観測にまつわる問題

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台湾はロックダウンで復活する

2021-05-18 18:26:25 | 厚生労働
オセアニア(大洋州)(ウィキペディア「オセアニア」2021/5/18)

コロナ対策「優等生」、台湾に異変 引き金は国際線パイロット(yahooニュース 朝日新聞 5/16(日) 20:31)

>台湾では16日、域内感染が新たに206人確認され、累計で計550人になった。空港など入境時の確認を合わせた総感染者1682人(死者12人)の約3分の1を占める。先月までは約9割が空港などで見つかっていたが、この5日間で域内感染が急増した。

これまでコロナ対策の優等生だった台湾で、新型コロナウイルスが急拡大しているようです。日本と台湾は規模こそ違いますが、同じアジアの島国です。台湾は日本を侵略している某国に対抗する仲間で心配というのもありますが、日本のコロナ対策の参考にもなると思いますので、少し詳しく見てみます。

>今回の流行の引き金は、国際線パイロットが感染した英国型の変異株だ。パイロットは入境後の隔離期間(14日間)が特例で3日間とされ、同僚やホテル関係者への感染が急拡大。その後、ゲームセンターや女性が接待する飲食店などでも集団感染が起きた。

特例を設けたのは失敗だったのでしょう。台湾がコロナ対策で成功したのは水際対策が上手くいったからだと考えられますが、弱点はあったという訳です。これに対し日本の水際対策は緩さを指摘されることが多いのですが、緩くていいことはないと思われます。日本の場合、ビジネスを特例にしても(所謂ビジネストラック)、そこが綻びになるのは、時間の問題だと言えるはずです(日本は欧米ほどでないにせよ、それなりに感染拡大しているので、感染経路が分かりにくいだけで、これまで既に海外が感染経路の感染拡大はあったと思われます)。

コロナ対策成功例の台湾で感染急拡大-政府はロックダウン回避目指す(ブルームバーグ 2021年5月17日 12:00)

>台湾では域内新規感染者が14日平均で100人以上となり、その半数以上が感染経路不明だった場合、全面的なロックダウンが講じられる。

ロックダウンに踏み切る指標はあるようです。ただ、域内感染者が既に206人なら、対策が効果を発揮するまでタイムラグがあるので、対策が効果を発揮するとしても、ロックダウンに追い込まれそうな気もします(解除条件はよく分かりません)。日本の経験から言えば、強い対策に踏み切れなければ(比較的緩い対策で当面間に合うとしても)、グズグズ感染が拡大する(波が大きくなっていく)と言えるでしょう。ここで参考になるのがオーストラリア・ニュージーランドです。オーストラリア・ニュージーランドは人口こそ日本より少ないですが、台湾と並んで新型コロナ対策の優等生として知られます。島国は水際対策をしやすいと言えますが、日本も同じ島国です。ロックダウンという強い武器があれば、日本においても、オーストラリアやニュージーランドのような状況を目指せたと言えるのではないでしょうか(感染拡大があっても復活出来ました)(今からでも強い対策について議論されるべきです)。ましてや人口が日本より少ない台湾は、医療が逼迫している日本ではなく、オーストラリア・ニュージーランドを目指すべきなのは言うまでもありません。台湾の視野にロックダウンがあるとしても、現在決められている指標を満たすことを待たずにロックダウンしてもいいような気はします。ロックダウンは特効薬のように効くからであり、待てばその分拡大するからです。

>週末にもかかわらず人気の観光地で人の姿を見かけることはほとんどなかった。一方、台北市のスーパーでは食料や生活必需品を蓄えておこうとする客の長い行列が見られた。

ロックダウンに至らなくても、感染収束はするだろうと思います。日本もロックダウン抜きで、感染収束はしているからです。ただ、十分収束しないまま、対策が緩んで感染拡大したのが日本の経験です。厳格でない対策は効果もそれなりという訳です。台湾もいずれワクチンで水際を緩める日が来るのでしょうが、現在ワクチン接種は進んでいないようであり、ワクチンによる感染収束は時間がかかります。出来るだけ早く、強い対策(ロックダウン)で新型コロナを封じ込めたいところです。繰り返しますが、日本の経験から比較的緩い対策で収束はしても、対策の効果の低さから、解除を我慢できなくなり、次の感染拡大の波にのまれるパターンが考えられると思います。まぁワクチンをよほど急げば、「最初の感染拡大」ぐらいは乗り切れるかもしれませんが。日本のように制約がないのであれば、わざわざ危険な道を歩むことはありません。台湾人も人間ですから、日本と同じように「最初の感染拡大」では(軽い)「パニック」になっても、何度も感染拡大すれば、あまり「自粛」しなくはなるでしょう。それは分かっていますが(何だかんだでワクチンが間に合うかもしれませんが)、台湾には優等生を貫いてほしいところではあります。