山本晴美 ここで愛ましょう

歌語りシンガソングライター 山本晴美のブログ

ヒロシマは・・・

2008-03-17 21:36:32 | ここで愛ましょう

二年続けて、うた語りライブでお世話になった駿台甲府中学校の修学旅行団の現地での勉強会に参加させていただきました。

頭の中がまだ整理出来ないくらい、濃い旅となりました。
何から伝えようか・・・

彼らと過ごしたのは、ほんの2時間。
一生忘すれる事のない時間がうまれました。



大久野島から移動。
約束の時間18時半ちょうどに宿に到着。
先生方があたたかく迎えて下さった。
あらかじめ、メールで「はじめてのマネージャー同行です!」と伝えてあったので先生方は何か期待されてたみたい。ホラ、芸能人みたいに・・・(笑)
LOVE&PEACE号を見て、驚き&感動してました(笑)
根性あると!



講話を聞く子どもたちに気づかれないように部屋の後ろからそっと入りました。
原爆体験者の梶本先生(77歳)のお話です。
とてもテンポよく、整然と当時の話しを伝えます。
聞き逃すまいとメモをとりました。
・・・がそんな事より、声を聞き、顔を見て話しを聞いているうちに映画のようにその日のシーンが浮かんできます。
この宿の窓の外には原爆ドームがオレンジ色の光りを抱いていました。
今、目の前にある河へ逃げた人の叫びや子どもを捜す親たちの形相、火の勢い・・・たまらなく、たまらなく・・・
地獄を見て、傷ついて苦労して今まで生きてきた時。
大切な未来の為に自分の人生をさらし、忘れてはいけない惨事を伝えようとしている人がいる。
あたしは子どもたちにはサプライズゲストになっているらしい。
あたしに出来ること・・・。
生命かけた講話のあとに話す事などない。
昼間の島歩きでクタクタだし、うたう準備などみじんもなかった。
自惚れているようで一瞬迷ったが、うたおうと決めました。
メールで先生の確認をとり即決。

「ヒロシマのある国にうまれた僕たちだから」

紹介があった。
子どもたちからどよめきが・・・!
嬉しい笑顔と声が迎えてくれる。
今の講話と目の前にある原爆ドームとこの旅を忘れないでほしい事を伝える。
そして、いのちを大切にする事と。
いきなりだし、声など出る自信はない・・・そんなの関係ねぇ。。
今、うたい伝えることが大切なのだ。。

ヒロシマノ アルクニニ ウマレタ ボクタチダカラ

口ずさんでいる子が目にはいる。
梶本さんを見つめた。
子どもを見つめた。
うれしい。。
これでいい。
勢いでうたい終わり、段を下りた。

梶本さんが声をかけて下さった。
 「わたしが体験談を話す時には涙はでない。
  だけれど、あなたの唄で涙がこぼれる。
  ありがとう、伝えていって下さい。」
握手した。

この時間は一瞬の風のような出来事。
きっと、これでいい。

後から先生からメール。
子どもたちが部屋にもどりながら口ずさんでいる・・・
広島に生まれた僕たちだから♪
きっとこれでよかったのだ。

みんなもサプライズ。
あたしもサプライズ。



終わり、席を変え、校長先生とご学友の弁護士先生と事務局の先生方といろいろな事を話しました。
今夜の事も今を生きる私たち大人がしなければならない事も。
熱くなっていく、、これも勢いです!
校長先生は「原爆ドームの前でうたおう!」と。
思わず「えっ!?」
校長先生を先頭におじさんたちが集まる夜中の原爆ドームの前。
みんなでミニライブ。

ヒロシマ・・・
あの素晴らしい愛をもう一度
くつ音

みんなの声が重なったり離れたりそれぞれの想いは、河やドームからの気を受け外の風は不思議な濃さを感じました。
まさしく大人の修学旅行でした。
みんな誠実で熱い。。
この熱意で子どもたちと向かい合っているのだと思うと、子を持つ親として、ありがたくなりました。



夜中のライブが終わり、ホテルへ。
ひとりになったら、今夜の風のような出来事が少し「不安」になっていきます。
これはよくライブあとに来るアレです。
朝がくるまでベットの中でじっとしていました。
朝食7時食堂集合まで長かったなぁ。



子どもたちに会う前に3度目の大久野島。
活動の原点となったひかる海の島。
初夏のような陽気。
予定より滞在時間が少なく、遅めの昼食後、ひたすら島を歩いた。
日本が武器となる毒ガスを造っていた島、戦争加害の歴史がここにある。
なのに、あまりにも気持ちよい風。
山への道が整備され、はじめて来た時より何もかもきれいになってしまった気がする。
兎たちも猫のように人になれている。
資料を託し島を後にした。
今度訪れるのはいつになるのかな。。
神戸からの移動・・・仮眠時間は船での15分でした。
さて、子どもたちに愛にヒロシマへ。


コメント (2)
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