*ウサギのお部屋*

日記・レビューなどなど。
最新日記は数日後に非公開にします。

石田衣良「娼年」

2008年03月31日 | 
娼年 (集英社文庫)
石田 衣良
集英社

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2001年



昼寝中に一気に読めた。



毎日を退屈に過ごしていた20歳の大学生「ぼく」が、あるとき出会った女性の経営するクラブで、娼夫となって働く話。

って言えばそれまで。

それで嫌悪感を覚える人もいるだろう。

そういう人たちはかわいそうだな。



でも、これ、いいね。

深いし、優しい気持ちになる。



こんな話で、どう落とし前をつけて物語を終わらせるのか興味があった。

さすが、この人の作品は違うな。



比べちゃって悪いけど、似たような話、いや似てないんだけど、同じくらいの男の子が主人公で同じく年上の女性とのあれこれを描いた絵國さんの「東京タワー」も、どんな風に終わるんだろうって思ってたら、あらら、それだけ?みたいな不完全燃焼だったからさ。

やっぱ石田さんのは違うね。



ハタチだから少年じゃないじゃん、ってのとか、

お母さんのエピソードあたりは蛇足に思えたけど、

それなりにまとまっていて、よかったと思う。

希望のある終わり方も好き。



心に残ったセリフをメモっておく。

退屈だと言った「ぼく」に御堂さんが言った言葉。

「人間は、探しているものしか見つけない」

不幸だ不幸だと言って、グチばっかこぼしてる人は、好きでやってるんだと思う。幸せを探してないから、幸せを見つけられないのかもね。っていう。



***



そして、いま、新作で続編が出た!

まだ出たばっかりだから図書館の予約が少ないw

わーい、近いうちに読めるよー♪

石田衣良「池袋ウエストゲートパーク」

2008年03月24日 | 
池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)
石田 衣良
文芸春秋

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1997年

収録作品;

池袋ウエストゲートパーク

エキサイタブルボーイ

オアシスの恋人

サンシャイン通り内戦



言わずと知れた、デビュー作。

チラ見したドラマのイメージで食わず嫌いしてたけど、彼の作品なら何でも信頼できると思ったので、改めて読んでみたよ。



最初、表題作のみの長編かと思って読み始めたら(目次を読めw)意外とあっさり終わっちゃって、あれれ、って感じだったんだけど(笑)慣れてきたら、とっても楽しく読めた。

なんか、人物が活き活きと描かれていて、本当にいるみたいだったもん。

それはきっと土台がしっかりしてるからだよね。

また続編も読もうと思うよ。



遅まきながら(笑)

これが、クドカン脚本の長瀬くん主演で映像化されたら、そりゃぁ売れるわw

今度再放送してたら見てみようっと。

韓国ドラマ「ブルーフィッシュ」

2008年03月18日 | ドラマ
ブルーフィッシュ DVD-BOX

CCRE株式会社

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2007年

全16話

コ・ソヨン

パク・ジョンチョル

http://www.bs-n.co.jp/pickup/bluefish/index.html



辛気臭い顔の2人だなぁー

暗そうな話だなぁー

と思っていた(笑)



でも、お互いの両親の過去、隠された陰謀、なんかが出てきて、おもしろくなってきた。

基本的には、辛気臭いなーと思って見ていたが(笑)



両親の過去は、この国の歴史だった。

日本の戦前みたいなことが、70~80年代まであったんだもんなぁ、って改めて思った。

だから、この暗さ・辛気臭さは当然なんだな。



外ヅラのいいモラハラ夫より、不器用だけどまっすぐな、主人公みたいな男が幸せになって欲しいなぁと思ってた。

よかったよかった。

韓国ドラマ「ミスターQ」

2008年03月14日 | ドラマ
ミスターQ DVD-BOX

コリア・エンターテインメント

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1998年

全18話

http://www.bs-n.co.jp/pickup/mrq/index.html



キム・ミンジョン

キム・ヒソン



韓国版「ショムニ」とかいうらしい。

上に目をつけられている社員が、ひとつの部署に集められて、その部署がヒット作を出し、、とかいうお話。ギョーカイもの、今回は下着メーカー。



子供か!っていうくらいのいじわるや、嫌がらせの数々、最後には悪者が追い出されるとか、基本を押さえててなかなかおもしろい。



キム・ヒソンはいつの作品を見ても同じ顔してるな。年齢不詳だ(笑)メイクだけが時代を感じさせるねw

前にも女性の上司にいびられてもめげない役をやってなかったっけね?(「トマト」)

