2017
前に読んだ本と、一緒に紹介されていたのだったっけな。
著者はイギリス人で、東京に住んでいる記者の方。
英語で書かれたが、翻訳に当たっては、より正確さを求めるために、議事録などの文書から引用した部分もあるとのこと。それがいい。
外国人の視点で描かれる震災は、なかなか新鮮であった。
知ってたけど、例えば、こんなことが起こっても、暴動や略奪が起こらないところとか、皆規律正しく、空気を乱さないように過ごすところなどは、外国人の驚嘆ポイントらしいね。
やはり、日本人素晴らしいな。
メインは、宮城県民なら誰でも知っている大川小学校の悲劇。
全国的に知られているのかは知らない。
これは、本当にひどい話だったね。
裏山に逃げれば全員助かったのに、なぜ、ほとんどの児童と教員が亡くなってしまったのか。
ここにも、当たり前だけど、1つ1つの物語がある。
著者は、遺族の話を丁寧に聞き取りして、きちんとそれぞれの物語を描いている。
この学校が、おしゃれなデザインの学校なのよね。これもまた悲劇を彩っているというか、何というか。。
津波については、私も全く経験がないし、当日は何が起こったのか全く知らなかったし(停電していたから)恐ろしくてそれどころじゃなくて、電気のない星空を見に外へ行くこともなかったもんなあ。。
改めて、思う。
遺族が市や県を相手取って訴訟を起こしたとき、賛否あったとのことだが、私が知る限りは、学校側の過失はありそうだったし、私個人としては、弱い存在である一般市民頑張れって思ってたっけな。
当時現場にいなかった事なかれ主義の校長、生き残ったが証言が嘘ばっかの教員。そういう奴らは許せない。
この本が出たときにはまだ裁判は途中だったけど、2019年に最高裁の判決が出て、遺族側の勝訴が確定していた。
うん、正しい。
でも、だけど、亡くなった子供は帰ってこないんだよね・・。
春馬さん事件へ追及を続ける我々、
コロナが嘘だって言っている我々、
それらと、ここで訴訟を起こした方々、
が、つながる。
日本的な考えでいけば、お上にたてつくようなこと、大きな組織を追及するようなことは禁忌とされているが、今こそ、立ち上がる者が必要。
とは、著者の言葉。
勝手に自分に言われた気になって、頑張るぞ!
それから、もう一つの話は、震災後に頻発した幽霊の話。
何度も何度も霊に憑依される女性と、そのたびに除霊するお寺の住職の話。
最初は、自殺した水商売の女性や、戦争で亡くなった兵士だったのが、津波で亡くなった人になっていく。それが子供のときはやるせない思いがあるね。。