功したと信じられていることからなってる。
この例を推進したジョン・マネー博士って変態野郎が出した理論が、いまだに支持されていることから。
今につながってると知って、もうほんとにひどいと思う。
1965年生まれの双子のブルースとブライアンという男の子。
生後8か月のときに性器の手術をした。先に兄のブルース。その手術が失敗して性器が焼けてしまった。そのため弟は手術をしなかった。結果論になるが、その手術は必要ないものだった。
その後、ジョン・マネーという男に、両親は希望を見出してしまう。
性器をなくした男児を女児として育てれば、その子供は女性としてのアイデンティティーを持つみたいな理論。
それで、ペニスや睾丸を除去する手術をしてしまい、
ブルースは、ブレンダとなった。
(ブランドンとブレンダって双子の兄妹のドラマがあったね。ビバヒル・・・)
このジョン・マネーって、「ジェンダー・アイデンティー」って言葉を作った人だって。
それ以外にも、今のLGBTの流れを作った。
でも、その中身はどうかっていうと、、、
(結構中立な立場で書かれているけど、それでもものすごくひどいと思う)
性自認には性器が完璧かどうかが重要っていう変態。
親が見てないとこで、子供たちに、俺の前で服を脱いで自分の性器を見ろと強要したり、AVを見せて、男女どっちの気持ちかって聞いたり、裸の写真を見せたり。
どっからどう見ても虐待。
これを、ペアとして、双子ともどもやられていた。
これが心の傷となる。
で、両親は全く洗脳されてというか、マネー博士にすがって、宗教みたいに信仰して、その教えを忠実に守ってた。
例えば、家の中で母が裸で過ごすとか(子供たちは恥ずかしかった)、冬の寒いとき(女子が皆ズボンのとき)でもブレンダにスカートをはかせていたとか。
マネーは、両親が性交するところを子供たちに見せろまで言った。さすがにそれはやらなかったけど、、、ほんとにやべーやつだわ。
そんな努力(?)にもかかわらず、ブレンダは、どっからどう見ても男の子、男の気持ち、男の趣味を持ってた。男の子とはケンカするものであって、恋愛するものではない感じ。
「男まさり」「おてんば」と言い訳して、誰も現実に向き合わなかった。
女子として学校にいるから、男子とも女子とも仲良くなれなかった。
弟は弟で、姉についてからかわれるなど、落ち着いた学校生活ができなかった。あとは、弟は、いわゆるきょうだい児になってて、皆が姉ばかりを気にかけてることで辛い思いをしていた。
私もおてんばガールだったけど、別に兄弟の性器を見なくても自分が女の子だと思ってたよね。
幼いときにそんなに性的なものを見せられるなんておかしいだろう。
それをLGBT法で、学校でやろうっていうんだからね。くるってるよ。
その後、思春期を迎えた頃にもうこれ以上は無理ってなって、あとはいい医師にもめぐり合えて、男性に戻った。名前はデイヴィッドとした。
本の最後では、愛する人もできて父親にもなれて(妻の連れ子)、よかったねえって感じで終わったのにね。ほんとによかったねえと思って泣いてた。
ご家族のご好意で、写真も載ってて、美しい人は男でも女でもどっちでもいけるのはすごい。イケメンじゃないですか、とか思ったりしてね。
なのに、最後の最後に、訳者のあとがきで、2002年にブライアン(双子の弟)が自殺、そして、ディヴィッドも離婚して2004年に自殺したんだって。
めちゃくちゃ読後感悪い。
悲しい。
こういうことになったのは、前の生でのカルマ回収の場合があるよなーなんて、最近、どんな不幸な話についても思う。
けど、これは、結末を聞いてしまったら、何とも言えない。
神様は乗り越えられる試練しか与えないって、本当? って思ってしまうね。
そして、問題は、今でも苦しんでいる「ブレンダ」がたくさんいるということ。
そして、何周遅れなのか、今さら日本もそこに乗っかってきた。何やってんの。ってなるわ。
これの医学的な部分を読むと、ほんとに、人間を物質としてしか見ていないんだなと思う。
科学の限界はここにある。宇宙の話の本を読んでからほんとに思う。魂のことも関係してくる話だけど、全然出てこないもね。
あとは、この本を日本語で読むということ。日本語に訳すということについて。
これは余談なのかな。
今回すごく気になったのです。
男言葉、女言葉ってあるでしょ、「俺は○○だぜ」「私は○○だわ/のよ」っての。
「女ことばと日本語」って本を読んでから、いつも気になってる。明治になって「標準語」をどう決めるかって話から始まってて興味深いですよ。
女言葉はメディアが言い出した。例えば当時の最先端メディア、新聞小説、漱石「よくってよ、知らないわ」とかね。それから翻訳文学に使われるようになり、浸透していった。
だから、女言葉は翻訳と親和性が高いというか。
前置き長っ。
気になったのは、デイヴィッドがブレンダだったときのセリフを女言葉で訳しているところ。英語ではそういうのないから、もうちょっと違ったんじゃないかなって思う。子供だし。
また、これは関連か、余談か。
父が著者に見せた映画「クロスロード」っていうやつ。
若い頃に悪魔に魂を売って才能を得たギタリスト。みたいな話を聞いて、これはデクラスしてる映画なのかなって思った。うん、余談だな。
この父にとって、映画の中の悪魔が、ジョン・マネーだという意味合いだったけどね。
LGBT推進してる人にこの本をお読みいただきたいと思います。
これ読んでもゴリ押しするならそれはただの利権です。