あとは、社内でも公共の場所でも、男性はタバコをスパスパ。さすが10年前の作品。これ、今なら許されないぞ(笑)とか。

携帯のなかった時代の恋人同士の連絡はもどかしいな、とか。

韓国ドラマ「魔王」

2008年03月13日 | ドラマ
魔王 DVD-BOX 1

ジェネオン エンタテインメント

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2007年

全26話(20話)

http://www.so-net.ne.jp/adtv/DevilEmpress/



オム・テウン VS チュ・ジフン



これは、絶対にいい!オススメ!



タイトルだけだと、うわー暗そう、え、時代もの?ってゆうか焼酎でしょwみたいな感じだったんだけど。

「宮」の皇太子役だったジフンくんが、冷徹な復讐者に!

っていうから、それは、楽しみー♪と見た。

オム・テウン氏の作品は初めて見た。

ヒロイン役のシン・ミナは、「美しき日々」で妹役だった子だ。当時17歳くらいだったんだーとビックリ。



日本のテレビ枠だと、編集されてカットされることが多い韓国ドラマ。

これは、切れるシーンがひとつもなかったんだね、オリジナル20話を26話に編集して放送されたんだよ。



ジフンくんは、はまり役!

テウン氏と2人のシーンなんか、表情も、セリフも、ムダがいっこもなく、ドキドキして見た。

っていうか、全部、脚本も、演出も、役者の立ち居振る舞いも、表情も、いっこもムダがない。かなり完成度の高い作品だと思う。

1人のシーンなのに、覗き見されているかのようなカメラアングルとか。



引き合いに出されていた、前に読んだ、邪悪な人間についての本「平気で嘘をつく人たち」、あれみたいに、ジフンくんも、罪悪感に悩むことなく、冷酷な復讐を続ける。

のかなぁ?って思ってたけど…。

仮面のはがれそうになる、ジフンくんの表情なんか必見ですよ。



早く結末が知りたい、でも、いつまでも見ていたい。

みたいな気持ちになったのは、初めて?久しぶり?だわ。



ラストは、もっと希望があったらなぁって思うけど…。

あれはあれで切なくていい。



自分の人生は正しい!って堂々といえる人はいなくて、みんな、何かしらやましい気持ちや、負い目や秘密を持っている。

そういった意味で、みんな自分を見るようで、引き込まれるんだろうと思う。



機会があったら、もっかい最初から見てみたい。


韓国ドラマ「バラ色の人生」

2008年03月07日 | ドラマ
バラ色の人生 DVD-BOX1

マクザム

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2005年

全24話

チェ・ジンシル

ソン・ヒョンジュ

http://www.kbsworld.ne.jp/bangumi/d_14.html



やっと終わったー(最終話を残して帰省)。

おばさんが主人公か、暗そうな話だな、やだな、と思ってたんだけど、見始めるとハマった(笑)

結婚10年目、2人の娘に恵まれ、マンションを買った。

でも、隣の部屋に住む姑・小姑にいびられる日々、夫の浮気で離婚の危機、おまけに末期がんになっていた。どこがバラ色なのよー皮肉か!ってくらい容赦ない展開。

でも、最後はとてもよかった。

この、チェ・ジンシルさんが、元祖・涙の女王らしいね。チェ・ジウなんて目じゃないわw

自身の、離婚後復帰第1作らしいね。昔は美人系の役が多かったのに、おばさん役を体当たりで演じて評判がいいらしいね。

暗い・重いテーマだったから、主人公の妹ちゃんの新しい彼氏との話がなごんでよかったな。そしてこの彼氏さんがいい男で(笑)メモっとこw



ナムグン・ミン

http://www.wowkorea.jp/profile/100257.html


追記;
10月のはじめに、ジンシルさんが亡くなったと聞いてショックでした。
余計ドラマのイメージがついちゃって。